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家光と彦左

1941年、東宝東京、マキノ正博監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

大阪冬の陣で、徳川家康を背負い、戦地の中、ひた走る大久保彦左衛門(古川緑波)。
やがて、冬の陣も終わり、徳川の世。
2代将軍秀忠は、家臣松平伊豆守(黒川弥太郎)の進言を受け、世継ぎには、次男国松を選ぼうとしていた。

その御前に現れいでたるは、戦時の武勲の後、天下の御意見番となった彦左、秀忠の気持ちが揺るぎそうにもない事を知ると、やにわにもろ肌を脱ぎ、切腹しようとする。
その一途さに打たれた秀忠は、長男竹千代(後の家光)を世継ぎにすると、家臣達に申し渡すのであった。
何も知らずに遊ぶ、竹千代と国松兄弟。
二人の馬遊びの相手をしながら、竹千代に「名君になってくだされよ」と涙する彦左であった。

時は過ぎ、立派な名君になった家光(長谷川一夫)、その働き振りに、もはや自分の居所を見失った彦左は、隠居同前の生活をするようになり、かつての威光は失われたかに思えた。

そんな彦左の様子を心配した家光、天海和尚に相談すると、「時々、愚かな君主になれ」と諭される。
家光、それからは時々、わざと愚かな行動を見せるようになり、彦左は元のように御意見番として元気に現場復帰を果たす。

ところが、ある日、城中で、家光が彦左のために、わざとお芝居をしているという話を立ち聞きして、事の真相を知ってしまう彦左であった。

そんな中、日光東照宮が完成し、そこへの家光訪問の先導役を、彦左の最後のはなむけにしてやってくれと、天海和尚に頼まれた家光はそれを承知する。

張り切る彦左、道中の宿で、お供(渡辺篤)相手に「命に変えても、わこ(家光)を御守し、最後の御奉公にしたい」と決意を話しているのを、立ち聞きした家光、またまた感動する事しきり。

ところが、宇都宮城で待ち受ける本多上野介は、家臣、河村靱負(長谷川一夫-二役)と共に、家光暗殺の大仕掛けな罠を用意してしたのだった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

若々しい長谷川一夫演ずる家光と、大久保彦左衛門との、心あたたまる情愛振りが微笑ましく描かれている。

見せ場は、クライマックスの宇都宮城。
見事なセットと特殊撮影で、驚嘆すべきスペクタクルシーンを作り出している。

古川緑波の存在感も大きい。