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スターウォ−ズ
ジェダイの復讐

「スタ−・ウォーズ」前2作を、共同でプロデュ−スしてきた、ゲ−リ−・カーツが抜け、ほとんど、ルーカスのワンマン体制になった、シリーズ3作目。
現在では、シリーズ全体の、最終話になるのでは…との憶測も…。(本来は、この後のエピソードにあたる三部作も、作られる予定だったのだが…)
盟友、スピルバーグの「E.T.」に、興行記録を抜かれ、大量のエイリアンの出演などを宣伝材料にして巻き返しを計ったが、結果的に、膨らませ過ぎた前作までの伏線を、何とか、まとめあげただけの、中途半端な仕上がりになってしまった。
情けない程弱かった、皇帝やボバ・フェット。すっかり迫力を失った感のある、ダース・ベーダーなどが、作品全体の活劇としての、「爽快感」を減じさせた大きな原因だと思われる。
この作品あたりから、クールな未来感覚よりも、お子さま向けの「お伽話」感覚が、目に尽き始める作品。これ以降、ルーカスは「ハワ−ド・ザ・ダック」とか「ウィロー」とか、中途半端な映画のプロデュースが多くなり、スピルバーグと組んだ、「インディ・ジョーンズ」シリーズ以外の作品は総じて、輝きを失って行く。
全体的に、キャラクター商品の、ビジネス展開に重きを置いたかのような作品作りは、女性層や子供の取込みには、ある程度成功したものの、多くの大人(特に男性)層には、物足らなさや反感をつのらせる結果ともなった。
この作品に関しては、SFXについても、特に驚く程の革新性はなく、どちらかと言えば、古めかしい着ぐるみショーとなってしまっているのも、物悲しい。
興行成績自体は、トリロジー最終話と言う事もあり、日米共に、まずまずの数字を残したが、ルーカスの先行きに暗雲を感じさせる作品であった事も確かであろう。
ちなみに、正式タイトルは「ジェダイの帰還」。
ジェダイの騎士が、「復讐」などするはずがない、との配慮から、本国では、途中からタイトル変更されたが、我が国では、何故か、当初のままのタイトルで公開された。