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マタンゴ

1963年、東宝、星新一+福島正実原案、木村武脚本、本多猪四郎監督作品。

ウィリアム・ホジスンの短編小説を元に、星新一と福島正美がアレンジした話がベースになっている。
嵐に遭遇し、謎の孤島に漂着した若い男女グループが体験する恐怖話。
食料がなくなり、仲間同士の人間関係が、だんだんおかしくなるあたりのドラマが面白く、怪し気な島の中で起きる怪異現象も恐い。
やがて彼らは、不思議なきのこを見つけ、それを食べるか否かでもめるのだが、一人づつ、空腹に耐えかねて禁断のきのこを口にしていく…。
この辺りの展開は、良くある「閉鎖状況のサスペンス物」の典型なのだが、ファンタジージャンルの作品としては、かなり初期のアイデアだったように思える。
後半は「変身人間物」になるのだが、造型が今一つの出来で、そこがこの作品の物足りない部分ではある。
最後の最後にも、衝撃の仕掛けが用意してあるのも必見!