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ウィロー

ルーカスの民話嗜好が如実となった時期の典型的作品。
監督は、かつての「アメリカン・グラフィティ」に役者として参加していたロン・ハワード。
いわくある赤ん坊を拾った、小さなウィローが、剣士と共に、悪の女王と戦う…と言うお話。
中世を舞台に、剣と魔法の物語が展開するのだが、「スタ−・ウォーズ」で観客に歓迎された、未来的な発想は影をひそめ、代わりに、良くあるおとぎ話のビジュアル化となっているため、先進的なデジタル技術を導入しているわりには、インパクトに欠ける作品となってしまった。
一時期、TVCMなどでさんざん使い古された感のある「モ−フィング(ある形が別の形にスムースに変化する)」技術が、この作品で初めて、魔法として使われているのが見所と言える。
また、ラストで登場するモンスターもなかなかの出来。
若き日のバル・キルマーが出演しているのにも、注目したい。
基本的には、ロン・ハワードの資質とは合っていなかった作品のように感じる。
特撮ファンには一見の価値はあるだろう。