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スタ−・トレック2
カーンの逆襲

劇場版の初作が、予算をかけたわりに出来が今一つで、評判も芳しくなかったので、続編である本作では、TVシリーズでお馴染みだったキャラクターを適役に起用し、メンバーたちのコスチュームなども一新し、よりチープで分かり易いアクション路線になっている。
エンタープライズ号とカーク提督に復讐心を燃やすカーンが、戦いを挑む…と言う単純明快なお話。
ひ弱なチェコフがまたまた敵に捕まって…と、ファンには苦笑を誘うようなパターン通りのストーリー展開に新味はないのだが、後半は単純な宇宙船同士の決闘アクションで締めくくっている。
しかしながら、トレッキー以外の観客には、宇宙空間と言う変化に乏しい状況下での戦いはいささか単調で、「スター・ウォーズ」のように一般受けする要素にも乏しく、結局このシリーズは、この後、日本では、一部のマニアしか観ないような地味な作品群になっていく。
本作は、「スター・ウォーズ」のブレイクが巻き起こしたSFブームが一挙に冷却化していき、一般客とマニア客がはっきり二分され始めた時期の作品である。