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日本一の若大将

杉江監督から福田純監督へバトンタッチしたシリーズ3作目。

「銀座の〜」と同じ1962年度の作品です。
どうも、一応、この作品でシリーズをまとめる予定だったような内容になっています。

福田監督の作品らしく、陸上部のコーチ役には中丸忠雄。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

青大将の車にのって、マラソン大会用の新しいユニフォームを依頼に銀座のスポーツ店へ出かける途中の陸上部キャプテン雄一は、カミナリ族にからまれているオート三輪車を見かけ、その運転手を助けます。それが澄ちゃんですね。
彼女が、目指すスポーツ店の店員だった…という、いつもながらの展開。(笑)

彼女は、外国人から依頼されて建造したボートが急にキャンセルになったため困っていました。
それを、無責任にも自分が代わりに購入する…と青大将が言い出したのがトラブルの発端に…。

江口(江原達怡)と青大将は各々「家庭の事情」で、田能久に居候する事になります。
そんな中、若大将の妹、照子(中真千子)に見合いの話があるのですが、江口は照子に気があるので、そのお見合い現場で仲間たちと一芝居打ち、ダメにしてしまいます。(見合いの相手は、外交官の卵、藤木悠)

ボート代金の半額しか払わなかった青大将の埋め合わせをするために、若大将(実はりき)が残りの200万を田能久の口座から引き出して支払ったため、若大将は久太郎から勘当されるはめに…。

舞台は夏の合宿先である箱根に移りますが、金がないため、りきの古い知り合いの住職卜安(左卜全)の寺のやっかいになったり、水上スキー大会に若大将が出場し入賞賞金を狙ったりしますが、一等商品はポータブルテレビだったので、すっかり当てが外れたり…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

この水上大会の主催者の令嬢、大原美幸(藤山陽子)が、皇太子妃候補(当時のミッチ−ブ−ム)だったり…時代を感じさせるエピソードもあります。(この美幸と雄一との仲を、またまた澄ちゃんが誤解する)

夜、一人でボートの見張り役をしている若大将の所へ澄ちゃんがやってきて、一緒に歌をデュエットするシーンが初登場。(「エレキの〜」での、有名な「君といつまでも」のシーンと同じ趣向ですね)

この作品のラスト、江口が照子と一緒に田能久を引き継ぐ感じになり、若大将は青大将の父親(上原謙)が重役を勤める、大原実業という会社に内定が決まる事になっています。

クライマックスのマラソンのテレビ実況中、最初は興味を示さなかった久太郎(有島一郎)が、家族の証言から、雄一の行動を誤解していた事を悟り、自戒するかのような複雑な表情を見せ、2位に付けている雄一に疲れが見える…と実況するテレビに向い、突然応援し出すシーンは感動的です。