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地球防衛軍

1957年、東宝、丘美丈二郎原作、香山滋+馬淵薫脚色、本多猪四郎監督作品。

SF映画の名作古典「禁断の惑星」が1956年の製作で、この「地球防衛軍」が翌1957年の製作である所から考えて、前者に刺激を受けて…という事は、十分に考えられるような気がする。
しかし、当時の東宝技術陣は、単なる先行作品の「物まね」などではなく、独自の空想科学冒険活劇を作り上げているのが凄いところだ。
富士の山中での山火事が、物語の発端になっている。
やがて、崖の中から巨大なロボットが出現し、近隣の村々を破壊し始める。人類側も必死の抵抗を試みるが、敵は人知を越えた科学力を持った「ミステリアン」という宇宙人だった。
人類も世界中の科学力を結集し、富士のすそ野に構築されたミステリアンの巨大ドームに最後の戦いを挑む。
小松崎茂描く、空想メカの数々が次々に登場し、子供から大人まで、観る者の空想力を刺激するシーンがサービス豊かに展開するのだが、ストーリー性は正直、弱いと言うしかない。
しかし、科学文明の発展と引き換えに、肉体がぜい弱化してしまい、健康な人間の女性を求めてくる…と言うアイデアは、その後の日本のSFストーリーに多くの影響力を与える基本型の一つになっているのは間違いない。
劇中、白川由美の入浴中にモゲラが近付く…と言う、印象的なお色気シーンなど、見所は多い。
「ゴジラ」の世界的ヒットによって、自信を持った当時の東宝が、意欲を燃やして新しい分野に果敢に挑んでいた時期の、記念碑的な大作と言えよう。


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