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修羅雪姫

2001年、「修羅雪姫」製作委員会、小池一夫 +上村一夫原作、国井桂脚本、佐藤信介脚本+監督作品。

元々、70年代に作られた、小池一夫&上村一夫コンビの劇画「修羅雪姫」とその映画化作品(監督、藤田敏八)がベースになっているせいか、近未来の架空の国を舞台にしたSF仕立ての全く別の話にしているわりには、どこか70年代のイメージが漂う、ちょっと古臭い印象が気になった。
何だか、前日の食べ残しの材料を、味付けを変えて調理し直したものを食べさせられているようで、それなりに食べられなくはないけれど、感動は薄い…という感じか。
ワイヤーアクションにしても、主役の釈由美子をはじめ、出演者全員良く頑張っているとは感じるが、「今さら」感は拭い切れない。
全編、もっと徹底したアクションの連続にすれば、それなりに新しい時代劇のような痛快娯楽活劇になっていたのでは…と惜しまれるが、おそらく予算が許さなかったのだろう。
70年代を通り過ぎてきた世代から見れば、「反体制云々」というイメージの凡庸さ、古めかしさが鼻に付く。
しかし、若い世代にとっては、逆に新鮮かも知れないが…。
単なる「アイドル映画」ではないものを…という、製作者たちの意欲は買いたい。