懐 か し の 古 川 そ の 五
少々忙しい思いをしていて,しばらくこの緒絶川今昔をサボってました。
さりとてどちらからもお叱り,催促もなく,少々さびしい思いです。
という訳で久々のアップとなります。
まずはお愉しみを。
懐かしい写真が出てきた。陸前古川町西館早坂商店と読める。
さて,問題はこの西館だ。
既に西館にはこの早坂商店なる店はない。

これが現在の西館の町並みである。

残念ながら早坂商店の文字は何処にも見ることが出来ない。
さて,もう一度古い写真を見て欲しい。屋号の前に傘に大の文字が見てとれる。
このマークどこかで見たような気がする。
捜して捜して,歩き回った。そしてそれは意外なところにあった。
次の写真を見て欲しい。

どうだろうか? 屋号が商店から屋に変わったこと。それに扱い品目が変わった事を省くと極めて似ていないだろうか?
もう一枚見て欲しい。どうだろうか?
ここは七日町である。

果たして,ここが同じ店とは断定は出来ない。
さて次の写真を見ることにしょう。

陸前古川町十日町 和洋酒相澤商店と読める。この店なら知っている。
いまもある。
と言いたい。しかし,現実は…………。
相澤商店は酒屋がメインで,煙草や雑貨を扱って,特に外国の煙草が揃っている事で,馴染みの多い店だった。
場所的にはゴールデンパレスの隣でバス停が前にあった。病院が近くだったこともあって,パンやおにぎりなども扱っていた。
昔,文化で映画を見る時に(お金がなくて)ここでパンを一個買って見た記憶がある。昔昔の話だが。
さて,順調に行っていたように思えた相澤商店だったが,何を思ったかコンビニ風に改装した。
それでも結構繁盛していたと思っていたのだが…………。

奥がゴールデンパレス。そして手前のコンビニ風の店がかつての相澤商店である。
場所は間違いなく,ここである。

現在はキャノンが入っている。

買い取ったのか,或はテナントなのか?

この写真ではそこまでは分からない。

さて,本日最後の写真に移ろう。
七日町に場所を移す。川端とは路地一本の表裏一体の町であった。

陸前古川町七日町伏見商店とある。
現在もここで伏見商店は繁盛している。
目の前の道路が七日町の通りである。未舗装の道路は昭和30年代まで続いたように記憶する。
現に子供の頃,あのへんは歩道も車道も区別がなく,三輪車などがゆっくりゆっくり走っていた。
思えば時間がゆったりと流れていたような気がする。

隣の小野寺氷屋の看板が目に入る。
しかし,ここもシャッターを既に下ろしている。七日町は既に瀕死の状態なのかもしれない。
道路は舗装され,既に過去の面影は失せている。しかしここは間違いようがない。
場所も店もすっかり同じと断言していい。
つまり百年もたたないうちにこんなに変わってしまっている。
町は生きている。

さて,中央のそれがそうだ。アルファベットで書かれてはいるが,間違いない。
伏見屋となっている。『FUSHIMIYA』,ヘボン式のローマ字である。
もう一度確認して欲しい。
さて,次回はどこを写してきましょうか?
非力なカシオのQV11に広角と望遠の二つのレンズセットを購入しました。
とりあえず,今回広角レンズを使用してみました。
確かに,今までアングルを捜してバックしていたのが,それほど苦労せずに撮れるようにはなりました。
それでは次回にまた。
