バカ武者


これは世にも恐ろしい
天羅万象での出来事である。

某コンベンションに行ったときに誘われて、HAS氏と一緒に知人の卓に入った。

マスターとしての腕もある程度知っているので、不安は無かった。

するとスタッフの人が来て
「この人を入れてくれる?、ここ人数的に少ないしさ。」

その女性を見た時の
知人の顔がすこし歪んだ。

嫌な予感
がする、この男がこういう顔をするときは大抵


ヤバイ奴なのだ。


不安はセッション開始と同時に的中した。

HAS氏は蟲サムライ、私が銃槍使い、あと誰かは失念。

そしてくだんの女性は
若武者を選択した。

天羅万象が4人でスタート、
こうして地獄は始まった。

とある城下町、城主に仕える若武者。

どうやらその若武者は
姫のお守りらしい。

そして王道な、
おてんば姫!

隙を見ては城下に出て物見遊山をする。

ある時、城に姫がいないのが分かった若武者。

若武者「全く姫にも困ったものだ、また城下に行ったのか!」

セリフは案外まとも、しかし私の長年のセンサーが危険を発する。


コイツはヤベェ、


こぶしが入っているセリフを連発する若武者。

過去にこういう奴とプレイした経験が蘇る。

女中を
激しく叱った若武者は城下に出た。


若武者「姫〜、どこに居られる!姫はどこか〜!!」



それから15分後





激しく叫び続ける若武者
、私とHAS氏は目を合わせる。


やっぱりヤベェ奴
だ、と言う意識を相互に確認する。


運悪く見つかる姫、逃走にかかる。

それを追う若武者。


若武者「姫〜、逃げても無駄ですぞ〜!はやく城に帰り習い事をしましょ〜!!」


マスターは
場面を切り替える、しかし若武者は止まらない。

そしてその頃、茶屋で団子をパクつく銃槍使いと蟲サムライ。


心なしか、ずいぶんとお腹がいっぱいの様な気がする。


これからどうするかを検討していると、「助けてー」と女の子が走ってくる。

むろん姫、その後には若武者。

姫は我々の後に移り、
若武者と対峙する。



若武者「そこの下郎、その御方をはなさんか〜!」



GED「(このバカ武者が〜!)」






傭兵家業のものに喧嘩を売るかようなセリフ、買っても文句はない。

しかし我々は疲れていた、コイツの演技でお腹はいっぱいになっていた。

導入から30分で極限に達したのは、
後にも先にも


この時だけだ!



この後、HAS氏は
嫌みなセリフで弾幕を張り


私は完全に黙殺した。




この時のHAS氏の嫌みは
相当なもので


若武者が
何かをすると発射されていた。


それが
可笑しくてたまらない。


もう一人は案の定、何もせず(よって覚えていない)



こうして天羅は、駄目を量産するだけという思いが増えていくのであった。



相当後日(昨日)、バーン氏がこう解説する


右翼は
数値やルールが絶対と言う人たち


左翼は
シートやダイスが要らない人たち


そして、
あれはTRPGにおけるの最左翼だ!、と

2001/7/16記録

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