TRPGとは?


 TRPGというゲームについて、なるべく分かりやすく説明をさせて頂きます。

 TRPGは「Table-talk Role Playing Game」の略で、テーブルトーク・ロールプレイングゲームと読みます。
 それぞれの単語を訳すと
 ■「Table-talk」=「食事中の雑談・座談」
 ■「Role」=「役割・役」
 ■「Playing」=「遊ぶ・演じる」
 ■「Game」=「ゲーム」
 となります。
 これらの意味を含んでTRPGという言葉を解釈すると「雑談(座談)の中で役割を演じるゲーム」となります。
 では「雑談(座談)の中で役割を演じる」とはどういうことでしょう?
 実は、これこそがTRPGの醍醐味でもあり、本質でもあるのです。

 RPGと聞いてまず思い浮かべるのは、ファイナルファンタジー等でお馴染みのTVゲームでしょう。
 しかし、現在知られているTVゲームのRPGは、プログラムされたコマンドという制約の中でしか楽しむことができません。
 それに対して、TRPGでは「雑談(座談)」をゲームの手段にすることで、ゲームの自由度を高めています。
 TVゲームでは、戦闘でいくつかのコマンドしか選択できませんが、TRPGならば「雑談(座談)=会話」で表現できる限りの行動が可能になるのです。
 では、実際は「会話」を使ってどのようにゲームをプレイするのでしょう?

 TRPGをプレイするには、まず複数のプレイヤーとゲームマスターがそろわなければいけません。
 プレイヤーは文字通りゲームをプレイする人です。
 TRPGでは通常一人のプレイヤーが一人のキャラクターを担当してゲームをプレイします。
 ゲームマスターはゲームを進行させる審判役です。
 TRPGは複数の人間がゲームに参加するため、どうしても一定のルールを守る必要があります。ゲームマスターは、そのルールを管理してプレイヤーの発言を処理していく役割を果します。
 このプレイヤーとゲームマスターが、交互に発言して会話を重ねていくことで、ゲームは進行していきます。

 基本的なゲームの流れは次の通りです。
1)ゲームマスターが、プレイヤーの担当するキャラクターが現在どのような状況にいるのかを説明します。
2)プレイヤーは各自で状況を判断し、担当するキャラクターにとらせる行動について発言します。
3)ゲームマスターは、プレイヤーが発言したキャラクターの行動が可能かどうか、ルールに従って判断します。
4)そしてキャラクターの行動の結果やそれによって状況がどう変化したのかを伝え、プレイヤーがキャラクターの次の行動を考える…。
 この流れを繰り返すことで、ゲームは進行していきます。

 キャラクターにどのような行動をさせるのか?
 それはプレイヤーの「発言」次第です。つまり、TRPGには「発言=言葉」の数だけ選択肢があるのです。
 そして、その「言葉」が表現するものを「想像」することで、より選択肢は広がっていきます。

 では、想像してみて下さい。
 あなたは富と名誉を求めて旅する冒険者です。
 旅を続けるあなたは、偶然にも朽ち果てた廃虚の一室で宝箱を見つけました。
 部屋はホコリだらけですが、よく見ると宝箱の周囲にだけホコリがありません。そして、宝箱の周囲にはバラバラの白骨があります。
 あなたならどうしますか?……と聞いたら、それぞれ違う答えが返ってくるでしょう。
 ある人は、バラバラの白骨が動き出すのでは?と思うかもしれません。
 ある人は、宝箱自体がモンスターなのでは?と思うかもしれません。
 宝箱に近づくか?
 無視するか?
 足元を調べながら進むか?
 棒でつついてみるか?
 宝箱ごとかついでいくか?

 正解はありません。プレイヤーは自分がしたいと思った事を「言葉」にしてゲームマスターに伝えればいいのです。
 それを聞いてゲームマスターがなんというのか?……それも分かりません。
 TRPGとは、プレイヤーとゲームマスターが互いに自由に発想を膨らませていきながら、それを言葉にして伝え合い(時にはルールに従って判断し)ながら楽しむゲームなのです。

 ルールは「想像」を公平に判断するためのものでしかありません。
 TRPGをプレイする上で最も大切なのは、「ルール」ではなく「自由な発想」です。「自由な発想でゲームを楽しむ」。これこそがTRPGの最大の魅力だと思います。
 「いかに自由な発想でゲームを楽しむか」。その方法は実際にTRPGをプレイしてみなければ分かりません。
 TRPGサークル魔術師の杖では、そのきっかけを提供する為に毎月定期的にTRPGコンベンションを開催しています。
 当コンベンションを通して、ご来場になった方々がTRPGの魅力に気づいてくれたら、とても嬉しく思います。

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