運命の地


夕暮れ時の人混みが、やけにむかついてしょうがない。

混雑は続きこそすれ、途切れることはない。

人混みに揉まれると異常なほど体力を吸い取られる私としては

ご免被りたいのだが決定事項なので致し方ない。

時が進むごとに闇に沈んでいく風景。

そこに佇む、
4つの影があった。


混ぜさせるな危険に、更なる磨きをかけてきた

全行為禁止指定ATY


レトロゲーなら
3世代制覇○○○ゲーなら全種類制覇

富山の哲人おっぺけ


堕落と自堕落は
全くの別物、自堕落は自ら墜ちるものナリ

自堕落○大生
なつぽん


ネタの応酬なら
コイツが怖い

コウソクのリアクション
GED


渋谷、秋葉原を経て到着した舞浜駅は人でごった返していた。


だめだ死ぬ、いや殺される


首都圏人混みベスト5
に入るであろう所を巡り、体力は限界に近かった。

だが、ここで限界に達しては確実に
廃人処理されるので、気を入れる。

ここは千葉県、JR舞浜駅

東京DEATHニーランドと言えば分かるだろう。

またの名のを、資本主義にドップリまみれたアメリカンラットの王国


東京ネズミーランド


おっぺけは目を輝かせて、今にでも走りだしそうな雰囲気。

と言うか
スキップを踏んでいる、明らかに嬉しそうだ。

あまりのスキップ速度に面を食らった我々は、一つの作戦を立案する。

名付けて、
おっぺけ1人先行作戦(笑)

舞い上がっているおっぺけは後続を確認せずにスキップを踏みまくる。

そして思い出したかの様に後ろを振り返るおっぺけ、そこには

10mばかり後方に佇む3人、視線が交錯する。

するともの凄く嬉しそうに(見えた)おっぺけが戻ってくる。

おっぺけ「何だよ、恥ずかしいじゃん、止めてくれよ〜」

GED「だって歩くの速いんだモ〜ン」

なつぽん「そうそう、でも嬉しそうだったよ」

おっぺけ「ほっとけ!」

無事に侵入を果たし、舌なめずりしてアトラクションを決める3人

シンデレラ城をすぎた所で、立ち止まり談合する。


なつぽん「スペースマウンテンにしよう!」


ATY「ビッグサンダーマウンテンだ!」


おっぺけ「どれでも良いよ!」



GED「絶叫系以外なら良いよ!」



三者三様の主張が見事に食い違いを見せる。

ATY「ならジャンケンにしよう!」

おお!妥当なラインだ、と思ったのも束の間

なつぽん「じゃあ、ATYはサンダー、私はスペース

      おっぺけは
スプラッシュ、でGEDはシンデレラツアーね(はぁと)」

いつの間にやら談合は終了しジャンケンが始まる。

一同「じゃ〜んけ〜ん、ポン!」

一同「あ〜いこ〜で、ポン!!」



ぎゃ〜


絶叫系は駄目ナリと主張すると


ATY「・・・いこうか」



ぎゃ〜




スペースマウンテンの表には人が居なかったので、すぐに入れるだろうと思っていた。

待つこと15分ぐらいで入れたのだが、中は人で一杯でした。

行く先々にある
非常口から逃走しようとする私を、めんどくさそうに掴んで連れ戻すおっぺけ。

そして遂に中心部に到着した瞬間、人の列を見て

おっぺけ「人間牧場みたいだ」

GED「ヒューマンファームだ」


と感想を口にする。

するとそれを聞いたATYが
「移民しているみたいにも見える」と変にピッタリな事を言う。

GED「っていうか、屠殺場だろ」

どうせ俺はここで殺されるのさ、
ビバ!メイド!!(死)

中央が発着場らしく、乗り物が来るたびにガコンッ、ガタッガタッと音がする。

そして音がするたびに私は
ガタガタと震えるのだった。

3人は私の反応を見て、
明らかに楽しんでいる。

私を気遣ったのか、ATYが声を掛けてくる。

ATY「大丈夫だって、でも旋回が
結構きついから首に力を入れとけよ」

と助言してくれた。

だが余計に想像が働いて、全然落ち着けない。

っていうか、
脅しだ!

発着場に近づいていくと、不意に

ATY「先頭だったら面白いな」

となにげに、恐ろしい事を言う。

乗り物の列数はあるし、たぶん大丈夫だろうと思っていた。

係員「次の方、こちらにお進みください」

足下には1の数字、他の3人は大爆笑していた。

神は死んだ!

隣はATY、後ろにおっぺけ&なつぽんという、絶好のロケーション
(泣)

しかも車両の先頭

ドサッ、パタリ

ガタン!ガタン!!キリキリキリ!!!

派手な機械音をたてて上に登っていく。

そして
運命の時


ガタン!ゴー!!


GED「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 (←言葉が出てこない)

カーブ時のGが予想より強いのが誤算だった、
ありがとうATY(泣)

目が慣れてきたのか、少しずつ様子が見えてきた。

レールの上を疾走している私、カーブがよく見える。

GED「(見える、見えるぞ!)」

見えるようになったので、それなりに対処が出来るようになった矢先。

ふっ、と闇に閉ざされた。

不安が広がる、圧倒的な闇を前にして震え上がる。


ストン!


GED「!!!?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



ゴー! ゴトン!! ガタガタ!!!


何事も無かったかのように、動く車両。

時が止まっているGED。

GED「戦闘機乗りはスゲーや」

と、的外れな事を考えてしまうほど
混乱していた。

永劫の時間と思われていた、拷問も終了し発着場に到着。

降りた途端に
足腰に力が入らない!

出口に向かうときにATYがニヤニヤしながら見ている。

ATY「信濃の戦闘機乗りな気分だったろ?」

GED「言われてみればそうかもな。」

ATY「でもさ、奴らはこんなんじゃすまないんだよな。」

GED「想像がつかんね。」

それからビッグサンダーマウンテンに行くことになった
らしい

足がふらついて歩行速度が落ちているのに、ずんずん進む3人。


きゃつらは鬼だ!


そして到着、入場してから30分間は音を聞くたびに


ガタガタ〜、ブルブル〜


と震えている。

そしてここでも人がたくさんいた。


GED「ヒューマンファームだ」


と感想を口にする。

ATY「移民しているみたいに見える」

おっぺけ「またかい!」

ATY「アレは
星間移民、これはまた違う。」

なつぽん「ウェスタンですからね」


GED「っていうか、屠殺場だろ」


おっぺけ「そういう風にしか見れないのか!」


GED「そういう風にしか見えん!」


今回は車両の中ほどでした。

ああ!乗ったさ、乗せられたさ!!

正直なところ、スペースマウンテンの方が怖かった。

だが、これも十分に怖いのさ!

ヤケクソ気味に
マンセーと叫ぶと隣のおっぺけが爆笑する。

前にいるATYが突然、インスタントカメラを向けてきた。

しかもうしろ手で!

カメラに向かって拳を握り、親指を立てる。

そのような余裕が生まれていたのだ。

スペースマウンテンに比べればな!

すると急に浮遊感が襲ってくる。




ストン


GED「!!?・・・・・・・・・」





ゴー! ゴトン!! ガタガタ!!!



ま、またなのか!?

ふらふらになりながら外にでて、ベンチに座る。

ATYとなつぽんが次の計画を話し合っている。

嫌な予感がしたのでトイレに行って来ると言って、席を立つ。

用を終え、顔を洗っているとおっぺけが来て

おっぺけ「おい、大丈夫か?(笑)」

GED「駄目です!」


と返す。

ここで特に落ち系は駄目と宣告すると、にやついて


おっぺけ「あの時に停まったもんな!」


と、言われた。

どこかに移動中に偶然、
エレクトリカルパレード(?)を見た

しかし遠すぎて、
キラキラした資本主義がノロノロと動いていたとしか


認識出来なかった!


そのあとに、カリブの海賊に行き堪能。

列に並んで飯らしきものを食べる。

食事所に関しては悶着があったが、店が見つからなかったのでなんとも。

食事中に花火が上がる、バンバン鳴り響く。

これだけは来て良かったかも思う。

でも、もう行かないモン(泣)

2001/7/11記録


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