2000.04.02 |
大酒くらって記憶がなくなる……久しぶりに体験した失業記念日であった。 まあ、記憶がなくなるといっても、一定の時間までのことはけっこう明瞭に憶えているものだ。この日の2件目は津軽料理を唱う店のディスプレイ(笑)に惹かれて入った小料理屋。入ったときには先客一人がママさんとしんみり話している最中だったようで、我々は明らかに異分子、ちょっと構えられてしまった。 そこはそれ、そつなく先客が話しかけてくれたことにも助けられ、4人であれこれ他愛ない会話をはずませた。ねぷたのミニチュアがデーンと置かれ、津軽三味線の稽古だか演奏会だかの案内のチラシが貼ってあり、どうやらママさんの旦那さんが三味線の先生らしいのだが、しかし、ママさんは九十九里の出身だそうで、鯨の刺身をいただいた。美味かったなあ、鯨の刺身。ちょっと桜肉に似た歯触りなんだけど、風味はやっぱり鯨であった。 そしてこの日の掘り出しものは何といっても蔵元直送の「玉垂」というお酒。美味かったなあ。そんなに大量に飲んだわけではないけど、グイグイやったせいもあって、常連らしきお客さんが二人入ってきたあたりまでは憶えているのだが、その後は空白。まあ、家の布団で目覚めたから大過はなかったのだろう。 けれども勘定を支払ったという記憶がない。連れ合いは金を持っていなかった。そこで、翌日、勘定を支払ったかどうかを確認しに連れ合いが店に行った。そろいもそろって臆病者ですから。 近いうちにまた美味しい魚と美味しい玉垂をごちそうになりに行きますので、よろしく、ママさん……。 |