1999.11.15 |
ずいぶんと久しぶりに銭湯へいった。近くにある銭湯はどこも湯が熱くて、あまりのんびり浸かっているわけにはいかない。かえって疲れてしまうのは気のせいだろうか。 今の住まいに引っ越してきてから、近くの銭湯は3軒、商売をやめてしまった。店をたたむというのか、湯を抜くとでもいうのか。まあ、いつ行ってもガラガラだから仕方ない。 思えば、かつて板橋某所に住んでいた独身のころは、ちょくちょく銭湯に通っており、やはり何軒か暖簾をおろしてしまったが、Fの湯という銭湯はいつでもお客さんで賑わっていた。 それもそのはず、そこは銭湯というよりちょっと小さめのスパランドのようで、サウナ、岩風呂、寝湯・座湯、ラドンなど色々な湯があり、サウナ以外は標準料金で入浴できるのだ。のんびりする人あり、子ども連れの人あり、営業努力といってしまってはミもフタもないが、賑わうには賑わうだけの理由があった。 都心部のサウナと違ってモンモンお断りということはなく、見事な鯉のぼりからアウトラインを彫ったばかりのものまで、チラチラ盗み見ることができた・・・というのは余談。 さて、ここいらはいわゆる下町、銭湯は数だけはあるけど、どこも同じ造りで、たくさんの客を呼べるほどの魅力にはとぼしいと言わざるをえない。銭湯ブームだかノスタルジーだかで、生き残れるほど甘くはない。しかし、「それが現実だ」としたり顔で言うのでもない。 あくまで個人的に、ふとした気まぐれで銭湯に行こうと思ったとき、さてどこの銭湯にしようかなっていう楽しみが減ってしまうのが残念だと、そういうことだ。 |