極薄で低コストな半導体の新製造方法開発

省エネ照明に使われる発光ダイオード(LED)の半導体において、NTT物性科学基礎研究所(神奈川県)が新しい製造方法を開発し、12日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

新製造方法では、青色LEDに使われる窒素とガリウムなどを素材とした半導体をごく薄い膜状にできるという。層状に積み重なっているため、はがれやすい窒化ホウ素を半導体と基板の間に挟むため、小さな力をかけるだけで基板から半導体の薄膜だけをはがすことができ、厚さは0.002ミリとごく薄く、製造時間も大幅に短縮できコストも下げられるという。

従来の製法だと、サファイアでできた基板の上に原料を載せて加熱、化学反応させて半導体を製造していたため、基板の厚みが加わるため薄くするには限界があったという。

気になる実用化だが、この半導体を太陽電池に活用すれば、これまでは利用できなかった紫外線でも発電できるうえ、従来の太陽電池に張り重ねれば、可視光と紫外線の両方で発電できるため効率を改善することが可能なのだそうだ。窓に張れば紫外線をカットできる上、発電にも応用できるというから、住宅には最適だろう。

窓や服などに張れる太陽電池の開発の道も開かれるというので、まさに夢のような技術だと感じた。

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