本日のみゆき姫への愛の言葉
君の幸せと僕の幸せは一致する
なぜなら僕の幸せは 君を幸せにすることなのだから・・・
今年は年末になってとても良いことがありました! みゆきさんをワン・シーズン2回も見ることができたのであります!
人生始まって以来の快挙。師走の寒さも何のその、渋谷の喧騒をうっとうしがることもなく、
行って来ました見て参りました!
本日は夜会が無事終了しましたため、満を持しての更新となりました!
それではまいりますよー。崔州平の「お電話代、はいしゃーく!!」
今年の夜会はこれまでとだいぶ志向が違うように感じました。
これまでも共演者はいましたが、先輩の谷山さんや能楽師というのはかなり異彩!
しかもかなり大切な役回りであったため、台詞もいっぱいありました。もしかしたら、みゆきさんより
多かった!?
では覚えてるいる限りではありますが、ストーリーに沿って印象深かったシーン、言葉の感想を書きたいと思います。
ちなみに、テープに取った訳でもメモをとっていたわけでもないため、言葉そのものは意味はあっていても実際とは
異なることが多々ありますことをご了承ください。
<前幕>
1.いない私
谷山さんが何度も口にする「いない私になるの」という言葉。それは物語全体に対する大きな伏線でした。
新築の家を購入した女性が「なぜいない私になるの?」と観客は思ったことでしょう。勿論、僕もです。
2.新品の眺め
「このあたりは何もかもが新品でございます」と言うのは、重低音の能樂師。その理由は厳しい環境ゆえ、木も草も新しい
ものしか残らないから。
新築の家に希望を抱いてやって来た女性が、そう長くない命であることを予感してしまいました。新しいものしか、
残れないのですから・・・。
3.片袖のない着物
庭には木が生えていましたが、なぜか片方だけ(家の建っている側だけ)葉っぱがないことに気づく谷山さん。
これもその時はまだ謎でした。ただ、それに気づいた瞬間、それまで親しげだった女性が急に態度を変え、心配したかと
思うと気持ち悪がって後ずさる当たりは、人の性をうまく表現しているような気がしました。
4.傷
そして女は手鏡の元へ走り、自分の顔に木にあったような傷がないか確認し、ほっと胸をなでおろす。
他人の痛みに同情しながらも、自分はそうでないことを確認して安心する。これも人の性ですね。
5.おかえり
さー、ここにしてみゆきさんが舞台の中央に初めて登場! しゃべるのも初めて!
その前も谷山さんが歌っている後ろのほうで走り回ってはいたのですが・・・。
おすわりをして谷山さんと向かい合うみゆきさん(以後、犬の衣装のみゆきさんをみゆき犬と呼ぶ)。みゆき犬は誰かを
待っていた模様・・・。
しかし、すでに誰を待っていたか思い出せない。「おかえりー」と谷山さんに言っては見るものの、「違う人かも知れない・・・」
「もっと待ったほうがいいかな?」「待たないほうがいいかな?」とひとり言を言う。
最後は「とりあえずおかえり・・・。ところであんた誰?」
これって、恋愛にも当てはまるのかもしれないとか思ったりして。「この人が運命の人なのかな?」とか、
関係が微妙なときに「もう少し粘ったらふりむいてくれるかな? でもやっぱやめとこうかな?」なんて悩んだり
することありませんか?
僕はそう感じてしまいました。
6.能書き
谷山さん扮する女性がパンフレットに書いてある「能書き」を口ずさみます。
「思想」が叫ばれた時代があった、「自由」が流行った時代もあった、「個性」が取りざたされた時代もあった。などと能楽師は言い、最後にこう締めくくるのです。
「遊びだよ・・・。言葉の遊びだ・・・。ないものねだりだ」と。
7.新品のスーツを着た男
谷山さんは「新品のスーツを着た男」から家付き土地を買ったことを告げる。7000万円強の価格ながら、頭金4000万円で
即日引き渡し可能! という条件で購入したらしい・・・。湿原のど真ん中にして、開発計画が中止され、今は廃墟となってしまった
土地とも知らずに・・・。
8.谷地眼
みゆきさんが「やちまなこっていうんだって・・・」って囁いていたことは覚えてますが、なにをしゃべっていたか、忘れてしもーたー!
「やちまなこ」って聞きなれない言葉に注意が行ってしまった為・・・。
9.計画
谷山さん扮する女は信じていた。「リゾート計画が始まるのはいつですか?」「あの人とここで暮らすのはいつですか?」
と希望に満ちた顔と声で電話の受話器を取りながら言う。
ここは新しいものしか残らない地であるということを知らない彼女が、とても悲しく見えてしまったシーンでした。
10.湿原であります
能楽師が「湿原であります」と言うと、不思議と本当にそこが湿原であるように思えてくるのが不思議(笑)。
遥か先の先までずーと湿原なんだなーってことをしみじみ感じてしまいました。
11.朱色の花を抱きしめて
ここにきて、やっとみゆきさんが登場。初めて(?)歌も入ります。「朱色の花を抱きしめて〜♪ わたしいつまでも待っているわ♪」。
こうなると谷山さんとはもっていたかどうかなんてほとんど記憶にない。すべての神経はみゆきさんに一極集中!
二番の最後の最後でみゆきさんの声質が静かに低く唸るような声になります。何か女の執念(?)のようなものを感じて
しまいました。
「爪の先まで朱に染まる〜♪」
12.花暖房
ぬわーんと、まったく記憶にございません。きっとみゆきさんが朱色の花を抱きしめて♪を歌い終わると共に舞台の裏へ
消えていったのを見届けて、すっかり緊張の糸が切れてしまったのですな・・・。たぶん、谷山さんが帳簿(日記帳?)を
読んでいるシーンか何かだったと思います(^^;
13.一生と一日
やっぱりなーんも記憶に残っていない・・・。きっとみゆき姫のお美しさに、身も心も焦げ焦げだったのでしょう。
周りの人が焦げ臭がってなかったか、ちょっと心配・・・。
14.狂言日誌
漁港で谷山さんが働いていた頃の出来事を彼女が朗読しています。
「まだ年はとっていないと言い張るおばあちやんは、去年85歳で亡くなった」「親戚に騙されて保証人になったお爺さんは、
赤の他人としか付き合わなくなり、漁港の窓口で冗談を言っては去っていく」「年を取ったら二人で旅行をしようと思っていた
おばあさんは、去年連れ添いをなくした」などなど・・・。
これらはとても淡々と話されていくため、物語とどう関係しているか、考える時間はありませんでした。ただ一つ言えるとし
たら、あれだけスラスラ台詞が出てくるのって凄い・・・(僕には到底無理)。
15.野守草
「のもりそう」と読む、らしい。湿原一面に咲いている草なのかな? 悪ーいことしている人をみーんな知っている。
国会議事堂やどこぞやの高級料亭に植えておきたい草です、はい。
16.ためになる恋
「あなたがそれでいいって言ったからいいの」「ためにならない恋かしら・・・」
「私に厳しい恋ならば、私は強くなり、洗練される。・・・でもいいの。あの人がそれでいいっていうなら・・・」「ためにならない恋かしら・・・」
う〜む、言葉に詰まる崔州平。そういうの、あるよね。成功者には恐妻家が多いと言われるように、お知り引っぱたいてくれる人
のほうが、成功するのかもしれない。でも同時に思うこともある。
「私はこの人に愛されるならば、他の人からどう思われても構わない」的思考。「あの人がそれでいいっていうなら、それでいいの・・・」
みゆきさんみたいに仕事バリバリやっている女性は、特にこういうこと思うことがあるのかもしれないですね・・・。
17.獲物獲った
「獲物獲った獲物獲った獲物獲ったぞ!」と元気よく舞台に入ってくるみゆき犬。その歌のリズムは「酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞ」
に非常に近かったような気がしたのは僕だけだろうか・・・。もう、みゆきさんったら
18.ティーンエイジャーだった頃
「ティーンエイジャーだった頃、子供だった私はあの人にふざける振りして抱きつくことができた。大人になった私は
そんなことしちゃいけないの・・・」と自分に言い聞かせるように谷山さんが言う。
みゆきさんだったら、大人になってからでもどーんと抱きついてきてOKよん
なんてマジメな顔で見ながら実は考えていたりする・・・。
「あなたのお嫁さんになることが夢だった少女はいつしか友人になり、そして妹になった・・・」
そこで思い出すナンバーは当然「妹じゃあるまいし〜♪」
え、変ですか!?
19.陽時計・月時計
「陽時計・月時計・・・。この世のものはみーんな一つだけ、時計を持っている。のんびり屋も忙しい人もみーんな時計を
ひとつだけ持っている・・・」とみゆき犬は言う。
思わず胸に手を合わしそうに崔州平。
20.火をかざせ
眠りにつく谷山さん。ランプの火を消す。すると現れる能楽師。「火をかざせ! おまえは火の番人であっても
火の主ではない。昔、おまえが恐れたものを侮るな! 火をかざせ! 火をかざせ!」
「がるるるるるるるぅぅ!」
どこからともなく響いてくる獰猛なうなり声。そしてガラスが割れる音!
21.手を出すな
「手を出すな! 手を出すな!! こいつは俺の獲物だ! 俺が先に見つけたんだ! 手を出すな! 手を出すな!!」
谷山さんのピンチに吹っ飛んでくるみゆき犬。その姿はまるでみゆき姫を守ろうとする我が身のようでありました(笑)。
だってさぁ、皆さん記憶がとおくなってしまったかもしれないけれど、某宗教団体が安達ゆみさんさんへ爆弾小包を
送った事件、覚えてますか? そんでもって初めはそれはみゆき姫へ送ろうとしていたということも!
おいらね、未だに思い出すとめっちゃ腹立つのよ。愛する人を傷つけようとする存在に対してこれほどまでに強い
怒りを感じるとは思わなかったぐらい、腹の底からの怒りですね。
そんな時は、おいら、この身を盾にしてでもみゆきさんだけは絶対助けたい!って思ってしまうのです。たとえ相手が
アメリカの大統領でも!
みゆきさんの危機には吹っ飛んでいきたい崔州平です!
なんか舞台の上で谷山さんを守ろうとするみゆき犬を見ていたら、自分の投影のように感じてしまいました・・・。
22.ひとりぽっちの闘い
野獣との闘いで左前足を負傷したみゆき犬。
自分を助けてくれたことに気が付いて心配そうに近づこうとする谷山さんに軽く吼える。
背中を向けて離れていく谷山さんに「いや背中向けていてもいいからもうちょっとそこに・・・」と手をぱたぱたさせながら
みゆきさんは言う。そして次の言葉。
「ひとりぽっちの戦いは無様なものです」「無様なところを見られたくないと思いつつ、離れていく人を白状者と呼ぶんです」
その気持ち、とっても分かるわー。下手な同情は突っ撥ねてしまいたくなるけれど、だからと言って誰もいなくなると
それはそれで寂しい。
「ひとりぽっちの戦いは、痛いよりも苦しいよりも、寂しいんです」と呟くみゆき犬に思わず駆け寄りたくなってしまった
のは言うまでもありません!
23.爪
九死に一生を得た(?)谷山さんは「爪のある動物は卑しい! 危害を加えようとしない者まで平気で傷つける」
「お魚は好き(なぜ魚? と思われた方へ。漁港で働いていたことに関係していると思われます)。 優しいひれをゆらゆら
動かすだけだから」
でも彼女はその後、当然のことながら自分の指にも爪がある!、という事実に気づく!
そう、私もまた、危害を加えようとしない者をも平気で傷つける卑しい生き物なの!?
24.さぐり
姉に電話をする谷山さん。「変わりない?」という言葉のイントネーションに、何か変化を期待しているような
印象を受ける。
そして、義兄さんを「あの人」とつい呼んでしまうところがなにやら怪しい関係を匂わせた。
後から気づいたことですが、前シーンで「爪のある生き物は危害を加えようとしていない者まで平気で傷つける」
という言葉が伏線になっているのでしょう。なぜ? それは後のお楽しみ(^^)
25.虫
「10匹、100匹、無数の虫がその身を這い上がってくる」と能楽師は言う。その意味は未だ掴めず・・・。
とここで前幕終了!
2回見に行ったうち、1回目の時は後ろに座っていた男性が「難しすぎてさっぱり分からん」と嘆いておりました。
皆さんは如何だったでしょうか?
実を言うと、僕も1回目の前幕が終了した時点では、内容がさーぱりわかりませんでした(苦笑)。
でも、後半。とりあえずストーリーは分かるようになります。みゆきさんが何を言いたかったか、そのすべてに
気づくことは不可能であるとしても。
さて、今回は長くなってしまったためこの辺で。後幕は次回の更新をお待ちくださいませ。
それにしても、「狼にな〜り〜たい♪」と歌って10余年。みゆきさん、わんちゃんになれて本当によかったですね(^^)。
とっても可愛いのだー!
それではみなさん、また次回の更新時にお目にかかりましょう!
前半はストーリー的に谷山さんのほうが比重が重かったせいか、みゆきさんの見せ場が少なかったのがやや残念だった
崔州平がお送りしました。
でも逆にみゆきささんにその分集中できた分、よかったかも知れない・・・。
<おまけ>
みゆきさんの4コマ漫画を作ってみました!
テーマは夜会「ウィンター・ガーデン」


