小渕内閣は実は高支持率!?
現代社会を鋭くえぐる!!本日のテーマは、低支持率と言われる小渕内閣についてです。

◆凡人というレッテルをはられた小渕首相
小渕内閣は発足当初から多難であった。参議院選挙で大敗を喫した後の政権と言うだけでも苦労が絶えないのに、 人物評論家並みの影響力を持つ田中議員に「凡人」呼ばわりされたからだ。
その評価が受け入れやすかったのか、国民の間でも広く認知され、98年の流行語にノミネートされる始末である。
これでは、小渕内閣への評価が低くても、致し方ない。内閣が発足してからすでに数ヶ月経つが、内閣支持率は 経済成長と同様、低水準をキープしている。これを見る限り、「小渕内閣=人気のない内閣」と言えなくもない。

しかし、筆者は以前からその見解には一定の理解を示しながらも、一方で全く逆の評価を小淵内閣に与えてきた。 それがいわゆる「小渕内閣は実は高支持率説」である。
それでは、さっそく、その論拠について述べてみよう。

◆民主党の支持率は13.2%
ここに面白いデータがある。フジテレビが12月3日に調査した結果では、次の衆議院選挙で投票する政党として、

自民党が18.2%、民主党が13.2%、共産党が7.0%、自由党が4.6%、公明党が4.4%、以下社民党、改革クラブ

と続いている。そして同調査によれば、小渕内閣を支持すると答えた人が実に17.0%にものぼると言うのである。
読者の方は、筆者が何を言おうとしているかもうお分かりだろう。そう、野党第一党の民主党よりも内閣支持率は高いのである。

昨今の政治不信によって、一方で不正に対する国民の怒りが高まったものの、もう一方では諦めムードが漂っている。 その結果、無党派層を第一党に押し上げることになった。

この状況下では、以前のような50%以上の支持率など到底望めない。そもそも積極的にどこかを支持しようとする人の絶対数が 少ないのだから。

そう言った意味では、小渕内閣は全体的に低支持率が続く中、「高支持率内閣」として存続していると言えるのではないか。

◆それでも選挙では民主党が勝つ
しかし、上記の意見に対しては異論もあるだろう。

例えば、小渕内閣を支持すると答えた人は確かに17.0%いるが、不支持すると答えた人も77.2%いる。支持率を上昇させる かもしれない「分からない」と答えた人は、僅か5.8%に過ぎない。
つまり、小渕内閣の潜在的支持率上昇度はそれほど高くないのだ。

一方の民主党の支持率はどうか?確かに支持する政党としては、現時点では13.2%しか支持率は得られていない。 しかし、次の選挙に投票する政党を「未定」と答えた人が40.2%もいるため、景気が一向によくならない現状から 考えて、民主党にはまだ支持率を伸ばす可能性が残されている。
よって、民主党のほうが小渕内閣+自民+自由よりも潜在的支持率まで含めれば高いというわけだ。

◆どちらが有利なのか
それでは、自民党(小渕内閣)と民主党、本当に国民に支持されているのはどちらだろう、という疑問が当然浮かんでくる。
回答することは難しい。しかし、「凡人」と揶揄される小渕内閣ですら、支持率第一党をキープしている自民党のこと、 もし自民党総裁がより人気のある政治家に変わった場合、野党各党は苦しい立場に立たされるかもしれない。

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