本日の御題:大地震はこれからも続く |
◆50年に一度? 100年に一度? 大地震において、そんな統計など意味がない ニュースでは、おばあちゃんが子供の頃、「井戸の水が引いたら津波が来る前兆だから逃げるんだ」とそのまたおばあちゃんから聞いたことを思い出し、逃げて助かったという報道があった。 これだけを聞けば、三陸には定期的に大地震が起こるものの、それはまた数十年後と思う人もいるだろう。
今年3月〜4月に起こった世界の大地震である(4月は14日現在)。アフリカを除けば、全て太平洋側で起こっていることが分かる。チリでは2年前にも同様の地震が起こっていたし、ここには記載しなかったが昨年は日本の震災前にオーストラリアで大地震が起こり、ビルが倒壊して日本人留学生が亡くなった震災も記憶に新しい。 つまり、いつまた東日本大震災と同じ規模の地震が日本近海で起こっても不思議ではないのである。 しかし、東電や日本の行政(政府・国会議員だけではなく官僚も含めて)は、この危機感が決定的に足りない。安易なストレステスト、安易な安全宣言、そして安易な対策。 関西電力が進めている大飯原発3、4号機の再稼働についても、津波対策や電力喪失時の電源供給などの対策は計画は立てているものの、それが実施、完成するのは来年以降なのだ。にも関わらず、当面地震は起こらないだろうという安易な期待の下、安全再稼働をしようとしているのだから、福島から何も学ばなかったのかとあきれかえるばかりだ。 再稼働するのであれば、今まで以上の安全対策を完全に実施してからにすべきだろう。計画だけ立てても、それが実施される前に再稼働をしたのでは、万が一にでも同地域に大地震が発生したとき、誰がどう責任を取るつもりなのだろうか。否、誰も責任を取れぬほど、甚大な結果をもたらすだけである。 このような意識の低い人々に任せている以上、日本は原発を運用し続けるべきではない。それは日本のみならず、近隣諸国はもちろん、人類、いや全世界の生命に対しての背信行為だ。 また、単に原発を止めていればいいというものでもない。原発内には使用済みの燃料棒も冷却のために保管されており、そこには電力もかかっている。電源を失えば、仮に発電中でなくともこれらの燃料棒が冷却できず、放射能漏れが起こる危険とてあるのだ。 日本に限らないことだが、放射性廃棄物の保管については、国土の広いアメリカでさえも困っており、一時は他国の放射性廃棄物を政策的に受け入れる方針だったモンゴルも国民の反対にあって中止を余儀なくされた。 このような状況下で、経済的理由のために原発を再稼働しようとする行政を、我々は支持してはならないだろう。 私は段階的原発廃止(5年、10年かけて省エネ技術を開発、実用化すると共に、新しい発電方法の供給電力アップ)こそが日本にとって必要な政策だと考えていたが、もはやそのような悠長なことは言ってられないと断言しよう。 |
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