『First Sexual Intercourse』
「鉄生くん、これから何か予定ある?」
仕事を終え、帰ろうとしていた鉄生を陵刀が呼び止めた。
「いや、別に何もねーけど?」
「じゃあこれから僕の実家の方にに来ない?今父さんが帰ってきてるんだけど、一緒に夕飯をどうかって言ってるんだ。」
「マジ!?行く行く!・・・あ、でもオマエ親父さんのこと苦手なんじゃ・・・?」
「そのことなら大丈夫だよ。キミの御陰でね」
「そっか。なら良いけど。」
「じゃ、決まりだね。犬は連れて行けないから、先に園に送ってから行こう。」
そう言うと、陵刀は鉄生を自分の車に乗るように促した。
「うわっ!デッケー家だなぁ。」
その家は、車で1時間ほど走ったところにあった。
さすが、世界で有名な名医の家だけはある。
鉄生は上を向いてその大きな家を眺めながら歩いていた。
「上ばかり見てると危ないよ。・・・どうぞ、入って。」
「お、おぅ・・・」
中に入ると、イイ匂いが鉄生の鼻をかすめた。
鉄生が鼻をひくひくさせていると、奥から陵刀の父、遣威が顔を覗かせた。
「鉄生くん、待ってたよ。上がって。」
「あ、お邪魔します。」
奥の部屋に通されると、そこにあるテーブルには様々な料理が並べられていた。
「なぁ陵刀、これ全部親父さんが作ったのか?」
「そうだよ。意外でしょ?」
「はは・・・ちょっとな。」
食事は実に楽しいものだった。
鉄生も初めは緊張していたが、時間が絶つにつれて、遣威ともいつもの調子で喋れるようになっていった。
「は〜、美味かった!ご馳走様デシタ!!」
「こんなにキレイに食べてくれると、私も嬉しいよ。」
遣威は積み上げられた皿を片づけながら言った。
「鉄生くん、僕の部屋で少し休まないか?」
もう動けないと言わんばかりに椅子の背もたれに体をあずけている鉄生に陵刀が問いかけた。
「そうする。ちょっと食べ過ぎて苦しいかも・・・」
「キミらしいね。」
そう言いながら、陵刀は小さく笑った。
陵刀の部屋は2階の突き当たりにあった。
広いわりに物が少なく、殺風景に見える。
「なんか寂しい部屋だな。」
「まぁね。この家にはほとんど帰ってこないから、ベッドさえあればいいって感じかな。」
「ホント、デカいベッドだよな〜。羨ましいぜ。」
そう言うと、鉄生はボスッと白いシーツの上に倒れ込んだ。
「気持ちいいなぁ。このまま眠っちまいそうだ。」
「眠ってもいいけど、その前に・・・」
ギシッとベッドが軋んだと思うと、陵刀が覆い被さってきた。
「食後の運動をしようか。」
「ちょっ、陵刀!冗談は・・・」
「僕は本気だよ。今まで我慢してたのに、キミがそんな無防備に僕のベッドに横になるから・・・」
クチュ・・・と陵刀の舌が耳に入り、鉄生は躯を震わせた。
「感じる?」
「か、感じてなんか・・・」
陵刀は、強がる鉄生の服の裾から手を潜り込ませ、胸の突起を軽く抓った。
「アッ・・・」
思わず発してしまった声に、鉄生は慌てて自分の口を手で塞いだ。
「気持ちいいんでしょ?」
しつこく同じ場所を弄りながら尋ねてくる陵刀に、鉄生は声をもらさないよう口を塞いだまま首を横に振って答えた。
「素直じゃないなぁ・・・別の所に聞いてみるか。」
胸を弄っていた手が下に下りたかと思うと、その手は鉄生のズボンに手をかけた。
そのまま下着と一緒にずるずると下ろされる。
「ほら、コッチはこんなに素直な良い子なのに。」
そう言って陵刀は、先程までの愛撫で首をもたげ始めている鉄生のモノを口に含んだ。
クチュクチュといういやらしい音が部屋中に響き、銜えられているそこはさらに熱をおびていく。
「陵と・・・離して、も・・・出る・・・」
「いいよ。出して。」
先端をきつく吸われ、鉄生は陵刀の口の中で果てた。
「次は僕の番だよ。」
口の中に放たれたものをドロリと自分の手の中に吐き出し、それを肩で息をしながらぐったりしている鉄生の後部に塗りつけ始めた。
「ひ・・・っ」
塗りつけると同時に、人差し指が入ってきた。
「大丈夫、慣らすだけだから。」
「っ・・・」
中を掻き回され、鉄生はシーツを強く握りしめながらその快感に耐えた。
その時間は鉄生にとって、とても長く感じられた。
「そろそろいいかな。」
そう言って、陵刀は自らを鉄生の中に侵入させる。
「陵刀、やめ・・・痛い・・・」
「ゆっくり息を吐いて、力を抜いてごらん。」
「あっ、く・・・無理・・・」
「しょうがないね・・・」
すると陵刀は鉄生の唇を激しく貪り始めた。
「んっ・・・はぁ・・・」
飲み込みきれない唾液が、鉄生の頬をつたう。
そうしているうちに、自然と鉄生の躯から力が抜けてきた。
その一瞬の隙をついて、陵刀は鉄生の中に全てを収めた。
「んっ・・・く・・・」
「全部入ったよ。鉄生くんの中、凄く暖かくて気持ちいい・・・」
「恥ずかしいこと言うな・・・ッア!!」
陵刀はゆっくりと腰を動かし始めた。
「アァッ!!」
ある一点を突いた瞬間、鉄生の躯が大きく跳ねた。
「鉄生くん、ここがイイの?」
そう言って、陵刀はその部分を重点的に攻めたてる。
「もぅ、イきそ・・・ッ!!」
しかし、寸前のところで根本を握られ、鉄生は息を詰めた。
「まだだよ。僕のこと名前で呼んでくれたらイカせてあげる。」
「そ、んな・・・うあっ!!」
さらに強く握られ、悲鳴のような声を漏らしてしまう。
「ずっとこのままでいいの?」
陵刀の問いかけに、少しの沈黙の後、鉄生はゆっくり口を開いた。
「・・かさ・・・」
「何?聞こえない。」
陵刀は意地悪く笑いながら言う。
「司・・・」
「ふふ、良くできました。」
陵刀は鉄生のモノから手を離し、奥を激しく突いた。
「あぁっ!つかさ・・・司ぁ!!」
「いいよ、鉄生くん。もっと呼んで・・・」
繋がっている部分からは、グチュグチュと卑猥な音が聞こえる。
「つ、つかさ・・・俺、もう・・・」
「一緒にイこう・・・」
二人は同時に大量の精を放った。
「ゴメン、少し無理させちゃったかな。何か冷たい物持ってきてあげるよ。」
陵刀はベッドから立ち上がろうとしたが、隣で寝ていた人物に腕を掴まれた。
「・・・くな・・・。側にいて・・・」
疲労で力の入らない手が、陵刀の腕をぎゅっと握る。
陵刀は一瞬驚いたような顔をしたが、クスッと笑って、
「大丈夫、どこにも行かないよ。」
と言いながら、汗に濡れた金色の髪を優しく撫でた。
すると金髪の青年は安心したように深い眠りについた。
翌朝、鉄生は何かを思い出したようにガバッと跳ね起きた。
「ッ痛・・・!」
しかし、躯中を駆け抜ける激痛に顔を歪める。
「まだ寝てていいよ。R.E.D.には僕がさっき休むって電話しといたから。」
「りょ、陵刀!!」
「『司』でしょ?昨夜はちゃんと呼んでくれたのに。」
「あ・・・」
昨夜のことを思い出したのか、鉄生の顔が真っ赤に染まる。
「ゆ、昨夜は・・・その・・・だから・・・」
「だから、何?」
陵刀に覗き込まれ、鉄生はますます顔を赤くして布団に潜り込んでしまった。
「ふふ、ホント可愛い」
「バカなこと言ってないで、早くR.E.D.に行ってこいよっ!」
「僕も今日は休んだんだよ。」
陵刀はコーヒーを啜りながら平然と答えた。
「な、そんなことしたら人手が・・・」
「鞍智くんや美坂がいるから心配ないよ。それに・・・」
耳元に陵刀の顔が近づいてきて、鉄生は思わず息をのんだ。
「『側にいて』って言ったのはキミでしょう?」
いつもより低い声で囁かれ、鉄生は困惑の色を隠せなかった。
「お、覚えてない・・・」
「残念だなぁ。じゃあ、思い出させてあげようか?」
陵刀が鉄生の上に乗りかかってきた。
「おおおお思い出した!だから許して!!」
鉄生は目をぎゅっと瞑って懇願した。
「ウソだよ。今日は何もしないから。」
そう言って鉄生のおでこに軽く口づけた。
「僕のこと、好き?」
「わ、わかんないケド・・・多分・・・」
好き。
*End.*
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〜あとがき兼いいワケ〜
ス、スイマセン、こんなんで・・・
アイタタですね(汗)自分で書いてて気持ち悪くなってきた・・・
あまりエロくないですね。ベタだし。陵刀さんちょっと乱暴です(汗)
食事シーン省きすぎ&陵刀パパ出番なさすぎ(爆)だって鬼畜じゃないパパって書きにくいんだもん(泣)ってかキャラ違いすぎ?
陵刀パパのデバガメは下のオマケでと言うことで許したって下さい。
あぁ・・・全然条件満たせてないような気がします。ホントにスイマセンm(__)m
『おまけ』
パパ「司、あれじゃあ鉄生くんが可哀想だろう?もっと加減してやらないと。」
陵刀「充分優しくしたつもりですが。・・・覗いたんですか?」
パパ「少しね。ドアがちゃんと閉まってなかったから。」
陵刀「僕はちゃんと閉めましたけど?」
パパ「そうだったかな?そんなことより、鉄生くん、やっぱり可愛いね。」
陵刀「彼は僕のモノです。もし彼に何かしたら・・・殺しますよ?」
パパ「冗談だよ。怖いなぁ、司は・・・」
こんな親子嫌だ(死)しかも陵刀何気に強気だし・・・ |
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