それは宗近のこんな一言から始まった――――。


「朝日奈…」
「はい。」
「俺、おまえと……Hがしたい。」
「は…え?えっ!?ええぇーーーっっ!?」





  『天然天使』





「おい、朝日奈。おーい?しっかりしろ、朝日奈ぁっ!」
 大は固まっていた。体から脳ミソに至るまで、その全てが完っ璧に。
「わ、悪かった。ちょっと性急すぎたな。謝るから…頼む!帰ってきて
くれぇっ!!!!!!」
 宗近の悲痛な叫びが通じたのか、大がハッと我に返った。
「あっ…え、えと……宗近さん。」
「は、はい!」
 思わず正座して背筋を伸ばす宗近である。
「俺、男ですよ?」

 ズルゥッ

(いや、違う。違うだろう。今問題にしてるのはそんな次元の話じゃな
いはず…。)
 襲いくる眩暈に耐えるように、宗近は手で額を押さえながら、改めて
大の天然っぷりを実感していた。



 結局その後…。
 酒に酔わせてそのドサクサ紛れに押し倒すという、最低な手段に訴
える宗近の姿があったとか。

 宗近和寿16歳、若さゆえの暴走であった――――。





                                      【END】








[後書き]
言い訳は…したいけど、しません!(笑)たまたま引き出しを片付けて
いたら、この小話を書き散らしたメモが見つかったので、ちょっとアップ
してみました。きっとラブラブを書こうとして失敗したんですよ、コレ(笑)
こんな短文を読んで頂いて本当にありがとうございました!!




BACK