大きくなるまで待ってて! (お題:何よりの楽しみ) 「コロッケ、好きだ。」 「うん!俺もリゾットのこと大好き〜♪」 「いや、そうじゃない。俺の好きっていうのは、特別な意味の好き なんだ。」 「トクベツ〜?」 「ああ。俺にとってコロッケは、誰よりも何よりも1番大切な存在っ てことだ。」 「うわぁ〜っ、俺リゾットの1番?ほんとに?うわぁ〜〜〜いっ♪」 「ああ、1番好きだよ。誰よりもコロッケのことを…愛している。」 そう言って、リゾットはコロッケを抱きしめた。 最初のうちは、リゾットの腕の中できょとんとしていたコロッケだ ったが、少しずつ頬を赤らめていき、気付けばリゾットの胸に顔を 押し当てるようにしてしがみ付いていた。 ゆっくりと体が離され、見上げたコロッケの視界で、リゾットの顔 が段々と近付いてくる。 目を見開いたままのコロッケのあまりの『らしさ』にクスリと笑っ て、リゾットは優しくコロッケに口付けた。 唇が離れても、まだ目を開き続けているコロッケの表情に、変 化はない。 リゾットは少し不安そうに、コロッケの耳元でそっと囁くように問 う。 「コロッケ、今の…イヤだったか?」 フルフルフルと首を横に振るコロッケ。 「じゃあ、もう1回しても…いいか?」 今度は顔を真っ赤にしながら、コクリと頷く。 ゆっくりと顔を近付け、先程よりも深く長く口付ける。 「…んっ………ふっ……んんっっ………はっ……ん……やっ…」 今度は苦しそうに瞑ったコロッケの両目から、幾筋もの雫が流 れ落ちてゆく。 思う存分堪能したリゾットが唇を解放したとき、コロッケの意識は すでに半分夢の中だった。 ガクリと崩れ落ちるコロッケの体を支えながら、 「大丈夫か?コロッケ。」 心配そうにリゾットが問う。 「う…ん……リゾットぉ〜?」 見上げる目の焦点が合っていない。 まだ肉体的にも精神的にも未熟なコロッケに、ちょっとやりすぎ たか…と反省するリゾットであった。 「すまない。つい嬉しくて夢中になってしまった。」 「うぅん、へいき〜。俺、リゾットにだったら何されてもいいよっ!」 ちょっと意識が回復してきたのか、コロッケの澄んだ瞳が真っ直 ぐにリゾットを見つめてくる。 「コ…ロッケ……」 ものすごい殺し文句に、リゾットは自分の理性が木っ端微塵に砕 ける音を確かに聞いたような気がした。 「そういう台詞は、せめてあと数年後にお願いします…。」 ガクリと脱力し、なぜかちょっと前屈みのリゾットに、 「え〜?今じゃどうしてダメなのぉ〜?」 とか聞いてくるコロッケは、やっぱりまだまだ未熟なようだ。 (わかってる…そう、俺は今試されているんだ。大丈夫、あと少し だ、あと少し…。コロッケがもう少し大きくなれば―――) 心の中でブツブツと呪文のように呟くリゾット。 今の彼にとって、コロッケの成長こそが何よりの楽しみなのだ。 【END】 [後書き] 大変大変大っ変お待たせいたしました(平伏)。無邪気なコロッケ に理性を試される男(=リゾット)の悲哀をお送りしました(笑)。リ ゾットはあと数年の我慢だ!とか思ってるようですが、間違いなく 数年後のコロッケもこんなかんじで変わってないと思います(笑) いつになったらリゾットは本懐を遂げられるのか!?(ププッ)そう こうしているうちに誰かが横から掻っ攫っていくかも!?(←酷) お題を下さった青い苺様、遅くなって本当に申し訳ありませんでし た。もうお忘れになっているのではないかと不安ですが、よろしけ れば受け取ってやって下さいませ(返品ももちろんお受け致します !)。この企画で唯一頂いたジャンル(=コロッケ!)ということで、 大変楽しく書かせて頂きましたvv素敵なお題を本当にありがとう ございましたー!! |