「ねぇ、鉄生君。僕と…お医者さんゴッコしない?」 「はぁ?」 ドクターに気を付けて!(お題:医療器具) 仕事を終えて、『おごるから一緒にご飯食べない?』という誘惑 に負けて、半ば引きずられるように陵刀の自宅にやって来た鉄生 は、美味しい夕食(陵刀の手作り)をたらふく食べ、今まさに満足 気にソファに腰を下ろしたところだった。 そこに降ってきたのが、さっきの陵刀の台詞である。 「この間、色んなゴッコ遊びのセット売ってるサイトを見つけてさー、 つい買っちゃったんだよねぇ。お医者さんゴッコセット♪」 「ハ…ハハハハ……」 もう何をどうツッコんでいいやら…。 鉄生は乾いた笑いを漏らすのが精一杯だった。 「僕が医者の役をやるから、鉄生君は患者さんの役ね?」 「いや、ね?じゃなくて……誰もやるなんて一言も言ってないんで すけど?」 疲れたように言って、陵刀を見上げた鉄生は、思わず絶句する。 (……怖っ。) 陵刀の表情は、完璧に「悦」っていた。 いや、むしろ完全にイッちゃっていた。 ウフフフと不気味な笑いを浮かべながら、白衣を着用し、首に聴 診器をかける(もちろん精巧に作られたレプリカである)。 手にはカルテとボールペンを持ち、あっという間にスタンバイオッ ケイ状態だ。 「今日はどうしましたか〜?」 (も、問答無用で始まっちゃってるよ、オイ!) 「お、俺…元気ですから!」 そう言って、その場から逃げ出そうとした鉄生は、ガシッと肩を掴 まれ、次の瞬間、勢いよく陵刀の胸にダイブするはめとなった。 「では診察を始めます。はい、胸を出して〜。」 と言いながら、陵刀の手が鉄生の上衣を捲り上げる。 「や、やめっ……」 鉄生の抵抗を片手で難なく押さえつけながら、聴診器を胸に当 てる。 「あっ…」 ひんやりとしたその感触に思わず声を上げた鉄生に、陵刀はニ ヤリと満足そうな笑みを向けた。 「フフ、今の…感じたの?鉄生君。」 「ち、違っ…!」 どんどん聴診器が際どいところを擦り上げていく。 そのたびに甘い呻きを漏らす鉄生。 いつしかお医者さんゴッコは遥か彼方に吹っ飛び、鉄生は陵刀 に押し倒されていた。 その後、抱き上げられ、ソファからベッドに移動したところまでが、 翌日の朝、鉄生の記憶に残っている全てであった――――。 【END】 [後書き] とりあえず…アレですね。どうもすみませんでしたっ!!!!!(←オイ) 思いっきり趣味に走ったような気がします(遠い目)。冷静になっ て考えてみますと、「医療器具」というお題は獣医師という職業の 鉄生君にとっては身近にある物であって、決して妖しい意味合い はありませんよね?(←誰に同意を求めているのやら…)それを 何を勘違いしたのか、私は「医療器具」と聞いた瞬間、妙なスイッ チが入っちゃったらしいです(自嘲笑)。しかも私、実は別ジャンル で30代の男同士でもやっちゃった(やらせちゃった?)ことがある のですが、「ゴッコ遊び」とかさせるのが何故か好きらしいんですよ ねぇ(←帰れ!)。ここからは怒涛のお詫び○連発で!! 陵刀先生を度を超えた変態にしちゃってすみません。肝心の(?) シーンをすっ飛ばしちゃってすみません。ギャグに走っちゃってす みません。めちゃノリノリで書いちゃってすみません(←笑)。 その他諸々、ほんとーにすみませんでした>< お題を下さった和磨様、本当にありがとうございました。遅くなりま したが、よろしければ受け取ってやって下さいませ(返品も随時受 け付けておりますのでご安心下さいませ〜)。 ※読みにくいうえ、目に悪そうな背景ですみませんでした>< 私的には、変態チックな雰囲気を目指したつもりなのですが(汗) |