只今デート計画中[公園編]
  (D−LIVE!!:ハトイカ)




「大阪…ですか?」
「ああ。悟はどっか行きたいとこあるか?」
「え?えーと…よくわからないので、波戸さんにおまかせします。」
「よっしゃ!じゃあ美味いもん巡りといこか。」
「美味いもんですか!?ワー、楽しみですね〜♪」
「まずたこ焼きやろ、あとお好み(焼き)も外せへんし…あっ、あっこの串焼
きは絶品やで…それから…ブツブツ……」
「あのぅ、波戸さん?」
「で、…あっことあそこと……」
「波戸…さん?」
「…ブツブツブツ………」
「あっ、もうこんな時間!百舌鳥さんに怒られるっ。すみません、波戸さん。
俺もう行きますね?大阪デート(?)楽しみにしてます〜♪」

 テッテッテッと去って行く悟。


「よっしゃー、これで完璧や。悟、決まったで!って、あれ?悟?お〜い、
悟君?」

 公園のベンチに1人取り残された憐れな波戸であった――――。












  只今デート計画中[自宅編]
  (プリプリ:春海×秋良)




「秋良、今度の日曜一緒に出かけないか?」
「え?あ、うん。いいけど、どこに?」
「どこ…?えーっと、秋良はどこに行きたい?」
「へ?(誘ってきたのは春兄の方なのに…?)え、えと…じゃあ本屋でも
いい?」
「ああ、もちろん。じゃあその後、映画でも見るか?」
「えっ、あ、うん。映画…(なんかデートの定番コース…みたいな?)。」
「確かあの××の奇跡ってのもう公開してるよな。あれ見たいって前に
秋良言ってただろ?」
「うん!かなり前にチラッと言っただけなのに、春兄覚えててくれたんだ
?」
「当たり前だろ。オレが秋良のことで忘れることなんてあるわけがない
!(きっぱり)」
「(な、なんかスゴイ自信…)あ、あり…がと……。」
「じゃあ日曜は駅前で10時に待ち合わせでいいか?」
「え!?待ち合わせ?」
「ああ!じゃあそういうことで♪」
 スキップしながら自室に引き揚げていく兄―春海。
 リビングに取り残された秋良は、
(やっぱりこれってデートですか!?)
 1人寂しく心の中でツッコミを入れるのだった――――。












  只今デート計画中[部室編]
  (おお振り:アベミハ)




「三橋ー、明日の約束覚えてるか?」
「うっ…?(コクリ)」
「じゃあ、言ってみ?」
「え?あっ、え…えと、明日の10時…に、駅前の××像の…前?」
「正解!」
「(ホッ…)」
「で、11時から映画、その後カフェで遅めのランチ、買い物がてら街をぶ
らついて、ああ、あとあそこにバッティングセンターがあったな…、でーま
あだいたい帰宅が6時頃の予定だ。わかったか?」
「へ?あっ?う?え???」
「わかってない…みたいだな。」
「あうっ…」
「まあ、いいか。とりあえず待ち合わせだけは忘れるなよ?」
「は、はい!」


 2人が話している中、着替え中の他の皆(部員たち)は、心の中で一斉
にツッコミを入れていた……。
(三橋!それがデートの約束だということに気付いているのか!?)

 ちなみに、「何!?明日、阿部と三橋ってデートなの!?」と大声で叫
ぼうとした田島は、問答無用で花井と栄口(他数名)に、口を押さえられ
沈められたとか――――。












  只今デート計画中[屋上編]
  (ギャンキン:ジミバン)




「ジミー、今度の日曜デートせぇへん?」
「はっ!?デッデデデデート!?!?」
「おぅ!」
「いや、そんなあっさりきっぱり返されても…。っつか、何でいきなりデート
なわけ?」
「だって、俺とジミーって付き合ってるわけだしぃ。恋人同士っつったら、や
っぱりデートとちゃう?」
「いや、まあ、そ、そうかもしれないような気もするような…。」
「もーう煮え切らへんなぁ。何?ジミーは俺とデートしたないわけ?」
「い、いや!いやいやいや。し、したい!めちゃめちゃしたい!!」
「じゃあ…しよ?」
「はい////」
「ヘヘッ♪じゃあどこ行く?」
「え、えーーーと、バンコの行きたいところで。」
「ええの?じゃあ電気街で決まりやね!」
「お、おう。」
「あと…夜は俺ん家でvv」
「へ?」
「イチャラブ〜♪な〜んつって。」
「!?!?」

 その後、ジミーは鼻血を出してぶっ倒れたらしい――――。












  只今デート計画中[離れ編]
  (しゃばけ:屏風のぞき×一太郎)




「ねぇ、若だんな。たまにはあたしと2人っきりで出かけないかぇ?」

 ある日の午後、廻船問屋兼薬種問屋長崎屋の離れに1人でいた若だ
んなこと一太郎は、急に声のした部屋の奥に目を向けた。
 不思議そうな一太郎に、ニヤリと笑みを返すのは―――人ではない、
屏風のぞきという妖(あやかし)であった。古い屏風が化した付喪神(つ
くもがみ)で、市松模様とあだ名のついた派手な石畳紋の着物を着てお
り、役者絵のような艶めいた姿をしている。
「屏風のぞきや。それはどういう意味だい?」
 一太郎は屏風に向かって問いかける。
「そのままの意味さね。たまにはうるさい奴が誰もいないところで、静か
に若だんなと過ごしたいと思ったまでのことさ。」
 言いながら、屏風のぞきはスルリと屏風から抜け出し、一太郎の背後
から抱きついた。
 一太郎は特に振り払うわけでもなく、苦笑いしながら言葉を返す。
「お前、それを仁吉や佐助が許すと思うのかい?」
 一瞬うっと詰まった後、
「じゃあ許されないまま駆け落ちといこうかね?」
 悔し紛れに放った屏風のぞきの言葉に、きゅわきゅわ、きゃいきゃいと
楽しそうな笑い声が返った。
 部屋に数多いる小鬼の鳴家(やなり)たちであった。
 おかげで、「それも楽しそうだねぇ。」と言った一太郎の言葉は、永遠に
屏風のぞきの耳に届くことはなかったのである――――。















 以上が、WEB拍手のお礼SS(全5種)第5回分でした。
 それにしてもいつも以上に趣味に走ったジャンルばかりでしたねぇ(苦
笑)。やっぱり一番ご反応を頂けたのは、プリ・プリだったような気がしま
す。皆様、春海×秋良もお好きなようで…(喜)。D−LIVE!!・おお振り・
ギャンキンは、少しずつですがそれぞれにご反応を頂けて、とっても嬉し
かったです♪しゃばけ…は、さすがにご存知の方は少なかったようです
が、実は書いていて一番楽しかったのがコレでした(自己満足)。ほんと
は仁吉×一太郎・佐助×一太郎とかも好きなんですけど、気付いたら何
故か屏風のぞきを書いていました。でも一番好きなのは実は鳴家だった
りなんかして(え?)。この子らほんと可愛いのよv若だんなの膝に乗った
り、袂に入ったり。…はっ!すみません。うっかりしゃばけ語りになってし
まいました(汗)。あっ、そうそう。1つ言い忘れておりましたが、ギャンキン
のバンコが関西弁なのは、私的な設定として、『ジミーと2人っきりのとき
だけバンコは関西弁で喋る。』となっているからです。
  ではでは、上記のSS公開中に拍手をして下さった皆様、本当にありが
とうございました>< 引き続き、第6回公開中もよろしくお願い申し上げま
す!




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