「狂よぉ・・・。」 「ああ?」 「オレ様・・・いや、オレは4年前からずーっと考えていたことがあるんだけどよ。」 「?」 「1度オレと・・・寝てみないか?」 「・・・・・・・・・は?」 真剣な表情の梵天丸とは対照的に、狂は生まれて初めて(かもしれない)間抜 け顔(ヅラ)を披露するのであった・・・。 『愛を知らない男の誘惑』 「・・・・・・」 狂は困惑していた。 (バカだバカだとは思っていたが、ここまでバカなことを言い出す奴だったとは!) フゥと1つため息を吐いて、狂は梵天丸をギロリと睨みつけながら、こう言い放っ た。 「テメェは、4年間もずっとそんなくだらねぇことを考えていやがったのか!?」 しかし梵天丸がそんなことでめげるハズもなく、 「くだらねぇかくだらなくねぇかは、ヤってみなきゃわかんねぇんじゃねぇか?」 ニヤリと下品な笑みまで浮かべる始末。 「ああ?一体何をやるってんだ?」 わかっているのかいないのか・・・惚けているのかマジなのか・・・狂の表情から は何も読み取ることはできない。 「なんだー?もっぺんオレ様に言わせてぇのか?いいぜ、なんべんでも言ってやる よ。オレは・・・狂、オメエを抱きてぇんだよっ!!」 「なっ・・・////」 ストレートな梵天丸の言葉に、狂の顔が一瞬で真っ赤に染まった。 「おおっ、その反応は脈アリだな。」 「あるかバカヤロウッ!」 狂の怒りの右ストレートが決まった・・・かに思われた瞬間、梵天丸の左手がガシ リと狂の右手首を掴んでいた。 「はっ、離せっ!」 力まかせに振りほどこうとした腕を逆に捻り上げられて、狂はそのまま背中から床 に叩き付けられてしまう。 「うっ・・・」 一瞬息が詰まったところに梵天丸が圧し掛かってきて―――狂は完全に自由を奪 われる形となった。 床に仰向けに寝転がった体勢の狂と、その狂の上に覆い被さり、狂の両手をガシ リと押さえつけ、かつ足も自分の体重をかけることで押さえつけている梵天丸。 狂は屈辱的なその状態に、ギリッと唇を噛むことしかできない。 上から見下ろしてくる梵天丸のにやけた表情があまりに腹立たしくて―――狂は このとき固く心に誓ったという。 (こいつ・・・後でぜってぇブッ殺すっっ!!) それから数秒後――― 狂の口元に薄っすらと笑みが浮かんだ。 何かを企む者特有の歪んだ笑みが。 そして唐突に、狂は梵天丸の首に両手を回し、噛み付くように自ら口付けた。 「っ!?」 一瞬驚きに目を見開いた梵天丸は、だがすぐに頬を緩ませ、喜びに打ち震えた。 その瞬間――― 油断しきった梵天丸の急所に、狂の殺人キック(笑)が炸裂した。 「うおっ・・・」 一言呻いて、梵天丸がその場に崩れ落ちる。 障害物がなくなって、狂は悠々と立ち上がり、高らかに笑うのだった・・・。 「ハハハハッ・・・俺様をどーこーしようなんて100万年早ェんだよっ!!」 その後――― 梵天丸がどうなったかは、誰も知らない・・・・・。 〈終幕〉 [後書き] 不完全燃焼・・・(←撲殺)。っつーか、ボンちゃん・・・再起不能になってないか心 配(エヘッ)←ぶっ殺 ほんとはもっとラブい(寒)ものを書きたかったんですけど、 やっぱり無理でした・・・。まあ相手が狂さんじゃー仕方ありませんって(笑)。 初書きボンちゃんということで、かなり喋り方とか間違いまくってるような気がします (滝汗)。もっ、申し訳ないです・・・。狂さんに関しては、うーん無口だ(笑)。ひそか に最後のあの台詞を言わせたかったり(苦笑)。ボンちゃん優勢かと思いきや、最 後はやっぱり狂さん勝者で!哀れボンちゃん、彼に果たして春は来るのか・・・? (笑)と言いつつ、次の狂さん受SSはどのCPにしよう?とか思っている紅月なので した←酷っ |