海抜0mからの島登山(伊豆諸島編)
「島」には、どこか「山」と通じるものがある。島独特の雰囲気、そこにしかない空気感には、人々を惹き付けて止まない魅力がある。そんな「島」の魅力を自分の足で感じるためには、海から山頂まで歩いてみるのが一番。勝手に「島登山」と名付けているが、海からてっぺんまで歩き、てっぺんから海を見ると、なんだか気持ちいい。
島登山の第一弾として、伊豆諸島の島々、山々に登ってみました(まだ途中です)。
 
●伊豆諸島概略図
 
伊豆諸島は、大島から孀婦(そうふ)岩までの、南北500数十kmに広がる島々を指します。伊豆諸島には大島から青ヶ島まで(左地図)の有人島9島のほか、鵜渡根(うどね)島や八丈小島、鳥島などの元有人島があり、全部で100ほどの島があるそうです(伊豆七島″という呼び方もありますが、「七」がどこを指すのかには諸説があるため、ここでは伊豆諸島″という呼び方を使用します)。
※左図の距離表示は、東京からの距離です。
・・・・・三原山を擁する伊豆諸島最大の島
・・・・・椿油生産量全国一の島
・・・・・白く美しいコーガ石の島
・・・・・温泉に恵まれた単成火山の島
・・・・・伊豆諸島の神々が集う島
・・・・・2000年にも噴火した活火山の島
・・・・・豊かな原生林と水に恵まれたイルカの島
 
八丈小島/太平山
・・・・・昭和44年に全島民離島した無人島


    ひょっこりひょうたん島のモデルとの説もある
・・・・・元流刑島。西山(八丈富士)と東山(三原山)
    の2つの火山から成る
八丈島/三原山


・・・・・青ヶ島村。日本一人口の少ない村。


●島・山データ
 
大島/三原山
大島データ 面積:91.05ku、周囲:49.8km、人口:8,690人
住所:東京都大島町
大島について伊豆諸島最大の島で、約8,000年前から人が済み始めたとされている。大島は伊豆大島火山の陸上部分にあたり、昔から何度となく噴火を繰り返してきた。直近では1986年に噴火し、全島避難している。
三原山について富士火山帯に属し、度々の海中噴火によりできた複式の成層活火山。最高所は1950年の噴火でできた三原新山、標高758m(資料作成時期によっては764mとなっています)。危険なため立ち入り禁止となっており、登山道はない。
山行記録リンク 大島/三原山

さるびあ丸から見た大島
 

テキサスハイキングコースの裏砂漠
 

三原山噴火口

表砂漠からの三原山

 
 
利島/宮塚山
利島データ 面積:4.12ku、周囲:7.7km、人口:297人
住所:東京都利島村
利島について周囲8kmに満たない小さな島で、砂浜がなく断崖絶壁に囲まれている。1981年に港が整備され定期船が就航されたが、風波の影響を受け、就航率は低い。利島は観光資源が少ないため、訪れる人は主に釣り人。全島の7割以上を椿畑が占め、その生産量は日本一を誇る。
宮塚山ついて「島=山」とも言える宮塚山は標高508m。火山であるが、ここ4000〜8000年くらい活動を休止していると見られている。
山行記録リンク 利島/宮塚山

綺麗な円錐形の山容をした宮塚山
 

展望台から見降ろす利島港
 

展望がきかない宮塚山山頂

島の南部・新島方面から見た利島

 
 
新島/宮塚山
新島データ 面積:23.17ku、周囲:41.6km、人口:2,506人
住所:東京都新島村
新島について縄文時代から人が住んでいたという新島。主に流紋岩から成るため、砂や岩が白く美しい。特に、建築用資材として重宝される特産・コーガ石は有名。黒潮がもたらす豊かな自然を活かした観光業・漁業が盛ん。
宮塚山ついて新島北部の宮塚山は古くから活動している火山で、三角点が設置されている場所まで車道が整備されている。三角点設置場所は標高429mで、最高所はその北東部にある標高432mの山頂。
山行記録リンク 新島/宮塚山

さるびあ丸から見た新島
 

羽伏浦海岸から宮塚山方面
 

富士見峠から新島港・地内島・式根島

宮塚山山頂の電波塔群

 
 
式根島/唐人津城
式根島データ 面積:3.69ku、周囲:12.2km、人口:561人
住所:東京都新島村
式根島について新島の南西すぐ近くに位置し、行政上も東京都新島村に属する。リアス式海岸と白い砂浜が美しい小島。古くから人が住んでいた形跡はあるようだが、定住は1888年(明治21年)と比較的新しい。
神引山について三角点は標高98.5mの神引山に設置されたているが、島内の標高最高地点は109mの唐人津城。伊豆諸島の島々を見渡せる、新東京百景にも指定されている景勝地。なお、神引山の南西部、式根島西側にある標高109m地点が島内最高所。
山行記録リンク 式根島/唐人津城

手前・新島、中・式根島、奥・神津島
 

大浦海岸と大浦キャンプ場
 

神引展望台から新島方面

唐人津城

 
 
神津島/天上山
神津島データ 面積:18.48ku、周囲:33.3km、人口:1,993人
住所:東京都神津島村
神津島について伊豆の島々を創った神々が集った「神集島」伝説のある神津島。ここでで産出する黒曜石は、後期旧石器時代(1万年前?)から採掘されて本州に運ばれ、石器として使用されていたという。
天上山について西暦838年に噴火したとの記録がある火山。標高571.5mながら、不動池や千代池、表砂漠・裏砂漠、花の百名山オオシマツツジ、新東京百景展望地など見所も多い。
山行記録リンク 神津島/天上山

神々が集ったと言われる神津島
 

千代池の水は干上がっていた
 

次々と表情を変える神津島/裏砂漠

天上山山頂

 
 
三宅島/雄山
三宅島データ 面積:55.40ku、周囲:38.3km、人口:2,769人
住所:東京都三宅村
三宅島について三宅島は、雄山を最高峰とするひとつの火山体で、雄山は気象庁の火山活動ランクAの活火山。2000年の噴火でも全島民が避難したが、2005年には解除された。近年、島の南西部・黒潮壁などフリークライミングのスポットとして脚光を浴びている。
雄山について山頂付近は現在も立ち入り禁止。雄山の標高は、従来814mであったが、2000年の噴火後には775mとなった。
(未渡航)

 
 
御蔵島/御山
御蔵島データ 面積:20.55ku、周囲:16.4km、人口:303人
住所:東京都御蔵島村
御蔵島について野生のイルカ、巨樹の森、オオミズナギドリ繁殖地、ミクラミヤマクワガタ等の固有種、など豊かな自然で有名。こうした自然環境を守るため、御蔵島エコツーリズムを行っており、特定地域への入山にはガイド同行が義務付けられている。
御山について御蔵島は全島が御山による火山島。御山の標高は851mで、伊豆諸島で二番目。
(未渡航)

 
 
八丈小島/大平山
八丈小島データ 面積:3.08ku、周囲:8.7km、人口:0人
住所:東京都八丈町
八丈小島について室町時代から人が定住したと言われ、流刑地とされていた時期もあった。北部の鳥打村と南部の宇津木村の2村があり、最盛期には500人くらいが住んでいたが、過疎化が止まらず、1967年に全島民が移住した。
太平山について島の中心部に位置する火山・太平山(たいへいざん)。標高616.6m。国土地理院の地図では「大平山」と表記されている。
山行記録リンク 八丈小島/大平山

八丈島から八丈小島を望む
 

振り返ると旧鳥打村の向こうに青い海
 

太平山山頂には三角点がある

旧鳥打村側から見た太平山

 
 
八丈島/八丈富士
八丈島データ 面積:69.48ku、周囲:51.3km、人口:8,264人
住所:東京都八丈町
八丈島について東京から300km弱。高知県室戸岬とほぼ同じ緯度に位置し、黒潮の影響もあって、平均気温18度の常春の島。南東部の三原山と、北西部の八丈富士から成る火山島。
八丈富士について円錐形のコニーデ型火山で、1,605年に噴火した記録がある。八丈富士(西山)の標高は854mで、伊豆諸島最高峰。
山行記録リンク 八丈島/八丈富士

八丈小島から見た八丈島
左が八丈富士、右が三原山

雨に煙る八丈富士山麓のふれあい牧場
 天候悪化でこの後の写真がありません(;;)

 
 
青ヶ島/大凸部
青ヶ島データ 面積:5.97ku、周囲:9.4km、人口:165人
住所:東京都青ヶ島村
青ヶ島について伊豆諸島有人島の中で最南部に位置する周囲9km余りの小島。古くから海難事故で黒潮に乗って辿り着いた人々がいたとされている。1785年の天明の大噴火では全島民が八丈島に逃れ、還住までに半世紀を要した。
大凸部について島全体が複式火山になっており、標高223mの中央火口・丸山を中心に外輪山が囲んでいる。その最高所が標高423mの大凸部(おおとんぶ、おおとっぶ)。
山行記録リンク 青ヶ島/大凸部

絶海の孤島・青ヶ島
 

白い岩肌と三宝港に停泊する還住丸
 

丸山を囲む外輪山

外輪山の最高所・大凸部

 ※各島のデータは、『日本の島図鑑』(加藤庸二、新星出版社、2010年9月)による