なんとな~く山日記
(2018年)
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2018年の山行記録です。根が不精なので、簡単なコメントだけつけてみました。ちゃらんぽらんでスイマセン。


【2018年】
月日
山 域
日 程
形 態
メンバー
備 考
12/29~30 利根川・渡良瀬川2・3日目 1泊2日 ホテル泊 単独 利根川はでっかいですねぇ
11/3 利根川・渡良瀬川1日目 日帰り 日帰り 単独 新企画、利根川から渡良瀬川
9/15 至仏山 日帰り 日帰り 単独 雨のリベンジ山行です
8/14 岩手山 日帰り 日帰り 単独 重量級で存在感ある山
8/13 姫神山・八幡平 日帰り 日帰り 単独 姫神は秀麗な地元の名峰
8/12 蔵王山 日帰り 日帰り 単独 確かに御釜は綺麗だ
7/15 御前山リレー 日帰り 日帰り 単独 御前山三山をリレー登山
6/1 奥多摩・御前山 日帰り 日帰り 単独 展望のない静かな山登り
5/5 ガボッチョ・カシガリ山 日帰り 日帰り 単独 行先は名前だけで決めました
3/17 倉岳山・高畑山 日帰り 日帰り 単独 最近はもっぱら低山です
2/18 鍋割山 日帰り 日帰り 単独 ついつい足を運んでしまう山
1/8 足和田山 日帰り 日帰り 単独 やはり富士山は美しいねぇ
 
 
 
 
山 域
至仏山
日 程
2018年9月15日(土)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
コメント
 昨年11月、雪とガスで岩場の道が見えなくなってしまったので、小至仏山で引き返すことになった至仏山。今回はそのリベンジです。
10:20
鳩待峠
今回は生憎の天気で、鳩待峠の段階で既に雨。でも、雨にも係わらず結構な人が入山するようです。さすが尾瀬、人気ですね。
レインウェアを着て出発。雨が予想以上に強く、山麓近くでは登山道を川のように水が流れる状態。多少蒸れるが、気温が高くないことと、比較的緩やかな坂なので、楽に登ることができた。階段状と道と木道が多く、滑らないように気を付けながら登る。
時々、下山者とすれ違うが、なぜか登りを優先してくれる人が少ない。雨で前が見せていないのか、登山者のマナーが低下しているのか・・・。
結局、小至仏に着くまでずっと雨。残念ながら景色は何も見えない。
12:00
小至仏山
小至仏山頂は多少風もあり、ゆっくり休憩する感じでもないので、小休止で先へ進む。小至仏を越えると、所々岩場も混ざった尾根道となる。慎重に歩を進める。この辺から雨脚が弱まってきた。とはいえ、視界はまだまだ良くないので、どこが山頂なのか見渡せない。何度かアップダウンを繰り返し、山頂に到着。
12:45
至仏山 山頂(~13:10)
山頂には、意外と大きな石の山頂標識が立っている。重厚感ありますね。山頂に着いた頃、ようやく雨が止んだ。軽く昼食を食べたら、下山開始。ちなみに、山の鼻への登山道は登り専門で、下山は禁止だ。
下りはなぜか誰にも会わない。どうやら、この日最後の登山者だったようだ。
13:40
小至仏山
下りはとにかく慎重に。ゆっくりめに足を運ぶ・・・。と心がけていたはずなのに、1度思いっ切り足を滑らせて、したたかに腰を打ち付けてしまった。いてー!!これだから木道は・・・。滑る木道とぬかるみに苦しめられながらも無事下山。
15:10
鳩待峠
今回はなんだかピークハンター的登山。尾瀬はもう少しゆっくりと楽しまないとね。
関係ないけど、帰りのバスの中で、片品村の親善大使とかいうお爺さんに話しかけられた。至仏山だけでなく、日興白根山や武尊山も片品村らしい。
山は本連れ
今回は桐野夏生さんの「東京島」。あらすじを見た時は、漂流もの、無人島サバイバルものだと思っていたが全然違った。言ってみれば、衣食住が満たされた状態、つまり性以外の生が充足された閉鎖社会での社会実験的な物語です。話はすごく面白かったが、文庫版の解説の意味はよくわからなかった。「必然としか呼びようのない完璧なラスト」と書いてあるが、この物語のラストは何でも良い気がする。読者がもやもやするから面白いラストを付けたけど、実際には、ラストは無くても良いだろう。
  
 
 
 
山 域
岩手山
日 程
2018年8月14日(火)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 今回の東北山行メインイベント岩手山です。昨年ギックリ腰をやってから、一番ハードな山行です。猛暑を考慮して、早めの出発。
5:50
馬返し登山口
平日とはいえお盆ということもあり、それなりの人出。出だしは傾斜も緩やかで歩きやすい。今年から歩くペースを落としたので、ほぼコースタイム通りの進度。二合目半で、旧道と新道の分岐点に到着。
7:00
二合目半
とりあえず旧道を選択。帰りに新道を歩いたが、結果的には旧道で正解だったと思う。旧道は展望があまりなく、風通しも悪い。新道は日差しがストレートに当たるものの、道は新道よりも広く、展望も良く、またコースの前方も見えるので歩きやすい。
とはいえ、どちらを通ってもそれなりにきつい。分岐を過ぎてしばらく登ったあたりから、足場が粘土質から岩礫帯になる。標高が高くなってくると、富士山の須走のような場所もあり歩きにくい。おまけに岩手山の山体の大きさゆえか、歩いても歩いても少しも進んだ気がしない。普段よりも水を多めに摂取しながら登る。
七合目まで来てようやく一息。そこから10分ほど水平移動すると、八合目の避難小屋に到着する。この登山道で唯一の憩いの場所だ。
9:10
八合目避難小屋(~9:20)
八合目避難小屋は、小屋前にイスがいくつもあり、皆さん思い思いに休憩している。小屋には、夏場は管理人もいるそうだ。イスに座って、いよいよ近付いてきた山頂を眺める今年は水が涸れ気味との注意書きが麓に貼ってあったが、来てみるとそれなりに水はあるようだ。ここで飲んだ一杯の水で生き返った。
八合目から15分ほど水平移動し、不動平からいよいよ最後の登りにかかる。足元は火山礫でグズグズ。特に、最後の二俣で左側を選択したところ、歩きにくいことこの上ない。
最後のお鉢は、疲弊しながらトボトボと歩く。結局コースタイム以上、4時間半もかかってしまったが、何とか山頂に到着。久々の疲労感、充実感、満足感だ。
10:15
岩手山 山頂(~10:30)
山頂は一面霧に包まれており、展望が利かない。強風で流れる雲の隙間から、時折突然展望が開けるが、すぐに隠れてしまう。山頂は、霧混じりの強い風にさらされており、じっとしていると寒いくらいだ。15分ほどで退散。
登ったら、今度は降りなくては。時々、下山時に膝も痛くなるので、先日買った4代目(?)くらいのLEKIのダブルストックを活用しながら、ゆっくり目の下山。長いなぁ・・・。
特に、七合目以降の新道が良くなかった。風がない、時々直射日光、暑い・・・という状態で2時間以上歩く。下山時にも気を付けて水分補給。。
12:50
一合目(~13:05)
熱中症には十分気を付けていたつもりだったが、一合目のベンチに到着した時には、身体がかなりの熱を持っていて、ちょっと気持ち悪い。塩分不足かなぁ。ちょうど残っていたカレーパンを急いで頬張り、水分で流し込んでみる。休憩15分。なんとか行けそうだったので下山再開。そこから30分強で登山口に到着した。
13:40
馬返し登山口
いやはや、登り降り8時間の登山は実は久しぶり。ギックリ腰の不安もほぼなくなりました。次はテン泊山行ですかね。
山は本連れ
今回は車だったので、本を読んでいたのはテン場やホテルでの休憩時間。登山後の憩いの時間を過ごした本は角田光代さんの「紙の月」。1人の人間の人物像を、本人や他者の目を通して描いていく。人間というものがそんなに単純ではないのは当たり前だが、善と悪は紙一重というか、ちょっとしたことで人の人生って変わってしまうんだなとしみじみ。タイトルが秀逸。“はりぼて”とか“まやかし”と言ってしまうとネガティブな印象になるが、“信じる者は救われる”というか、気持ちの持ち方次第で人生は幸せなのかもって思うと、生き方の大切さを思わされる。
 
 
 
 
山 域
姫神山・八幡平
日 程
2018年8月13日(月)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
曇りのち晴れ
コメント
 東北山行の実質2日目は姫神山から。標高も1000mちょっとと低い小さな山だが、容姿端麗で山頂からの展望は抜群だという。登山路は4つあるが、その中で最も短い田坂登山口を選択。
5:30
田坂登山口
登山口の横、車が5台ほど停められるスペースに駐車して出発。登山口の標識以外に、登山道を示す標識はないが、道はしっかりしており迷う心配はない。
霧が濃く、周囲が全く見えない。常時、水滴が葉っぱを叩く音が聞こえるが、雨が降っているのか、風に吹かれて朝露が落ちているのか判然としない。水に濡れた粘土質の地面は、下りの時に滑りそうでちょっと心配。
景色がないため、適度な斜度の登山道を黙々と登るのみ。蔵王ほどではないが気温も低めなので、肉体的にも楽。わずか1時間、疲れを感じる前に山頂に到着。
6:30
姫神山 山頂(~7:30)
山頂に到着するも、展望なし。山頂に着いた3分後、5分後に、単独の男性が1人ずつ到着。1人は群馬からの登山者、1人は地元の方とのこと。地元の人は何度も登ったことがあるそうだが、折角来たので、3人で話をしながら天候回復を待つ。風の流れが速く、周囲の霧が次々と流れる。ごくたまに、岩手山の山頂だけがうっすらと頭を覗かせるものの、すぐに隠れてしまう。1時間待ったがとても回復は望めないのでやむなく下山。
下りはわずか50分。心配された滑りもなく、あっという間。登山口に近づく頃には天気が晴れており、ちょっと早まったかなぁとも思ったが、結果からいえば岩手山を隠していた雲は終日取れなかったようだ。。
8:20
田坂登山口
10:30
八幡平頂上駐車場
車で姫神山から八幡平へ。移動時間は1時間半ほど。八幡平は観光地なので、周囲にいる人たちの服装もまちまち。登山服の人もいれば、スカートに人もいる。
メインストリートである駐車場と八幡平頂上の間は、コンクリートで固めた感じの道。ちょっと情緒不足。ガマ沼横の分岐から八幡沼の横を通って源太森への向かう。ここは湿原なので木道となっている。雰囲気は尾瀬や霧ヶ峰の八島湿原に似ている。綺麗な花々や池塘があり、心が和む一帯だ。
11:15
源太森
源太森からは展望抜群。ただこの日は、快晴とはいかず、肝心の岩手山は見えないまま。今朝登った姫神山も見えない。残念。
源太森から引き返し、八幡沼、ガマ沼を横目に見ながら八幡平山頂へ。
12:00
八幡平山頂
山頂とはいえ、そこだけ突出しているわけではないので山頂感は薄い。展望台となる櫓(?)が組まれているので、一応登って景色を満喫。
あとは駐車場に戻るだけ。めがね池、鏡池を見ながら戻る。
八幡平はなかなか良い場所。ただ、観光地化し過ぎていて、登山としての面白みは正直ない。
12:20
八幡平駐車場
 
 
 
 
山 域
蔵王山
日 程
2018年8月12日(日)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 今回は、夏休みを利用して東北地方の山へ。交通の便もあまり良くないので、車での移動とした。とりあえず初っ端は蔵王山。移動だけでゆうに1日かかってしまった。初日の寝場所は、刈田岳の下、御釜リフトの出発点にある駐車場。そこにテントを張って1泊した。
5:30
刈田岳下駐車場
駐車場泊の車は5台ほど。リフト稼働は9時からだそうだが、そんなにノンビリもしていられない。駐車場から見える山並みがまだ朝日で赤色を残し、雲海が綺麗に流れるなか出発。
今年は猛暑だが、蔵王の標高かつ朝のうちは、全く寒くない。リフトの右側を、並行して走る登山道を登る。さほど傾斜もなく、身体があったまる前くらいに稜線に到着。目の前に御釜へと降りる道。刈田岳山頂は、すぐ右手に見える。わずか5分で山頂に到着。
6:00
刈田岳山頂
刈田岳山頂にはケルンが多数あり、刈田嶺神社と合わせて、厳かな雰囲気を醸し出している。山頂から見る一面の雲海が美しい。御釜も見えるが、まだ水面の9割方に日光が当たっておらず。暗くひっそりとしている。5分ほどで熊野岳に向かって出発。
火口沿いに、お鉢回りのような感じで歩く。気持ちの良いハイキングロードといった趣き。水平移動から少しだけ登ると6:40熊野岳避難小屋に到着。噴火時には避難場所になるため頑丈な作りだが、中はちょっと湿っぽい。小屋から御釜と反対方向に10分ほど歩くと、熊野岳山頂に到着する。
6:50
熊野岳山頂(~6:55)
熊野岳山頂で小休止し、来た道を戻る。私の持っている2013年のガイドブックには載っていなかったが、御釜に少し近づける道がある。わずか5分ほどだが、御釜方面に下って写真撮影。この頃には、朝一よりは陽が高くなっていて、御釜の7割ほどが陽にあたってエメラルドグリーンに輝いている。写真で何度も見たことがあるのに、やはり現物は美しい。
あとは戻るだけ。稜線まで登り、そこから駐車場へと下る。実に安易な観光登山であった。蔵王エコーラインを使うと540円払って刈田岳山頂の駐車場まで行けるが、せめて30分程度は足で登らないと、ただの観光と一緒になってしまう。
8:20
刈田岳下駐車場
駐車場で着替えたら早々に出発。この日は蔵王から山形蔵王IC経由東北自動車道に乗って、盛岡ICの次・滝沢ICへ。そこから姫神山山麓にある一本杉キャンプ場まで。その移動だけで5時間ほどかかってしまった。
 
 
 
 
山 域
御前山リレー
日 程
2018年7月15日(日)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 いろいろあって、最近低山づいている自分。今回は、3月に倉岳山に登りに行った際に、上野原駅から見えたちょっと気になる山容。名前を調べてみたら御前山とあり、しかも同じ名前の山が近くにいくつもある。ということで複数ある御前山のうち3つを、リレー登山してみました。
8:50
上野原駅
この日の予想最高気温は37℃。朝9時前とはいえ、直射日光が痛い。上野原駅から歩きはじめる。少し歩き、桂川にかかる桂川橋を渡る。橋からは、今日登る予定の鶴島御前山と栃穴御前山が川越しによく見える。桂川の川原では、何のイベントをやっているのか集会用テントが並び、大音量で音楽が掛かっている。下山後に通りがかった住民に聞いた話では、アニソンのフェスとかをやっていたらしい。
車道沿いに少しずつ登ること約30分。既に汗だくだが、お墓の前にある登山口に到着。
9:20
鶴島御前山登山口
登山口から登り始めるといきなりの急登。それでも日差しが木にさえぎられているため、幾分涼しく感じられる。気温が気温なので、いつもよりもゆっくり目に登り、休憩と水分補給はこまめ。普段は500mlのペットボトル1本しか持っていかないが、今回は3本持参した。実際、あまりの暑さに水分補給なしではとても身体が動かない。ようやく急登が終わり、5分くらい横に移動したところで、鶴島御前山に到着した。
10:10
鶴島御前山(~10:20)
山頂でしばし休憩。展望は、木の隙間から街が見える程度。水分補給後に出発。しばらくは水平に移動するが5分ほどで微妙な分岐に到着。鶴島御前山までと、そこから高柄山への道はかなりハッキリしているが、栃穴御前山への道は、山と高原地図ではルートとして表示されていない。分岐点にも標識はないが、一応踏み跡はあるので、右へと降りてみる。
少し下ってから、痩せた岩稜の尾根、その後はざれた急な下り。一般登山道ほど明瞭ではないが、それらしい踏み跡が続き、ごくたまに現れる赤テープでルート確認ができる。最後に急登を詰める。設置されている黄色と黒の縞模様になった標識ロープが非常に助かるが、全面的に信用していいか怪しい。何とか登りきると、栃穴御前山の山頂に到着、らしい。
11:00
栃穴御前山(~11:15)
栃穴御前山の山頂は山名標識がなかったので、どこが本当の山頂だったのかはちょと不明。2つほどピークを越え、石篭のあるピークを過ぎると、あとは下る一方。道は迷わない程度にはハッキリしている。暑さは相変わらずなので、下りでも水分を取りながら進むと、比較的早く登山口に到着。
11:35
栃穴御前山登山口(~11:50)
登山口でしばし休憩。今日は休憩が多い気がする。ここから車道を歩いて移動。車道は日光が直接当たるのでさらに暑い。正面に次の目標である四方津御前山が見える。桂川、中央線を越え、国道沿いに移動。さらに坂を上った上野原西中学校の先が登山口となる。あまりの暑さに、中学校の駐車場でしばし休憩。正直、このまま帰ろうかなとも思ったが、折角来たし、登ってみることにした。
12:45
四方津御前山登山口
中学校側からの四方津御前山登山口はちょっと分かりにくい。一番奥の駐車場ではなく、正門斜め左(道路の右)にある小さめの駐車場から山に入る。登山道はないが、すぐにピンク色のテープが目に入る。テープを目印に少し登ると、登山道らしき所にぶつかる。そこからは、迷うことなく登るだけ。相変わらず水分だけはこまめに補給しながら登る。所々岩場が現れるが、身の危険を感じるほどの箇所はない。登り続けていると、突然、電波塔のすぐ下にぶつかった。そのすぐ先が四方津御前山の山頂だ。
13:30
四方津御前山(~13:45)
四方津御前山の山頂には、木で作った山名標識らしきものがあるが、もはや朽ちていて読めない。山頂から登山口までは比較的短い。こちら側から登れば良かったのか。無事下山したところで、またまた休憩。
14:10
四方津御前山登山口
登山口からは、人気のない暑い車道をテクテク歩くこと30分。マイナーな感じの四方津駅に到着した。
14:40
四方津駅
山は本連れ
今回は、直木賞を受賞した桜木紫乃さんの「ホテルローヤル」。ラブホテルを舞台にした作品とうのも珍しいが、しかも作者は女性。でも、別にドロドロした男女の愛憎物語ではなく、性をキーワードにしつつも、様々な人間の生き様を温かく見つめている。短編連作集で、1作ごとに時代が遡っていくという手法は、ほかに「ストロボ」(真保裕一)でも見たことがある。この手法は過去が徐々に明かされていくという点で、手法自体が一種のミステリーとなっている。
 
 
 
 
山 域
奥多摩・御前山
日 程
2018年6月1日(金)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 休みが取れたので、休日であれば混んでいそうな山をチョイス。最近は体力の関係もあり低山志向なので、奥多摩の人気の名山・御前山です。
10:00
奥多摩湖バス停
休日より人の少ない奥多摩駅からバスで奥多摩湖へ。そこから堰堤の上を渡り登山口へ。堰堤の途中にある展望台にも登ってみたが、さほど景色は変わらなかったので早々に退散。堰堤を越えたところで左の公園に入るのが正解だが、間違えて右に曲り、しばらく湖沿いを歩いてしまった。途中で気付いて堰堤まで戻り、登山口へ。
登り始めるといきなりの急登。前後に人がいないので、ゆっくり目のペースで登っていく。40分ほど登ると、ようやく少し傾斜が緩やかになる。さらに登ること20分強で、意外と殺風景なサス沢山に到着。
11:15
サス沢山
サス沢山って変な名前と思っていたが、そこに掛かっていた手作りっぽい山名標識に「指沢山」と書いてあった。なるほどね・・・。サス沢山はあまり山頂感がない。
小休止後出発。ここからは、さらに傾斜がなくなり、軽くアップダウンを繰り返す。少し傾斜がきつくなってきたと思ったら、ほどなく惣岳山に到着。
12:30
惣岳山
惣岳山の山頂は、しっかりとしたベンチも配置され、公園みたいな山頂。ただ、展望が利かないので、御前山がすぐそこということもありさっさと出発。
惣岳山から一旦ちょと下り、改めて登り返す。さほどかからずに御前山に到着した。
12:50
御前山(~13:15)
御前山の山頂にはご夫婦の登山者がいた。今日初めてあった登山者だった。
事前に知ってはいたが、全く展望が利かない。山頂には、山名を刻んだ大きな石塔が立っている。割合と新しそうだ。こんなに立派なものを作るということは、たぶん登山者も多いのだろう。ただ、しつこいようだが展望がないので、昼ご飯休憩とする。
しばし休憩後、登って来た方と反対側の登山道から下りにかかる。こちらの登山道も結構急だ。この辺りは「体験の森」というエリアになっているらしい。細い登山道がいくつも走っている。ただ、「境橋バス停」に向かうのに、標識がすべて「奥多摩駅」となっているのはちょっとなんとかして欲しい。1時間ほどで林道に出る。
14:00
林道
途中から舗装道路に変わるが、舗装道路というのも今一なので、ちょうど出てきた栃寄沢沿いの登山道へと右方向に降りる。沢沿いの道はちょっと分かりにくい。歩くこと35分で車道に戻る。さらに歩くこと25分。境橋バス停に到着。
14:00
境橋バス停
バス停での待ち時間はたったの10分。ラッキー!今日は展望はなかったけれど、平日ということもあり、奥多摩らしい静かな山歩きが楽しめる気持ち良い山行でした。
山は本連れ
今回は、早稲田大学探検部OBである2人、高野秀行氏と角幡唯介氏の対談集「地図のない場所で眠りたい」。小説家の裏話的な本は結構読んだが、ノンフィクションライターのこの手のものはあまり読んだことがない。2人のこだわりがわかって面白かった。それにしても、角幡さんの物事の本質を射抜くような言葉使いの絶妙さは凄い。これもきっと、ある種の才能なのだろう。
 
 
 
 
山 域
ガボッチョ・カシガリ山
日 程
2018年5月5日(土)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 さて、どこに行こう? なんて考えながら、ガイドブックをぼーーっと眺めていたら、ふと目に入った山の名前。ガボッチョ、カシガリ山・・・・・なんだこの名前!? と思って調べ始めたら余計に気になってしまいました。見ると、そんなに難しい場所でもないようなので、こりゃ行くしかないな、となった次第です。
10:30
車山肩 バス停
茅野駅からアルピコ交通バスで車山肩のバス停へ。そこからやや戻る感じに、車道沿いに少し下る。今回は、登山道のない山なので、ガーミンのオレゴン(GPS)を持参。早速電源を入れて、入山場所を探すと、車道沿いの駐車場から入るのが良いようだ。
10:55
霧ヶ峰富士見台駐車場
駐車場ガードルの隙間から山へ。とはいえ、全く険しい場所ではなく、すでにこの段階からガボッチョの山頂が見える。ススキに覆われて茶色く、フタコブラクダの背ような山容。ススキの原を下り気味に山に近づく。恐らく、それなりに行く人がいるのでろう、登山道にはなっていないものの、なんとなく踏み跡のように感じられるルートがある。
麓に着いてGPSを見ると、向かって左側の山(東峰)の方が高いようなので、そこの頂上を目指す。左から巻き込むように登る。どこがルートかはよくわからないが、さほど高くもないので、ここは勢いだけでガジガジと登ると、ほどなく天辺に到着。山頂は原っぱで何もない。ネットでは謎のオブジェのようなものがあるはずなのだが、見当たらない。
気を取り直して西峰を目指す。一番高そうな鞍部経由で西峰へ。ここも何も考えずに直登すると、ほどなく山頂に到着した。
11:25
ガボッチョ(~11:35)
西峰の山頂には、ネットで見たオブジェがあった。が・・・、倒れている!?なぜ!?元々誰かが勝手に作ったもののようなので、環境破壊として引き抜かれたのかと思ったが、それにしてはオブジェが倒れたままなので、かえって汚らしい。根元に少し焦げたような跡があり、昨日の落雷なのかもしれないが、それにしては焦げ具合は弱い。原因は謎だが、このオブジェを持ち帰るわかにもいかず、やむなくそのまま下山にかかった。
GPSに従い、カシガリ山方面を目指す。ガボッチョ山麓から少し離れたあたりで、急に車の轍みたいな2本の踏みあとが現れ、これがずっと続いている。ここからカシガリ山までは、登山地図などではルートになっていないが、国土地理院の1/25000地図では破線が付いている。その破線である踏みあと沿いに歩いていく。途中で右折するはずなのだが、そのルートが分からない。そこはGPSを頼りに、道はないけれども右に向きを変え、林の中を登っていく。やがて、別の踏みあとらしきものにぶつかったので、そこから右に折れた。踏みあと沿いにほぼ高低差のない場所を歩いていく。遠方に八ヶ岳、その手前にある低い山が、恐らくカシガリ山だろう。なんかサバンナを歩いているようなそんな気分にさせられる。ほぼ平な草原を歩いていくと、やがてカシガリ山山頂に到着する。
12:40
カシガリ山(~13:00)
カシガリ山山頂は木が生えていて八ヶ岳は見にくいが、蓼科山が目の前にドーンと構えている。ここで昼食休憩を取ったあと、下山にかかった。
下山とはいえ、来た道をほぼ平行移動で戻るだけ。今度は、前方上に車山のドームが見えている。13:35、伊那丸富士見台駐車場の脇でビーナスラインに合流。ここからは車道を歩いて車山高原バス停を目指すが、元々人が歩くことを想定していないのだろう、すぐ横を車が通過していくので、車の方にも申し訳ないが、こちらもヒヤヒヤする。車道を歩くこと40~50分で、車山高原に到着した。
14:20
車山高原 バス停
今回は登山としては大したことはない。でも、ガボッチョは登山道もなく、ちょっと沢登りにも似て、ワクワクする気分を味わうことができる。GWで車山高原はすごい人出だというのに、山の中では誰一人出会わなかったのも気持ち良い。体力が落ちている身としては、悪くない山行だった。
山は本連れ
今回は、中村文則さんの「教団X」。それなりの年の人だと、オウム真理教を思い出すが、内容は全く関係ない。教祖の話の部分が長くて、何だか不思議な物語だが、なぜか最後まで読まさせられてしまう。感じ方は人それぞれだと思うが、自分は人の心の弱さを感じた。何が良いとか悪いとか、そんな価値判断なんて、簡単に流されてしまのだろう。ただ、何となく男目線の物語のように感じた。
  
 
 
 
山 域
倉岳山・高畑山
日 程
2018年3月17日(土)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 気力・体力・膝・腰などなど、いろんな理由から最近はもっぱら低山志向。今回は、山梨県百名山でもある倉岳山、そして高畑山に行ってきました。
 楽をしようと思って、上野原駅からバスで無生野まで。上野原駅って、結構いろんな山に向かうバスが出ているんですね。
9:25
無生野バス停
無生野バス停で降りた登山者は、自分を含めて2名のみ。たぶん、倉岳山や高畑山に登る人は、表というか、中央線側から登る人が多いんでしょうね。バスて一緒だったもう一方に聞いてみると、登山道ではなく藪漕ぎで高畑山に登るという奇特な方。マイナーなルートを選んでしまった・・・。
登り始めてみると、案の定の言うべきか、登山道が結構荒れている。基本沢沿いなのだが、枯れ枝や枯れ葉が積もり放題で、どこが登山道なのか分かりにくい。標識はほとんどなく、時折、ピンクテープが木に巻かれていることから、ルートだと分かる。途中、小楢の大木があるとの看板。そこから80mで立派な小楢の木に遭遇。
10:00
小楢の大木
ここまでは、たぶん道は合っていたと思う。が、そこからおかしくなった。沢は大木に向かった右へと続き、左側は枯れ沢っぽい。なんとなく左が登山道っぽく見えたので登ってみるが、なんだか判然としない。一旦、大木まで降りて、沢沿いを歩く。しばらくは踏み跡らしくものがあったが、次第にあやしくなってくる。仕方なく、沢登りの感じで、ちょろちょろ流れる沢沿いを詰める。
沢が枯れ、倒木などが重なっている辺りで「国土調査」と書かれたピンクテープ発見。ラッキーと思ったのも束の間、どう見てもちゃんとした登山道には見えない。むしろ、立ち入り禁止マークくらいの感じ。ここまで来たらどうしようもないので、とにかく枯れ沢を詰めていく。一応地図はあるし、ここの地形なら、とにかく登っていけばどこかの登山道にぶつかるはず。最後は、沢登りの源頭詰め、藪漕ぎ状態になりながら、ひたすら急登を登っていったら尾根に辿り着いた。ここも登山道ではないようなので、尾根沿いにさらに登っていったら、10:45に登山道にぶつかった。ふー、一安心。
ん?登りの方向とプロトレックの標高から考えると、立野峠から倉岳山への登山道の途中っぽい。だいぶ右に逸れてしまっていたようだ。行けばわかるということで登り続けると、15分後に倉岳山の山頂に着いた。
11:00
倉岳山
高低差以上に疲れた気がするが、とりあえず着けてヨカッタ。山頂には登山者が1人休憩していた。本来、ここからが富士山がよく見えるはずだが、生憎の雲でまったく見えず。5分の休憩で、高畑山に向けて出発。
高畑山までの登山道はある程度のアップダウンはあるものの、これまでのシンドさを思えばプロムナードみたいなもの。穴路峠、天神山と通り過ぎ、1時間もかからずに高畑山に到着。ここには団体さんがいたので、総勢10名弱の登山者がいた。
11:55
高畑山(~12:40)
高畑山の山頂で昼ごはん。アルミホイル鍋に入ったカレーうどんをストーブで暖めて食べたが、具が入ってなかったので、ちと淋しい。相変わらず富士山は見えない。
たっぷり休んでから下山へ。帰りは反対側、すなわり中央線の方へと下る。行きの無生野からの登山道に比べると、明らかにこちらの方が整備されているようだ。途中、ダブルストックの1本が折れた!たぶん、膝に負担をかけないように、ストックに力を入れ過ぎていたせいだろう。
ちゃんとした車道に出てからも、登山道と鳥沢駅を結ぶ標識が随所に出ていて、迷わないようになっている。大月市が整備しいるのだろう。日帰りの山で、登山者が地元にどれだけのお金を落としているのか怪しいが、こまめな標識は助かる。
14:30
鳥沢駅
早い時間に鳥沢駅に到着。鳥沢駅は無人駅っぽい。
低山ハイクの面白さと、ちょっとした物足りなさを感じた山行であった・・・。
山は本連れ
今回の相棒は、知野みさきさんの「山手線謎日和」。正直まったく知らない作家・作品だったのですが、書店でタイトル買いしてみました。読んでみると、やや説明不足に感じた箇所があったが(もちろん作者の中ではちゃんと繋がっているのでしょうが)、キャラ設定がしっかりしているので、それなりに楽しんで読めた。
 
 
 
 
山 域
鍋割山
日 程
2018年2月18日(日)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 腰の調子もだいぶよくなってきた・・・気がしたので、鍋割山に行って来ました。なんなんでしょう。鍋割山ってなんか丁度良いんですよ。程良い時間がかかって、楽過ぎず疲れ過ぎず、それなりの楽しみがある。ということで4回目くらいの鍋割山に行ってきました。
8:30
大倉バス停
大倉バス停から鍋割山までの道は、もう頭の中に入っています。何も考えずに、ノンビリと歩く。二俣までのアップダウンのない道は、準備運動にはうってつけです。今日は、思ったより登山者の少ないようです。
9:35
二俣
二俣の先に、登山者がボランティアで水を運ぶためのペットボトルが置いてある場所がある。今回は、腰に配慮して荷物を軽くしているので、特に運ぶ気はなかったが、先行者がザックに入れているのを見て、つい見栄を張って2Lだけ運んでしまった。まぁ、自分の食べる鍋焼きうどん分くらいは持たないとね。
ペットボトルを入れて川を渡ると、ちょっとだけ道が以前と変わっていた。台風か何かの影響で崩れたような感じ。山は生きてるからね。ようやく始まった山道をしばらく登っていくと、尾根に突き当たる。
10:25
尾根
鍋割山でシンドイには、尾根から山頂までの1時間だけ。ここは黙々と歩くしかない。雪があるだろうと思って、一応、雪山用の靴と6本爪アイゼンを持っていったが、雪は山頂付近だけ。結局、アイゼンは不要だった。見覚えのある道を辿り、山頂に到着。
11:25
鍋割山頂(~12:05)
さすがに山頂にはそれなりの登山者。とりあえず山小屋に入って鍋焼きうどんを頼むと、5分ほどで名前を呼ばれた。このシーズンなら、すぐに出来るらしい。
富士山の見えるビューポイントに移動し、鍋焼きうどんを堪能。やっぱりうまい!3時間かけて歩いてくるからうまいんだろうなぁ。
富士の雪景色を堪能したら下山にかかる。花立小屋に寄るコースにしようかとも思ったが、それはかき氷の美味しいシーズンに譲ることにして、来た道を帰る。膝に負担が掛からないようストックを使ったが、翌日、膝痛がひどかった。年だなぁ。
14:30
大倉バス停
バス停の休憩所で一休み。山から降りると、ついコーヒーとソフトクリームを頼んでしまう。なんでだろう。
山は本連れ
今回は「心に雹の降りしきる」(香納諒一)を読みました。ミステリーなのかと思っていたけど、なんかちょっと違う。というか、ジャンル的にはミステリーなんだろうけど、本作の面白さはそこではなくて、一風変わった刑事らしくない主人公の人物描写にあるといっていいだろう。不思議な面白さのある作品でした。
 
 
 
 
山 域
足和田山
日 程
2018年1月8日(日)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 まだまだ腰の様子見なので、とにかく「冬の澄んだ空気の中富士山が見たい」という理由だけで、足和田山にしました。
10:40
大嵐入口バス停
東京から高速バスで一気に河口湖駅へ。この路線は、早くて安くて便利。そこからさらにバスで登山口に到着です。高速バスに乗っている時から、綺麗な冬富士が見え隠れしていました。今年はちょっと雪が少ないみたいですね。
天神社を過ぎ、河口湖を右に見ながら、落ち葉の積もった登山道を登っていく。標高差はわずか400数十メートル。風が冷たいので、まったく汗をかかない。途中、樹間越しに見える大きな富士山に見とれてしまう。ほとんど登山者に出会うことなく頂上へ。頂上では3組8人の登山者が休憩していた。この山は、手ごろなせいか犬連れの登山者が多いようだ。
12:10
足和田山(五湖台)(~12:40)
山頂で昼食休憩。周りの樹々が成長して大きくなったせいか、富士山が見にくい。展望台に登ると、なんとか一望できる。
五湖台から三湖台までは、多少のアップダウンはあるものの、基本は下り坂。富士山を横目に見ながら、ノンビリと歩く。東海自然歩道に指定されているそうだが、時折現れる丸太で作った階段は雨で土がえぐれており、かえって歩きにくい。
13:25
三湖台(~13:40)
三湖台到着。ここは眺めが素晴らしい。富士山もいいが、特に、青木ヶ原樹海越しに見える、雪を被った南アルプスの山々がいい。思わず見とれてしまう。
三湖台から10分も歩かないうちに紅葉台に到着。
13:45
紅葉台(~14:10)
紅陽台の売店でホットコーヒーを飲みながら休憩。2階の展望台は150円取るというので止めようと思っていたが、折角来たのだからと上がってみた。う~ん・・・、お金を取るだけのことはある絶景だ。富士山が裾野まで全部見渡せるし、周囲すべてがよく見える。参りました。
紅葉台でノンビリし過ぎてバスまでの時間が少なくなってしまったので、バス停までは小走りで下る。腰の調子もまずまずのようだ。
14:25
紅葉台入口バス停
本日の結論。やっぱり富士山は美しい。
山は本連れ
トレヴェニアンの「ルー・サンクション」です。正直、この作家の文章は苦手。全く笑えないアメリカン・ジョークを連発し、ストーリーに関係ない無駄な描写が多い。おまけに、一流スパイなのに簡単に女性にだまされるなど毎度間抜けな展開。ダメだこりゃ。