なんとな〜く山日記
(2014年)
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根が不精なので、簡単なコメントだけつけてみました。ちゃらんぽらんでスイマセン。


【2014年】
月 日
山 域
日 程
形 態
メンバー等
備 考
11/22〜23
白駒池・縞枯山1泊2日山小屋泊単独高見石小屋で星空を堪能
8/2〜8/6
朝日連峰夜行3泊避難小屋泊単独大鳥池から大朝日岳へ
5/3〜5/4
北横岳1泊2日山小屋泊単独快晴。心地良い春山・雪山
3/21
鍋割山日帰り日帰り単独疲れた体に鍋焼きうどん、だね
1/11
愛鷹連峰・越前岳日帰り日帰り単独富士の周りだけ雲が発生

 
 
 
山 域
北八ヶ岳白駒池・縞枯山
日 程
2014年11月22日(土)〜23日(日)、1泊2日
メンバー
単独行
天 候
晴れ
コメント
 ヤマケイさんの記事で、山小屋に関する本の紹介を書いたら、山小屋に行きたくなってしまいました。どこに行こうか考え、高見石小屋に決定!山小屋基準で、周辺のルートを決めました。この時期の北八ヶ岳は雪の降り始めで、まだアイゼンが要らない程度の柔らかい雪。気持ちのいい雪山散策が楽しめる。
 ゆっくりめの出発で、茅野駅からバスに乗る。3連休のせいか、バスは結構混んでいる。1時間ほど揺られて渋ノ湯に到着。所々に雪のあとがある。
11:35
渋ノ湯
今回は北八散策なので荷物は軽量。足ごしらえをして早々に出発。浅く雪が積もっているが、サクサクして気持ちよい程度。比較的なだらかな傾斜をのんびりと歩いていく。急ぐ旅ではないので、先行する夫婦2人組を抜かない程度に景色を眺めながら歩く。バスを降りた時は結構人がいたと思っていたが、黒百合平や唐沢鉱泉に行く人もいたのか、あまり人の姿を見かけない。
歩くこと2時間半。なんとなく歩いていたら小屋に着いていた。
14:00
高見石小屋
小屋の2階に上がると、ストーブの他にコタツが2つある。ぬくいぬくい。さらに1階に降り、コーヒーとあげぱんを注文。このあげぱんが美味い!
しばし休憩してから裏の高見石へ。わずか1分ほどで急に展望が開ける。
15:00
高見石
高見石からは360度の展望。白駒池、蓼科山、八ヶ岳連峰がよく見える。景色はいいのだが風が冷たいので、早々に撤退し小屋に戻った。
高見石小屋は天体観測でも有名。夕食後、18時半から星空観賞会(?)があった。外はかなり寒いし、パスしようかと思ったが流れで参加。宿泊者は、3連休にしては意外に少ない10名ほど。その全員が参加しての鑑賞会。本物の満点の星空を前に、プラネタリウムばりの解説を聞きながら、天体望遠鏡や双眼鏡を使って星々を眺めるのは、なかなか面白かったです。参加してみるもんですね。
―――(高見石小屋にて宿泊)―――
7:00
高見石小屋 発
夜中に地震があって目覚めてしまった。そのまま寝てしまったが、翌朝知ったところによると、長野県北部で震度6だったという。そんなに大きかったのかぁ・・・。
高見石小屋の朝食は、山小屋では珍しいパン食。食事を終えたら、高見石に登り日の出を拝む。周囲の山が邪魔して、日の出が遅い。寒い中、20分ほど待ったところで日の出。いつ見ても美しい。
7時に出発。渋の湯からの道に比べると幾分雪が多い登山道を、白駒池に向けて下っていく。30分も経たず、白駒池に到着。
7:25
白駒池(〜7:35)
白駒池は半分凍っている状態。朝陽が反射して美しい。
白駒池を離れると麦草峠方面へ。国道299号と並行して走る木道を歩く。木々に付いた朝露が凍って、プチ樹氷のようにキラキラしている。ほどなく麦草峠に到着。青空を背景に、茶臼山の威容と麦草ヒュッテの赤い屋根が絵になる。
8:15
麦草峠
国道299号を横切り、茶臼山の登山道へ。ここも緩やかな坂道が続いており、さほどシンドイ思いをすることなく高度を稼ぐことができる。ゆるゆる登ってゆくと、「あれ?」という感じで茶臼山山頂に着いていた。
9:10
茶臼山・展望台(〜9:30)
茶臼山山頂は木々に囲まれており景色が見えないが、ほんの1,2分歩くと展望台がある。突然開ける絶景に息を飲む。とはいえ、冬場、絶景が見える場所は寒い。吹きすさぶ寒風に耐え兼ね、少し眺めただけで退散した。
そこから縞枯山へは、少し下って、また登り返す。空気が冷たいから、登り道もさほど苦にならない。あるいは荷物が軽いせいか。疲れ知らずで縞枯山に到着。ここも展望が効かない。
10:00
縞枯山
少し休んですぐに下山。縞枯山直下だけは、アイゼンがあってもよかったかもしれない。急傾斜に加え、雪が多少凍結していた。とはいえ、その区間もごくわずか。すぐに傾斜が緩やかになり、軽快な雪道となる。雨池への分岐点、縞枯山荘とGWにも通った道を歩き、ピラタスロープウェイ山頂駅に到着。
10:40
北八ヶ岳ピラタスロープウェイ山頂駅
予定よりだいぶ早く到着。今回はなかなか快適で楽しい山行でした。
山は本連れ
今回のお供は荻原浩の「あの日にドライブ」。上司に反抗したことをきっかけに干され、銀行を辞職することになった主人公。にも関わらず、自惚れと自尊心だけは強い主人公。普通だったら共感できないような主人公なのに、いつしか自分を重ね合わせてしまっている。人生に「たら」「れば」はない。わかっていても妄想してしまうのだ。なかなか面白い作品でした。

 
 
 
山 域
朝日連峰
日 程
2014年8月2日(土)〜6日(水)、夜行3泊
メンバー
単独行
天 候
3日:晴れ夕方雷雨、4日:晴れ午後小雨、5日:曇りのち霧、6日:濃霧・小雨午後晴れ
コメント
 夏休みです。飯豊連峰にも行きたかったのですが、今回は朝日連峰へ。実は、拙山行記録のひとつめにも書いた通り、34年も前に大鳥池まで出かけており、超久しぶりの朝日連峰です。
23:10
池袋駅→鶴岡→泡滝ダム
庄内交通の夕陽号で鶴岡駅へ。深夜バス夕陽号は、横3列なので隣に人がおらず、またトイレ付のため途中休憩などもなし。爆睡できます。
鶴岡駅は、去年月山・鳥海山へ行った際も使った駅でした。鶴岡駅からバスとハイヤーを乗り継いで泡滝ダムへ。ここが車で入れる終点です。
9:55
泡滝ダム
川沿いに右岸を歩く。七ツ滝沢橋まではそんなに大きな標高差ではないはずだが、この日は東京も山形も真夏日。まだまだ標高の低いこの辺りでは気温も高く、とにかく汗だく。熱中症になりそうな暑さだ。途中、昼食を挟み、こまめに休憩を入れながら吊り橋に到着。
11:40
七ツ滝沢橋
橋を渡って左岸へ移り、そこから登りも本格化する。引き続き長めの休憩を入れつつ、暑さにへばりながら大鳥池を目指す。初めて大鳥池が見えた場所で34年前の記憶が蘇った。
正直、昔のことは覚えていなかった。今ほど開発されていなかったので、登り始めた場所もだいぶ下の方だったと思うし、あの頃は貧弱な装備で相当荷物も重かったと思う。途中、橋が洪水で流されていた、なんてこともあった。で、結局当時は、その日のうちに大鳥池に着けず、暗くなってから、登山道が少し広がっていた場所に勝手にテントを張って泊まったのだった。翌朝目覚めてみると、そのテン泊した場所から大鳥池が見えたというオチなのだが、そのテン泊した場所を今回通過した瞬間、「うわっ、ここだぁ」とピンときた。当時の記憶が少しだけよみがえる。な、懐かしい。そこからほんの5分程度で大鳥池に到着する。
13:30
大鳥小屋(タキタロウ山荘)
懐かしの大鳥池着。実は前に来た時はまだタキタロウ山荘は存在していなかったので、懐かしくもなんともない。というか、大鳥池を見ても、こんな感じだったかなぁというのが感想。山荘もそうですが、制水門もなかったし、勝手に持って行ったゴムボートを浮かべて釣りをしたので、もう少し浅かったというのが記憶の中の大鳥池。まぁ、思い出なんて適当なものでしょう。
大鳥小屋は避難小屋なのですが、なぜか管理人さんがいる。ところがこれ、朝日連峰の標準スタイル。どこの避難小屋も管理人さんがいて、食事は出ないものの、雨風がしのげて、トイレも付いてる快適な避難小屋。おまけにビールが買える!熱中症気味の身体にアルコールで水分を補給。たっぷりある午後の時間をノンビリ満喫したのでありました。
夕方16時半頃から突然の雷雨。台風の影響で天候が不安定らしい。
―――(タキタロウ山荘にて宿泊)―――
5:20
タキタロウ山荘 発
4時10分、まだ暗いなか起床。食事して、準備をしているうちに外が明るくなり初め、5時20分に出発。直登コースの方がかかる時間は短いようだが道が悪いとのことなので、オツボ峰コースを選択。
池畔をほんのちょっと歩いただけですぐに登山道へ。いきなり急登が始まる。この日も世間は真夏日。標高1000mを超えているので幾分暑さは和らいでいるのだろうが、それでも登っていると暑い。暑過ぎる。時折、右手が開けると、稜線と右端に山小屋が見える。後ほど判明したところでは、見えていたのは以東避難小屋だった。
大鳥池から以東岳までは小ピークの連続。暑さでクラクラしてくる。体中汗だく。どれがオツボ峰かよくわからないままひたすら登っていくと、4時間で以東岳に到着。
9:25
以東岳(〜9:45)
以東岳からは360度山ばかりだが、山の名前はほとんどわからない。遠くに見える尖塔がたぶん大朝日岳。かなり霞んでいるが、ギザギザしているのが鳥海山だろう。足元には、今朝出発した「熊の敷き皮」の形をした大鳥池がよく見える。
9:55
以東小屋(〜10:30)
あまりに疲れたので、少し戻る形になるが、山頂直下の以東小屋へ。以東小屋は壊れており使用不能と聞いていたが、入った感じでは、確かにややカビ臭いものの、十分使えそうに見えた(後で聞いたところでは、壊れた箇所からネズミが入り込んで住みついているそうで、ザックの食料を漁られたり、時には人の上を歩き回ったりで、とても泊まれたものではないそうだ)。疲労と暑さで身体がほてっていたため、30分ほど以東小屋で横になって休憩。何とか元気を取り戻し再出発。
以東岳から狐穴小屋までは2時間強の道のり。コースタイムで見ると、狐穴へ向かう方が逆コースよりもかなり時間が短く、下り基調とのイメージだったがさにあらず。松虫岩や1514mポイント、中先峰などがあり、アップダウンが激しい。この日は疲労困憊で、かなりゆっくりしたペースで歩き続ける。
13:00
狐穴小屋 着
狐穴避難小屋到着は13時頃。時間だけ見ればコースタイムとたいして変わらないが、到着時はバテバテ。体温上昇と軽い吐き気。これって熱中症じゃん。水分補給をしながら休憩休憩。夜まで数時間、本を読んだりぼーっとしながら過ごした。ちなみに、狐穴小屋にもビールが置いてある。「売ってます」ではなく、「ゆずります」と書いてある。なぜなら、このビールは販売用にヘリで運んだものではなく、小屋番が自分用に歩荷で運び上げたものを分けているもの。もちろん無料ではなく800円取るのだが、自分だったら絶対そんなに安く売らないだろうなぁ。
この日の宿泊客は4人。17時以降は、面白い小屋番を囲んで、お酒とともに談笑。なかなかいい小屋です。
―――(狐穴小屋にて宿泊)―――
5:20
狐穴小屋 発
4時に起床し、曇り空、強風、霧のなか出発。この日の行程は大朝日小屋までの稜線歩きなのでたいしたことはない。と言いたいところだが、朝日連峰という山はとにかくアップダウンが多く、そんなに簡単ではない。ただ、以東岳手前くらいからは高山植物も多いため、それはそれで気がまぎれる。
狐穴小屋から緩い登りで北寒江山へ、一旦下ってから寒江山、南寒江山を越え、竜門山に向けて登っていく途中、竜門小屋に立ち寄り。その道すがら、2ヶ所にクマのフンが落ちていた。竜門の小屋番によると、小屋周辺がクマの縄張りの境目になっているらしく、付近には3匹のクマがいるとのこと。そのうちの1匹が前日にも現れたそうで、そのデジカメ画像を見せてもらった。
7:40
竜門小屋(〜7:55)
竜門小屋で800円の缶ビールを購入。というのも、大朝日小屋にはビールがないそうだ。このくらいは自分で運搬しよう。
この日はとにかく風が強く、時々横風に押されて足元がふらついてしまう。一歩、一歩踏みしめて歩く。霧で視界もないため、風に揺れる高山植物を見ながらの歩行。竜門山を越えて下ったら、今度は西朝日岳に向けての登行。ホントに登り降りの多い山だ。
9:40
西朝日岳(〜10:00)
西朝日岳は大朝日岳の展望台。しかし今日は霧が濃く、雲も多い。風の影響で雲の流れが早く、見えそうで見えない大朝日岳の出現をしばらく待ってみたが結局見えず。
仕方なく西朝日岳から下り始めたが、中岳との鞍部で一時的に霧が晴れ、中岳・大朝日岳が姿を現した。きれいな二等辺三角形を描いている大朝日岳が格好いい。
中岳を越え、大朝日小屋の少し下、雪渓の横に金玉水がある。
11:30
金玉水(〜12:00)
朝日連峰は水が豊富だ。しかもメチャクチャうまい。
大鳥小屋・狐穴小屋・竜門小屋いずれも小屋の目の前が水場で水使い放題だが、大朝日小屋だけは水場である金玉水まで少し距離がある。小屋に行く前に金玉水に寄り、竜門小屋で買ったビールを冷やしながら大休止。
12:10
大朝日小屋
大朝日小屋に到着後、荷物を降ろすと、そのまま空身で大朝日岳ピストン。
12:25
大朝日岳(〜12:35)
大朝日岳山頂は霧で何も見えない。記念撮影だけして小屋へ下山。
12:45
大朝日小屋
大朝日小屋に入ったら、幅60〜70cmのゾーンを決められた。まぁ、営業小屋ではよくあることだが、避難小屋でそのシステムがあるとは思わなかった。小屋到着時は一番乗りだったし、山頂ピストン後もほかに4人しかいなかったので、自由に使わせてくれればいいのにと思ったが、その後来るわ来るわ、次々と登山客がやってきた。最終的には30数人が泊まることになった。夏休みシーズンとはいえ週の真ん中の平日でこの混み具合。狐穴小屋の4人とは大違いだ。これが百名山効果(弊害?)ということだろうか。
外の霧は一向に晴れず、景色を見ながらビールとはいかなかったが、読書しながら、たゆたうような時間を過ごした。これもまた贅沢な登山の楽しみの1つ。
―――(大朝日小屋にて宿泊)―――
5:35
大朝日小屋
この日も濃霧・強風は変わらず。さらに霧なのか雨なのかわからないくらいに霧が濃かったので、最初から雨具を着て出発。7:10小朝日岳、8:25鳥原山とまたもアップダウンを繰り返しながら徐々に下ってゆく。鳥原山以降は下る一方。そして、鳥原小屋を過ぎた辺りから天気が回復し始め、標高が下がったのと相俟って、どんどん暑くなってゆく。最後にはまた汗だく、棒足となって、朝日鉱泉へと辿り着いた。
11:50
朝日鉱泉
恐らくは、登山客のためだけに作られたであろう朝日鉱泉ナチュラリストの家。ここで温泉に浸かり、食事とコーヒー&ビールで縦走完結をひとりお祝い。年齢に合わせて、1日の歩行時間を6時間程度に収めたが、それでもギリギリヘロヘロの山行。とはいえ、充実してました。楽しかったです、朝日連峰。百名山の大朝日岳が人気ですが、やっぱり縦走した方が遥かに良いと思います。
山は本連れ
お供の本は谷甲州さんの『惑星CBー8越冬隊』。谷さん初の長編とのことで、SFらしいSF作品。だがそこは谷甲州。山岳小説的な要素もふんだんに盛り込まれており、山岳SF小説とでも言うべき新ジャンルでした。

 
 
 
山 域
北横岳
日 程
2014年5月3日〜4日(日)、1泊2日
メンバー
単独行
天 候
快晴
コメント
 雪山を楽しみに北八ヶ岳へ。北八ヶ岳ロープウェイ(昔で言うところのピラタスロープウェイですね)の乗場まではほとんど雪がなくて、重装備で来て失敗したかと思いましたが、上にあがってみるとそれなりの雪。天気もよく快適な雪山登山となりました。
 我が家からは、GWで満員のあずさに乗って茅野駅へ。そこからバスで北八ヶ岳ロープウェイ乗場へ。バスは空いていたのに、ロープウェイ乗場はマイカーでやってきた観光客で驚くほどの混雑。やっぱりGWですね。
12:00
ロープウェイ山頂駅
ロープウェイで山頂駅まで上がると急に空気がひんやり。雪も結構残ってます。観光客は、雪を抱いた八ヶ岳の峰々を展望台から眺め、坪庭を散策します。散策路自体に雪が残っていなかったので、思ったほど雪がないと勘違いしてしまいましたが、散策路の雪は観光客のために雪掻きしてあったようです。5分ほど歩いて散策路から外れて北横岳へ向かう道に入ると、突然の雪山モード。かなりの雪が残っていました。
12:05
北横岳方面分岐
雪山に入って少し歩いたところで改めて足ごしらえ。紐を結び直し、スパッツを付けました。でもアイゼンはなし。サクサクした感じで凍ってはいなかったので。実際、多少傾斜のある部分でも、キックステップで充分でした。一応ピッケルも持っていたが、ほぼ無用の長物。
北八は南に較べれば入る人は少ないのでしょうが、それでも十分過ぎる踏み跡。特に迷うような場所もなく、何とはなしに40分もあるくと、突然小屋が見えてきた。「あれ、どこの小屋だろう?」と思ったら、それが北横岳ヒュッテだった。かなり近い印象。
12:50
北横岳ヒュッテ
北横岳ヒュッテで宿泊の手続だけ済ませると、そのまま靴も脱がずに山頂へと向かう。幾分傾斜が急になる箇所もあったが、あっけないほどの登りで山頂へ。
13:05
北横岳山頂(〜13:25)
山頂に着くとすぐ左手に南八ヶ岳の山々、ちょっと靄って見える。正面には蓼科山。こちらの方が距離が近いせいかはっきり見える。南峰から北峰へ移動。20分ほど山頂で過ごして下山にかかった。下りもアイゼンはなし。多少急な箇所もあるが、滑るほどではない。
北横岳ヒュッテまで戻ると、そこからすぐ横の脇道を降りて七ッ池へと向かう。折角北八に来たのだから、池は見ないとね。ほんの5分の歩きで七ッ池に到着。
13:45
七ッ池(〜14:00)
七ッ池は小さな池だった。周囲を一周してみたが、雪靴でも1分程度。一面が雪に覆われているが、水のある辺りだけがうっすらと透けて緑色っぽい色になっている。ちょっと幻想的な感じ。しばらくぼーっと過してみた。
14:10
北横岳ヒュッテ
またまたヒュッテへ。ちょっと早いけど、これで本日の行程は終了。ビールを飲みながら本を読んで過ごした。部屋は小部屋で、本を読んでいたら、単独行の人ばかり4人の相部屋となった。夕飯は、山小屋には珍しく鍋物。4人で一つの鍋をつつくすきやきだった。泊まり客は全部で15人程度。GWでこの人数だから、やはり北八つは静かだ。
―――(北横岳ヒュッテにて宿泊)―――
6:35
北横岳ヒュッテ 発
朝食前に山頂前に行ってきたという人がいて、景色が良かったというので再度山頂へ。朝の寒さで雪が締まっていたので、今回はアイゼンを装着して出発。
6:50
北横岳
北横岳に着いてみたら、本当にキレイだった。澄み切った空気と青い空に、八ヶ岳の峰々が映える。これは来てよかった。しかも、昨日はぼんやりとしか見えていなかったが、今日見ると、ぐるり360度に日本の主要な山々が全部見える。八ヶ岳の右に南アルプス、中央アルプス、御岳、乗鞍、北アルプス・・・絶景だ。
もったいないくらいの絶景を後にして、再び北横岳ヒュッテの横を通り坪庭へ。
7:30
坪庭
まだ観光客が上がってきていない時間帯なので人はいない。しばらく散策路を歩いて今度は雨池へと向かう。縞枯山荘の前を通り過ぎ、縞枯山へと向かう分岐を右に見送ったあたりから下りになる。ちょっともったいないなぁというくらい下ったところで双子池からの道と合流。右折して少し行ったところで雨池へとさらに下る。道に迷う心配はないが、北横岳への道よりは入る人が少なそうだ。
8:30
雨池(〜9:30)
樹林を抜けたら目の前に雨池が現れた。人っ子一人いない。七ッ池よりはだいぶ大きく、そのせいか池の真ん中辺りはもう氷が解けている。空の青さがまぶしい。池の畔にある石の上に寝転がってみる。といっても夏場は恐らく池の中にあって近寄れないであろう石の上で休憩。気持いい。
雨池の周りも一周してみる。池の向うに見える樹林帯と、その上に顔を覗かせている山。歩くごとに様相が変わって面白い。都合1時間はそこにいたが、その間ずっと雨池独り占め。
10:40
ロープウェイ山頂駅
雨池からは来た道を戻ってロープウェイ山頂駅へ。その頃にはロープウェイも動いていて、坪庭は観光客でごった返していた。さすがGW、すごい人出だ。
今回は極めて軟弱な雪山。でも快適で、景色も良く、楽しめる。紅葉の時期に来ると、これまた素敵に違いない。
山は本連れ
今回はジェイムス・ヒルトンの「失われた地平線」。シャングリラ・ラ伝説を世に広めた作品で、なんと1933年の作。かれこれ80年以上昔の作品だが、中身は新鮮だ。今風のミステリー、冒険小説と比べると、確かに物語のテンポや展開の妙などは淡々とした印象を受けるが、独特の余韻の残る読後感は本作品が傑作であることの何よりの証左であろう。

 
 
 
山 域
鍋割山
日 程
2014年3月21日(金)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
曇り時々晴れ
コメント
 1年半ぶりの鍋割山。なんだか鍋焼きうどんを食べたくなってしまうんです。ただ、今回は装備面で失敗しました。直前にツイートを見たら、「鍋割山アイゼン必須」とか呟いている人がいたので、そうなんだぁと信じて完全雪山装備で出かけたところ、雪は山頂付近100mだけ。アイゼンも重登山靴も無用の長物でした。。
9:03
大倉バス停
登山靴が重いので、とりあえずサンダルでバス停まで。当然ながらこの時期の丹沢山麓に雪はないので、サンダルのまま登山開始。鍋割山のいいところは、体が慣れるまでしばらくは平坦な道が続くこと。多少ぬかるんでいる場所はあったものの、二俣まで1時間20分ほどはサンダルのまま歩いていった。
10:20
二俣(〜10:30)
まだ雪はないものの、ここでサンダルから重登山靴に履きかえ。お、重い・・・。
二俣から20分ほど歩いた場所が林道終点。そこに1.5リットルのペットボトルに詰めた水がいくつも並んでいる。これが鍋割名物(?)である水運びのボランティア。水場がない鍋割山荘は、登山者が下から運んでくれる水に頼っているのだ。横に18リットルの灯油が置いてあり「誰か運んでください」と書いてあった。さすがに18リットルは無理なので、1.5リットルを3本ザックに詰めて登山を再開。後沢乗越まではまぁまぁ快調に登っていった。
11:20
後沢乗越
乗越からはひたすら登り。前回もここから1時間ほど登っているはずなのに、どういうわけかあまりハッキリ覚えていない。前回は好調にスイスイ登ったようなのだが、今回は結構きつく感じた。何度か立ち止まって息を整えつつ登る登る。山頂近くに到達すると、泥で薄汚れた雪が現れたが、別にアイゼンが必要なわけもなく、とにかく登っていくと、ようやく山頂に到達した。
12:20
鍋割山・鍋割山荘
山頂はそこそこの人だったが、11月に1時間以上待った鍋焼きうどんには15分程度でありつけた。地上では滅多に食べない鍋焼きうどんも、なぜかここで食べると美味しい。汗で塩分を失っていることが影響しているのかもしれないが、とりあえず美味しい。これはクセになる。
山頂はじっとしていると風が吹いてちょっと寒い。残念ながら雲に隠れて富士山も見えない。寒い中景色を見ているのも何なので、早々に山頂を退散。
13:05
鍋割山 発
下山はゆっくりと。段々ね、無理が効かなくなってますから。13:55後沢乗越、14:35二俣と通り過ぎて、15:45に大倉バス停到着。
15:45
大倉バス停
恒例(?)のソフトクリームを食べて帰路へ。適度な疲れ度合いと美味い鍋焼きうどん、鍋割山は楽しいです。
山は本連れ
本持って行くの忘れた!電車に乗っている時間短いからまぁいっか。

 
 
 
山 域
愛鷹連峰・越前岳
日 程
2014年1月11(土)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れのち曇り
コメント
 冬の三連休。雪の富士山でも見ようと愛鷹連峰の越前岳へ。ここ数日寒さが厳しく、家を出る前までは正直中止したい気持ちだったが、実際行ってみるとやっぱり山は気持ち良い。雪も空も風も、全部が気持ち良い。たまには山に行かないとダメですね。
 御殿場までは東名を走る高速バス。電車でも行けるが、こと我が家から御殿場に関しては、高速バスの方が安くて速い。高速から白い雪を抱いた富士が見え、いやが上にも期待が高まる。
9:00
愛鷹登山口バス停
バス停で降りたのは自分1人。バス停付近でも既に雪が積もっている。空気は冷たいが、しっかり着込んでいるので寒さは感じない。まずは車道を愛鷹神社へと向かう。木々の梢に積もった雪が風で落ちて来るのか、ダイヤモンドダストが静かに光っている。ちょっと幻想的な感じ。
9:20
愛鷹神社
わずか20分で神社に着き、ここからが本格的な登山道。雪は5〜10cm程度で、人が踏んだ場所は、うっすらと地面の色が透けて見える程度。このくらいの雪なら、登山道を見失う心配もない。登山序盤、ゆっくりとしたペースで登ってゆくと、ほどなく小さな愛鷹山荘が見えてきた。
10:00
愛鷹山荘
こじんまりとした可愛らしい愛鷹山荘。覗いてみたら6畳一間程度だが、キレイに掃除してあり、快適に過ごせそうな小屋だ。
小屋を過ぎたあたりから傾斜が急になる。雪の量も増えてきて、10数cmの積雪。ふわふわした雪で、時折足がズルッとずれてしまうが、アイゼンは全く利かなさそうなので仕方がない。どこが登山道か分かりにくくなってきたが、道に迷わない程度のトレースはついている。疲れ始めた体を、ふーふー言いながら上へと運ぶと、尾根にぶつかった所に鋸岳展望台がある。
10:40
鋸岳展望台
展望台で少々休憩した後、尾根沿いに越前岳を目指す。右手の木々越しに青空と雲が見えるのだが、次第に嫌な予感がしてくる。そう、あの雲の辺りは、富士山があるはずでは・・・。そんな思いを無視して前へ。なんだか意外と遠いなぁと思った頃に、やっと富士見台に到着した。
11:30
富士見台(〜12:00)
あぁ、やっぱり。見事なまでに、富士山の回りだけが雲に覆われていて、空だけが憎らしいくらいに青々としている。折角ここまで来たのに富士山は見えず。富士を愛した写真家として有名な岡田紅陽氏ご推薦のポイントだということが書かれた看板が虚しい。ここで空と雲を見ながら昼食。
12:20
越前岳山頂(〜12:45)
富士見台から20分少々歩くと越前岳の山頂に着く。愛鷹連峰の先には、駿河湾の海面がキラキラ光っているのが見える。絶景だが、振り返ると富士山は依然雲の中。残念!しばし景色を堪能したのち、帰路に着いた。
当初計画段階では鋸岳経由で愛鷹登山口に降りようと思っていたのだが、日の入りの早いこの季節だと、バス停に着く頃には暗くなりそうなので、そのまま来た道を戻ることに。ところが、降り始めてすぐに、登って来た道と違うことに気付いた。これは、十里木への道だ。でもまぁいいや、十里木の方が近いから。
実際、十里木から登って来る人の方が圧倒的に多い模様で、愛鷹登山口からの道とは違って登山道の雪がしっかり踏み固められていた。距離も短く、1時間半もかからずに下まで着いてしまった。何より越前岳から十里木へと下山する道は、ずっと富士山を見ながら下ることができる。今回は雲で富士山が見えなかったが、もし見えていたら、これほど快適な下山路はないだろう。
14:10
十里木
車道沿いの駐車場に到着。そこから10分弱車道を歩くと、十里木バス停に到着する。
残念ながら富士山は見えなかったが、雪を踏みしめながらの低山登山は快適そのもの。やっぱ、山はいいなぁと再認識させられた1日でした。また来ることがあったら、その時は富士山が見えますように。
山は本連れ
今回は本はなし。バスに乗りながら本を読むと、酔ってしまうのです。