前々から目を付けていた天上山。島の山。ちょっと悲惨なアクシデントもありましたが、なんか不思議と楽しかったです。予想していた通り楽しかった島の山。病み付きになりそうです。 |
23:40 | 横浜港大桟橋 |
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夜の関内駅から歩いて横浜港へ。考えてみたら、横浜を港として使ったのは初めてだ。
大桟橋でビールを飲みながら待つこと30分。予想以上に大きかったかめりあ丸に乗り込み、2等船室の和室タイプへ。人によっては雑魚寝がダメかもしれないが、夏場の山小屋に比べれば、一人で1畳ほどのスペースをもらえるかめりあ丸は、かなり快適だ。
船内には、ビールはもちろんのこと、おつまみやカップヌードル、アイスなども売っている。昼間だったら甲板でビールでも飲むところだが、明日に備えて寝ることにする。 |
―――(東海汽船かめりあ丸泊)――― |
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5時半に明かりが点き、館内放送で起こされた。オイオイ!と思ったら、大島に着くらしい。
2度寝のできない私は、仕方なく甲板に出て、利島,新島,式根島と島々を眺めて過ごした。オンボロかめりあ丸は結構頑張るなぁ。 |
10:15 | 神津島港 |
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山の一部が白茶けた天上山を見ながら、神津島に到着。実に10時間半に及ぶ船旅だが、ノンビリ過ごすのは好きなので、あっという間だった。
とりあえず沢尻キャンプ場に荷物を置こうと歩き始める。島内はほとんど人が歩いておらず寂しい感じ。そのまま誰にも会うことなく沢尻キャンプ場がある辺りまで来たら、閉鎖されたリゾートホテルがあって一層哀愁を誘う。しばらく辺りを歩いたが沢尻キャンプ場がどこだかわからなかったため、幽霊ホテルの庭?のような場所に不要な荷物をデポして、山へ向かうことにした。 |
11:25 | 神津島港 再び |
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再び神津島港へ。折角、島の山へ登るのだから、海抜0メートルから始めないと面白くない。ということで、改めて港から登山開始。
さびれた観光地みたいな町並みを抜け、舗装された道路を歩いて行くと、30分ほどで登山口に到着。振り返ると神津島の小さな街並みと海が見える。 |
11:55 | 黒島登山口(〜12:05) |
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シダのような植物が生い茂る登山道を登り始める。高木はほとんどない。
前回バテバテだった自分としては、少しこわごわという面もあったが、標高差がたいしたことないのと、荷物が軽かったこともあって、あっという間に10合目まで到達してしまった。 |
12:40 | 黒島側10合目 |
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10合目は、標高500m未満。ほんの少し登っただけなのに、山の雰囲気は高山の様相。噂に違わぬ不思議な山だ。残念ながら千代池は枯れていたため素通り。
ここからはアップダウンも少なく、気持ちのよいプロムナードだ。 |
13:10 | 裏砂漠 |
| プロムナードをしばらく歩いていて、ホントに砂漠なんてあるのかなぁと思っていたら、突然現れたのが裏砂漠。そこには「NHK小さな旅」の看板。TVでも紹介されたらしい。まぁ、砂漠というにはあまりに小規模だけど、確かに奇異な景観。神津島、不思議な島である。 |
13:15 | 三宅島展望台(〜13:30) |
| 裏砂漠を抜けてすぐの場所が三宅島展望台。白い波しぶきを浴びる島々。三宅島はどれだろう?なかなかの景色だ。この頃から天候が怪しくなってきた。風も強い。 |
14:05 | 天上山(〜14:20) |
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表砂漠を経由し、ほんの少し登ったところが、天上山の最高地点。ある意味、いとも簡単に到達してしまった。体力的にはしんどくなかったものの、特異な山容はなんともいえず楽しい。小さな島にある山がこんなに大きいことがとても不思議だ。
山頂を降り白鳥側の登山道へと向かう。白鳥側は道が舗装されていて楽チン。もっとも登りにこの道だったら、なんだか登山の雰囲気が出なくて今一だったろうと思う。 |
15:20 | 白鳥側登山口 |
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白鳥登山口から30分ほどで神津島港。
登山中に会った人は1組の夫婦のみ。下山してからもほとんど人に会わない。神津島は人口2,400人。ナルホド、こんなものなのか・・・。 |
15:55 | 神津島港 |
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無事今日の日程を終え、リュックをデポした幽霊ホテルへと向かった。下山後は温泉保養センターへ直行する予定だったが、キャンプ場がわからないままでは困ってしまうので、まずはキャンプ場探しから。しばらく付近をうろついたが、それらしい場所もない。近くの老人ホームに聞こうにも、人影が全くない。さてどうしよう・・・と思ったら、海岸沿いにあった立て看板が目に入った。もしかして・・・と思って近づいて見たら、「沢尻キャンプ場」と書いてあった。う〜む・・・。
道路沿い、海岸沿いにあるので横幅はそれなりにあるものの、縦はせいぜい5〜10mくらい。公園というのも憚られる程度の小さな緑地だ。まさかこれがキャンプ場だとは・・・。 |
16:10 | 沢尻キャンプ場 |
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キャンプ場を無事確認し終え、そのまま温泉へ。極楽極楽。
温泉からぬくぬく気分でキャンプ場に帰ってきたのが、だいたい6時過ぎだったと思う。辺りはすっかり真っ暗だ。さっさとテントを設営して、ご飯を食べなきゃ。
と、ここで、私の人生の中でも、5本の指に入るくらいのアクシデントが起こった。あー、死ぬかと思ったよ。
アクシデントの具体的な内容は後日書き加えるとして、結果としてキャンプ場でのテン泊を諦め、本当に幽霊が出そうな幽霊ホテルに移動。やむなく、そこで野宿することとなった。 |
―――(幽霊ホテルにて野宿)――― |
6:00 | 起床 |
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差し込む陽の光で6時に起床。と言いたい所だが、外は今にも雨が降り出しそうな曇天に、凄い強風。幸いなことに、ホテルの1階で風が避けられた。テン泊よりもラッキーだったかもしれない。
ノンビリと朝ご飯など食べながら、神津島の最後の時間を堪能した。 |
9:10 | 神津島港 |
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島内アナウンスによると、高速ジェット船は欠航が決まり、かめりあ丸も9時半に到着し、準備ができ次第出航するという。少し早めの9時10分に港に着いたのはいいが、風が強くてとても立って待っていられない。波しぶきが顔に当たって気持ち悪い。仕方なく堤防の陰でそっと風を避け、かめりあ丸の到着を待った。
かめりあ丸は予定通り9時半に到着したものの、出発は結局10時半。
出発してからがまた大変だった。のんびりビールでも飲みながら帰ろうと思っていたが、揺れがひどくて船酔いしそうだ。ビールも諦めて、ただただじっとしていた。
大島を過ぎた辺りからようやく揺れが小さくなりビールタイム。船旅というのも大変だ。 |
18:30 | 横浜港 |
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2日前に出発した横浜港に到着。
初めての船での山行、天上山という奇妙な山、キャンプ場でのとんでもないアクシデント・・・振り返ってみればなかなか楽しい旅だった。島の山、はまりそうである。 |