なんとな〜く山日記
(2005年)
 by 「ヴァーチャル クライマー」GAMO
根が不精なので、簡単なコメントだけつけてみました。ちゃらんぽらんでスイマセン。

 
【2005年】
月 日
山 域
日 程
形 態
メンバー等
備 考
9/30
苗場山日帰り日帰り単独1泊の予定が日帰りに
8/28〜31
中央アルプス縦走3泊4日山小屋、避難小屋単独木曽駒→宝剣→空木→南駒→越百
7/29〜30
久渡沢ビバーク1泊2日ビバーク単独ナメラ沢入渓前にリタイア
6/18
表妙義・相馬岳日帰り
日帰り
単独鎖だらけの岩山
4/30〜5/2
燧ヶ岳2泊3日
テント泊
単独雪の尾瀬でノンビリ山行
3/18〜19
唐松岳夜行日帰
夜行
単独気力不足で敗退! 情けない
2/26
毛無山日帰り
日帰り
単独手軽にプチ雪山を味わえる山

 
 
 
山 域
苗場山
日 程
2005年9月30(金)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
曇り
コメント
まだまだ沢に行けるシーズンだけど、休暇も取れたので、一度行ってみたかった苗場山に行くことにした。予定では1泊して山頂付近の池塘を散策する予定だったが、翌日雨だというので日帰りに変更してしまった。
10:10
駐車場 発
苗場山は交通の便が今ひとつなので、単独の自分としてはタクシー代がもったいなく、今回は車でのアプローチ。途中道を間違えたため少し遅れて到着となってしまった。
高速に乗っている途中で一度雨が降ったが、登山開始時は晴れ間が覗いていた。もっとも、新潟県地方は明日雨らしい。
スキーリフトの支柱を見ながら林道を登っていくと20分で和田小屋に到着。ここから登山道になる。比較的緩やかなので11:15に下ノ芝を通過し、あっという間に中ノ芝に到着。
11:45
中ノ芝(〜12:05昼食)
気持ちいいのでここで昼食。既に紅葉が始まっている。
中ノ芝からも緩やかな登りを快調に登高。12:15に上ノ芝を通過し、神楽ヶ峰に到着。
12:30
神楽ケ峰
本来なら景色の良い場所なのだろうけれど、既に天候悪化に兆か、霧が出始め視界が悪い。
なんだ苗場山って簡単じゃん、と思ったら、神楽ヶ峰の先が下り&急登だった。神楽ヶ峰から少し降りた所に水場。さらに下ってから、最後の登りにかかる。それでも、珍しく今日は好調で、スイスイと登り、頂上台地の端に辿り着く。そこからは簡単なもの。池塘を眺めながら木道を散策。そのまま遊楽館裏の山頂へ。
13:20
苗場山(〜13:40)
山頂横の遊仙閣ベンチでココア。さてどうしたものか。本当は苗場山頂ヒュッテに泊まる予定だったが、明日の天気予報は雨だというし、まだ時間は1時過ぎ。十分下山可能。しばし考えた挙句、日帰りで下山することにした。
ここからは早いもの。神楽ヶ峰への登り以外は、下り一辺倒。
14:20
神楽ケ峰
神楽ヶ峰をさっさと通過。天気もあまり良くないので急ぎ足となる。15:40に和田小屋に到着し、一気に駐車場へ。
15:55
駐車場
今回は調子が良かったのか、特に疲れることなく快調な登山。でも、苗場山はもう少しゆっくり登るべきだったかも・・・。
山は本連れ
今回は車でアプローチ。従って、本のお供はありません。

 
 
山 域
中央アルプス縦走
日 程
2005年8月28(日)〜31日(水)、3泊4日
メンバー
単独行
天 候
28日晴れ夕方にわか雨、29日快晴、30日快晴夕方より雨、31日曇り
コメント
仕事の都合で1週間遅れた夏休み。でも、そのお陰で台風をやり過ごせたので却ってラッキー。場所は急遽決めて、以前から行きたかった名前の響きの素敵な「越百山」。どうせならということで、木曽駒から安平路までの中央アルプス縦走とした。
11:55
ロープウェイしらび平駅
電車で半日かけてロープウェイの乗り場へ。すると、夏休み最後の週末ということもあり、1時間半待ち。繁忙期はもっと混むというから仕方ないか。
13:35
千畳敷
さすがに千畳敷は観光客が多い。気軽に身軽に行けるのが千畳敷の魅力なのでやむなし。ロープウェイの上に来ただけで肌寒い。浄土乗越を越えて宝剣山荘へ。あっという間だ。
14:20
宝剣山荘(〜14:30)
宝剣山荘に荷物だけ置いて、宝剣山へピストン。ちょっとした岩場に恐がっている観光客を尻目に、とりあえず山頂着。千畳敷カールって箱庭みたいだ。
14:40
宝剣岳
とっとと山頂を後にし、木曽駒へ。木曽駒は以前来た時は雨で、堪能できなかった所だ。
15:25
木曽駒ケ岳
あとは山荘に戻るだけ。途中にある中岳テン場。そこでツェルトビバークしようかと思っていたけど、思ったより寒かったので、宝剣山荘で素泊まりに。
15:50
宝剣山荘
   ―――(三段のカイコ棚ベットで、ぬくぬくと就寝)―――
5:50
宝剣山荘 発
昨日通った宝剣山を越えて、いよいよ縦走開始。ちょっとした岩場があるがたいしたことはない。まだ8月のせいか、空木まで行く人も結構多いようだ。
6:40
極楽平
思いの他岩場の多い山。アップダウンも結構あるが、比較的緩やかなため快調に進む。正面に空木岳、右手に御岳、乗鞍、左手に南アルプス連山。絶景の好天のなかをサクサクと歩く。
8:40
檜尾岳
檜尾を過ぎても細かいアップダウンが続く。さすがに日差しが暑くなってきたが、水が少ないので、補給を少なめにする。それにしてもいい景色。
10:00
熊沢岳
少な目の休憩で熊沢岳も通過。お腹が空いてきた。が、木曽殿小屋で食べる予定なので我慢して歩き続ける。暑いせいか段々疲れてきた。東川岳からの急坂を下って木曽殿山荘へ。ここから見上げる空木岳は大きく力強い。これを登り返すのは大変そうだ。
11:35
木曽殿山荘
山荘で昼食を食べようと思ったら、昼食はやっていないという。手持ちのラーメンを作るしかないが、疲れたのでとりあえず外で休憩。水分補給不足か、日射病(?)か、単純な疲労か妙に疲れを感じる。快調なつもりだったが、逆に罠だったか・・・。
いつまでも休んでいてもしょうがないので、徒歩7分にある「木曽義仲の力水」とやらの水場まで水汲みに。そこでまたたっぷりと休憩。
やっとこさ山荘に戻りラーメンを作ったが、今ひとつ食欲がない。こんなんじゃとても空木に登れない。もうちょっと先まで進まないと、とても安平路までいけない。うーむ・・・。
続々と登山者が到着する。聞くと、皆木曽殿泊まりだという。ああ、ビール飲んでるし・・・。別に私の場合ピークハンターでもないので、楽しさをモットーに(本当は軟弱)あっさり木曽殿山荘泊まりとした。あとはビールを買ってくつろぐだけ。ああ、極楽極楽。
山荘のテラスで3時間以上もボケーっとしたり、他の登山者と談笑したりしていたら、突然みなみらんぼうさんが現れた。おおっ、生らんぼうじゃん。聞けば、ヤマケイの取材で来ているのだとか。らんぼう隊と称するおばちゃんたちや、ガイドさん、ヤマケイの人、カメラマンなど9人の一行だ。らんぼうさんってて本業なんだっけ?
休憩しているうちに体調も回復。一人だけ自炊で淋しかったけど、山荘に泊まるといろんな人と知り合いになれるから、それはそれで楽しい。
   ―――(暖かい布団にもぐって就寝。軟弱だなぁ)―――
6:00
木曽殿山荘 発
今日は越百の小屋までと予定を変更をしたので、気分的にも相当楽。昨日の疲れも取れ、空木に向けて一気に登って行く。さすがに朝一は調子がいい。1時間ほどで空木に到着。
7:00
空木岳(〜8:15)
天気は快晴。空木からは、これまで辿ってきた稜線やその先の木曽駒、宝剣、また御岳、乗鞍、これから行く南駒ケ岳、その先に恵那山、遠く南アルプスと富士山。とにかく一面山だ。昨日山荘で知り合った人たちと一緒に、ただただノンビリ過ごす。
やがてらんぼう隊が到着した。折角なので、皆と一緒に、らんぼうさんと記念撮影。らんぼう隊も越百へ行くそうで、早々に出発していった。
池山方面に下山する人たちとの別れを惜しみつつ、大阪から来たというSさんと2人で南駒ケ岳へと出発。途中、らんぼう隊を追い抜き、南駒ケ岳へ。南駒ケ岳直下の登りがちょっときつい。
9:35
南駒ケ岳(〜10:40)
南駒ケ岳山頂でまたも大休止。その間にらんぼう隊も到着。せっかくなので、ここでもらんぼうさんと記念撮影してしまった。
らんぼう隊が先発し、Sさんと私は遅れて出発。仙涯嶺付近は鎖場が多く険しいと聞いていたが、さほど危険な場所はなかった。らんぼう隊をまたも追い抜き、比較的短時間で仙涯嶺に到着。
11:20
仙涯嶺(〜11:35)
仙涯嶺の狭い頂上で休憩。今日の天気予報は午後から雨とのこと。そのせいか段々風が出てきて肌寒いくらいだ。今回はらんぼう隊より先に出発。
越百山までは、しばらく下った後、緩やかな登りが続くのみ。
12:30
越百山(〜13:05)
越百山でも休憩。今日は休んでばかりだ。すぐ近くに南越百山が見える。15分ほどで着くというが、今ひとつ気乗りしない・・・と思っていたら、後から到着したらんぼう隊のおばちゃん達がすかさず南越百に向かっていった。う〜む・・・仕方なく重い腰を上げた。
南越百までの道の途中は薮漕ぎなどもあり、急に道が悪くなる。安平路までの道は薮漕ぎも多いと聞くが、たぶんこんな道か、もっと悪い道がずっと続くのだろう。
13:20
南越百山(〜13:35)
天候がだいぶあやしくなってきたので、小屋へと向う。2時前から雨が降り始めた。幸いまだ小降りのうちに小屋に到着した。小屋に到着したのはらんぼう隊と一緒だった。
14:15
越百避難小屋
らんぼう隊とSさんは小屋泊まり、私は避難小屋泊まり。もっとも、この避難は小屋泊まるのに2,000円必要。
小屋に入ってまもなく雨が本降りになってきた。危ないところだった。
夕方、20歳の大学山岳部所属の若者が避難小屋に到着。今日一日で大平から歩いてきたそうだ。この雨と薮漕ぎの中をである。やるぅ〜。
   ―――(意外と暖かい。3日間を振り返りながら就寝)―――
6:20
越百避難小屋 発
雨は明け方まで降り続いてが、幸い5時過ぎに止んだ。出発の頃には稜線までよく見えるようになっていた。あとは下山するだけ。Sさんと一緒にひたすら歩く。
8:15
福栃橋登山口
車で来ていたSさんが乗せてくれるというので、ありがたくお言葉に甘えることに。
8:55
駐車場
Sさんの車でフォレスパ木曽で温泉タイム。なんとここでもらんぼう隊と一緒になってしまった。
今回は安平路までという当初の予定通りには行かなかったけれど、どれもいい山だったし、らんぼうさんとも会え、Sさんなど素敵な山仲間とも巡り会え、いい山行でした。
山は本連れ
今回の本は大崎善生さんの「パイロットフィッシュ」。印象的なのは『人は、一度出会った人と別れることはできない』とのセリフ。それは、人間はこれまで出会ったいろんな人から影響を受け続けていて、そういう人たちの記憶の集合体として今の自分があるからというもの。フロイトは『自己は他者によって作られる』と言ったというが、それに通じるちょっと印象的な小説でした。

 
 
山 域
久渡沢ビバーク
日 程
2005年7月29(金)〜30日(土)、1泊2日
メンバー
単独行
天 候
晴れときどき曇り
コメント
仕事の都合やら天候の影響やらで延び延びになっていたが、ようやく休暇を取り出発。夏はやっぱり沢登なのだ。が、結論から言えば、何度も道を間違え、沢沿いでビバークしただけで終わってしまった。有り体に言えば準備不足だ。別にそれはそれで楽しかったからいいけどね。
ということで、当初の予定はナメラ沢遡行でしたが、「久渡沢ビバーク」というタイトルになってしまいました。
9:15
新地平バス停
塩山経由で新地平へ。バス停を降りてなんか見たことある場所だと思ったら、デジャビュじゃなくて、去年水干沢に行った帰りに通った場所だった。
車道、林道を通って登山口を目指す。強い日差しのなか、汗をかきながら歩く。工事現場を過ぎて少し行ったところが林道終点だった。
10:30
林道終点
ごく普通の山道。沢音は遥か下から聞こえる。30分ほど歩いて沢を越えたところでふと顔を上げると、指導標に「クッキリ沢出合」と書いてある。あれ?ナメラ沢への下降点を通り過ぎてるじゃん。
11:00
クッキリ沢出合
下降点を見逃したらしいので、今度は慎重に戻る。と、ところが、である。ちゃんと見ていたつもりだったのに、気付けば林道終点。また見逃した!?仕方なく再度登山道を戻ると、林道終点からわずか5分ほどのところに、ナメラ沢下降点があった。しかも、登山道右手に、ちゃんと「ナメラ沢」という看板がある。なんでこんなもの見逃したんだろう?
笹の生い茂った急坂を沢へと下降。河原で身支度をしていざ入渓。
11:45
ナメラ沢入渓点
正確には入渓してから少し沢沿いに下って、二俣で向って左のナメラ沢に入ることとなる。
しばらく下って中洲のような場所を過ぎ(注:後でわかったが、これが中洲ではなく二俣だった)、左からの支流合流を受け、少し進むと滝の爆音が聞こえてきた。見ると、え〜ナメラ沢にこんなデカイ滝!といいたくなるような落差20mほどの大きな滝が落ちていた。
さすがにこれはおかしいと感じたが、右岸にはどう見ても踏み後としか見えない巻き道がついている。人がかなり通っていることは間違いない。とりあえず滝の横を下りてみる。
不安を感じながらさらに進むと、右岸の木に水色のテープが巻いてある。え〜、この道であってるの?不安な気持ちのままさらに進むが、30分経過しても二俣が出てこないので、さすがに引き返すこととした。
12:15
引き返し地点
沢沿いに来た道を戻る。
ナメラ沢遡行には確か5時間ほどかかるはず。既に稜線まで出るにしても厳しい時間。もともとビバークのつもりで来たけど、道を間違えて面倒くさくなって、その辺の河原でビバークすることに。大滝を越えて少し行った先をビバークポイントとした。
12:45
ビバークポイント
さすがに時間が早いので、ゆっくり読書をしたり、沢の水でコーヒーをいれたり、担いできたビールを飲んだりと、ノンビリした時間を過ごす。
夜はうるさいほどの沢音も気にならず、漆黒の森と満天の星に包まれて就寝。ビバークって気持ちいい。
   ―――(真夏とはいえ、そこそこ標高もある沢沿いは結構涼しい)―――
6:15
ビバークポイント 発
今回はなんだかよくわからない山行だったけど、ナメラ沢ならまたいつでも来れるし、たまにはこうしたノンビリも悪くないんじゃないかと・・・。
山は本連れ
今回は法月綸太郎氏の「法月綸太郎の功績」という中編集。中編とはいえ構成、トリックもしっかりしているし、多少非現実的なところはあるにしても、新本格って単純に面白くて楽しめる。

 
 
山 域
表妙義・相馬岳
日 程
2005年6月18日(土)、日帰り
メンバー
単独行
天 候
曇りのち晴れ
コメント
梅雨の晴れ間を狙って、日帰りで行ける妙義へ。
信越線松井田駅からタクシーに乗るつもりで高崎駅で降り、田舎くさい路線があったので、「ああ、これだこれだ」と思って乗車。ところが、この安易さが失敗だった。実はこの電車は上信電鉄。高崎駅からそんなにいくつも電車が出ているとは知らなかったのだ。20分くらいノンビリ本を読んでから、間違っていることに気付き大ショック!はてさてどうしたらいいんだろう?と思って調べていたら、上州富岡駅から乗合タクシーが出ていることがわかり、急遽変更。乗合タクシーの乗り継ぎが比較的良かったこともあり、予定よりも1時間のビハインドで妙義神社に到着。
11:00
妙義神社
妙義神社の石段を経て登山道へ。梅雨のせいで昨日まで雨が降っていたせいか濡れている。40分弱で大の字の到着。ここまではたいしたことない。
奥の院からは長い鎖場。表妙義に鎖場が多いと言っても、どうせ要りもしない場所にあちこち鎖を付けてあるんだろうくらいに思っていたが、奥の院に来て正直びびった。そりゃ鎖なしでも登れるかもしれないけど、濡れていたのとかなりの高度感で、部分的には越が引けてしまった。高所恐怖症だからなぁ・・・。
その後いくつかの鎖場を通過するが、たいしたことはない。
12:35
白雲山頂(〜13:00)
白雲山を抜け、玉石の所で道がよくわからなくなった。それらしい方向に向うと、ザレ道になってしまいどうもおかしい。何回かウロウロして。やっと正しい登山道へ。
天狗岳の切れたった岩がよく見える大のぞき、やたら長い鎖場の下りを通過すると、ほどなく天狗岳へと到着。
13:35
天狗岳
朝のうち曇っていた空も時折陽が差すようになり、天狗岳あたりでは結構いい天気。やや霞んでいるものの、裏妙義の鋭い岩峰が見える。天狗岳から相馬岳までは時間的にもたいしたことはない。
14:05
相馬岳(〜14:20)
相場岳を過ぎるとすぐに登山道は林の中へ。国民宿舎への分岐から先も鎖場はあるが、岩場というよりも足場が悪いために補助でついているといった感じの鎖。そうはいっても実際足場はかなり悪く、鎖がないと危ないかもしれない。さらに鎖の助けを借りながら下っていくと、岩穴に到着。
15:00
相馬岳北稜岩穴
見上げるような岩塔(?)の根っこの部分に辿り着くと、ナント穴があいている。穴の向こうには隣の山の岩峰が見えるのだ。う〜ん、これは奇景だ。
岩穴の先でまた道を間違えた。なんでこんな普通の登山道で間違えるのだろう?と思うが、岩山のせいか、入山者が少ないのか、意外と道がわかり難い。ちなみに、この日登山者には1人も会わなかった。
登山道に戻り見晴台に着いてからは、30分ほどで国道に到着
15:40
国民宿舎裏妙義
国民宿舎でひとっ風呂浴びて、気持ちよく帰路へ。
今日は岩山だったせいか、いつもと使った筋肉が違った。それに久しぶりの岩系ということで、感覚がなくかなり手間取ったかも・・・。なんにしろ、結構楽しい山行だった。
山は本連れ
今回は大藪春彦氏の「ヘッド・ハンター」。私にとっては初の大藪作品。だが、本作はちょっと納得できない。何しろ主人公が何の躊躇もなく、人も動物も殺しまくるただの手前勝手な男なのだ。あとがきを読むと、敢えてそういう人物として描いたとのことだが、その意味がわからない。ちょと残念。

 
 
山 域
燧ヶ岳
日 程
2005年4月30日(土)〜5月2日(月) 2泊3日、テント泊
メンバー
単独行
天 候
4/30・5/1晴れ、5/1夜半雨、5/2曇り
コメント
残雪の山。一番気持ちのいい季節。さてどこへ、と思ったが、軟弱な私は手軽に楽しめそうな尾瀬を選択。これなら多少天気が悪くても快適でしょう。
11:40
大清水
いつもの通り、鈍行列車とバスを乗り継いで登山口へ。驚いたことに大清水は観光地らしく、大型観光バス5,6台とマイカー数十台が駐車していた。こんな場所で一体何を見るんだか・・・。
登山口に気になる看板が。「尾瀬沼キャンプ場は使えません」とのこと。 げっ!背中にあるテントとシュラフはどうしたらいいのさ・・・。しかし、大清水に置いて行くわけにもいかず、そのまま出発。
大清水からの林道はずっと除雪してあって歩きやすい。周りの雪景色を観光客にも楽しんでもらおうという配慮のようで、実際普通の格好した人が大勢歩いている。今一雰囲気が出ない。
12:30
一之瀬休憩所(〜12:45)
一之瀬休憩所を過ぎ、片品川に架かる橋を渡ると、急に雪山に変身した。入山する人が多いらしくトレースもはっきりしている。が、最近雪が降っていないのだろう、雪はあまりキレイとは言いがたい。所々、解けかけて危ない沢沿いの道を徐々に進んでいく。ずっと登り道ながら緩やかなので大して疲れないが、日差しが暑い。日焼けしそうだ。
少し急なブナ林を上りきり、右へと平坦な道を進むと三平峠に到着する。
14:00
三平峠
三平峠からしばらく下っていくとほどなく尾瀬沼に到着。一面凍結した尾瀬沼とその向こうに見える燧ヶ岳、こりゃ気持ちいいやねぇ。ここまで来ればもう着いたも同然。沼沿いをノンビリ歩き、雪解けで氷が薄くなっている箇所を覗き込んだりしながら、長蔵小屋を目指す。
14:45
長蔵小屋 着
小屋の人にテン場について聞いて見ると、樹林帯の中なら幕営して構わないとのこと。助かったぁ。林の中へ行ってみると、テントが4つほど。途中で出会う人も少なかったが、GWにしては随分空いている。ラッキー!
長蔵小屋でビールを調達し、尾瀬沼湖畔でしばし読書。う〜ん、至福至福。
夜、天気予報を聞くと、明後日は雨になるとのこと。ってことは明日燧を越えて下田代へ降りたとしても、至仏へは行けないかもしれない。軟弱な私は、テントを置いてのピストンにあっさり変更。
   ―――(冬山に比べると随分あったかい雪上テントで就寝)―――
6:30
長蔵小屋 発
さて今日も快晴。ちょいと登ってきますか。
尾瀬沼を横切り、樹林帯の中をひたすら歩く。あまりに平坦な道が長いので、長英新道ではなく沼沿いの道を歩いてるんじゃないか・・・と不安になり始めた頃、道は登り始める。
約3時間でミノブチ岳付近?に到着。荷物は軽くなっているはずなのに、暑さのせいか体が重い。そこで15分ほど休憩。出発しようと立ち上がって振り返ると、後ろは雪が一杯詰まった斜面。・・・・・もしかして結構ヤバイ場所で休憩していたのでは。雪山に対してちょっと安易に考えるようになっていた自分に反省\(- -;
俎グラまでは急登ながらあと一息の距離だ。この辺りから風が強くなってきた。天候の悪化が予定よりも早いのかもしれない。風を受けながら黙々と登り続け、30分ほどで俎グラに到着。
9:55
俎グラ
山頂にいた2組のパーティが入れ替わりで下山にかかったため、山頂を一人占め。なかなかの絶景だ。柴安グラの方を見ると、登りがかなり急そうだ。トレースはついているものの、誰も登っていない。ちょっと不安。しかし、ここまで来て行かない手はないでしょう。休憩もそこそこに柴安グラに向け出発。
20分で鞍部到着。柴安グラを見上げるとかなり急な登り。まるで雪壁だ(あっ、言い過ぎた)。とありあえずトレースに従って登り始める。初めはなんでもなかったが次第に斜度がきつくなる。ピッケル刺して、右、左。ピッケル刺して、右、左。感覚的には70度くらい傾斜がありそうだが・・・(ナンチャッテ)。ピッケル刺して、右、左。この斜度だと下りが大変だろうなぁ。ピッケル刺して、右、左。ふと下を覗き込んでゾッとした。これって落ちたら、タダでは済まないかも・・・。急げ!ピッケル、右、左。ピッケル、右、左。ピッケル、右、左。 ふー、山頂とーちゃーっく!!
10:25
柴安グラ(〜10:35)
柴安グラも山頂一人占め。いやー、快適快適。が、風が寒い。俎グラの方を見ると山頂に人はいるが、こちらに向かってくる人はいない。やっぱりちょっと危険だったかな。
下りが気になるので休憩は短めにして出発。山頂を離れてすぐに前向きで降りるには危険を感じ、山側を向いて登りと同じ姿勢、同じリズムで下山。ピッケル刺して、右、左。うん、これだな。あまり下を見ないようにして淡々と同じ動作を繰り返していると、やがて傾斜が緩くなってきた。思ったほど危なくはなかったが、緊張を強いられた。あとは、鞍部からは俎グラへの登り返すだけ。
11:00
俎グラ(〜11:10)
俎グラで軽食を取り、下山へ。もう気楽なものだ。この時間帯なら楽勝で大清水まで行けるが、折角ここまで来て1泊で帰るのはもったいないので、今日も長蔵小屋にテン泊予定。急ぐことはない。
13:10
長蔵小屋
かなり早い時間だが、本日の行動は終了。またまたビールを買ってきて、本と一緒にくつろぐ。
夕方から雨が降ってきた。予報より早い。雨は一晩中降り続いたようだ。
   ―――(再び雪上テントにて)―――
8:20
長蔵小屋 発
今日は帰るだけなので、ゆっくりめに起床。もう雨は止んでいた。燧越えを中止してちょっともったいない気もしたが、どうせガスが出ていて視界も悪い。天気の良い時にまた来ればいいでしょう。
帰りも出会う人はまばら。1つだけ気になることが。出会う人の8割がアイゼンを付けていた。しかし、雪は解けかけの湿雪。こんなんでアイゼンは効かないと思うのだが、いかがなものだろう。
9:40
一之瀬休憩所
一之瀬休憩所で気分的には登山は終了。あとはただ歩くだけ。
10:20
大清水
再び観光地の大清水へ。バスの時間まで1時間半以上あったので、大清水湿地という名の小さな湿地で、咲き始めの水芭蕉を見学。近くの店で食べた山菜そばがうまかった。フキノトウ、ウド、ゼンマイ・・・山の幸ですね。
今回は至仏を飛ばしたこともあって、かなりゆったりした日程。軟弱ものにはこれがピッタリですな。
山は本連れ
今回のお供は島田荘司氏の「占星術殺人事件」。行き帰りの電車、テントとたっぷり時間があったので、長編を大いに楽しみました。世にこれだけのトリックが溢れかえっている今となっては、やや色褪せている部分もあるかもしれませんが、書かれた当時は結構鮮烈だったのだろう。それに御手洗潔のキャラなど面白さは今でも一級品。新本格のはしり、記念すべき作品をようやく堪能した次第です。

 
 
山 域
唐松岳
日 程
2005年3月18日(金)〜19日(土) 夜行日帰り
メンバー
単独行
天 候
くもりのち晴れ
コメント
・・・書くのも恥ずかしいんですが、一応自戒を込めて記録しておきます。結論から言いますと、敗退ですわ。しかも、頑張れば行けないこともなかったのに、気合不足の敗退。ほんに情けなかとです。
23:30
新宿駅
1週間ほど前からちょっと風邪気味(言い訳)。しかも花粉症。
できればゆっくり寝ていきたいと思い、八王子ではなく新宿から乗車することにしたが、駅で重大な誤りが発覚した。Yahooの検索ではわからなかったが、なんと予定していたムーンライト信州81号は全席指定だったのだ。こんな初歩的なチェックもしなかったとは・・・。既に緑の窓口は閉まっており、仕方なく電車が駅に入ってから確認すると、既に満席とのこと。げっ!
車掌さんにお願いして、席に座れないのに指定料金を払って乗せてもらえることとなった。が、寝るのは暖房の効いていないデッキ。寒いし、駅に着く度にドアが開くしで、オチオチ寝ていられない。松本駅を過ぎたところでやっと座れたものの、寝不足のまま、5時半過ぎに白馬駅に到着した。
8:10
八方尾根スキー場山ろく駅
ゴンドラが動き出すのは8時頃とのことなので、八方尾根スキー場近くのバス停待合室で時間をつぶす。
8時過ぎにゴンドラ乗り場へ。ちょっとガスがかかり風も強い。でも、天気予報は晴れ。ここからゴンドラとリフト2本を乗り継いで、八方池山荘へ。と思ったら、一番上のリフトが動いていない。強風のせいだろうか。
8:40
リフト終着点
仕方なく、現在動いているリフトの終着点で身支度を整え、8:40出発。上を見ると8人のパーティ、ボードを背負った2人組、山スキーの2人組が登っているのが見える。結構人が入っているようだ。
先行者のトレースに沿って登り始める。スキーゲレンデの斜面は結構急だ。近くを雪上車がゲレンデの整備をしている。意外とガスが濃く、近くのリフトより先はほとんど見えない。時折、強風が吹きすさび、体が飛ばされそうになるので、その度、耐風姿勢で停止する。
9:10
八方池山荘
ようやく本来の登山道に。相変わらずガスと強風がすごいが、時折、晴れ間がのぞく。いつの間にかボード組、山スキー組を追い抜いて、8人パーティの後方に近づいていた。
昔、逗子開成高校が大量遭難したという山だけに、霧はちょっと恐い。風も強いので、どこかその辺で様子見でもしようかと思っていたところ第二ケルン(?)付近で小さな小屋を発見。「おっ」と思っていたら、8人パーティがそこで休憩にはいってしまった。一緒に休むとトレース泥棒みたいで嫌だったので、そのままさらに上を目指した。
10:00
第三ケルン
先ほどより晴れ間が広がってきた気がするが、相変わらず風が強い。風にあおられた雪の礫が顔に当たって痛い。目出帽を持ってくるんだった。それでも黙々と上を目指す。
10:40
下の樺?
右手に見えるはずの唐松も白馬もガスで見えない。最近の運動不足で足は重い。強風をしばらく避けようと思い、下の樺付近で風除けできる場所を探すが、どこにもない。早々とテントで停滞しようと思ったが、この風ではそれもままならない。しばらく風を浴びつつ休憩しているうちに、段々と気力も萎えてきた。引き返すにはあまりに早いが、この風がずっと続くと思うとぞっとした。しばし逡巡した挙句、アッサリ敗退を決意。
下りはあっという間だ。例の8人パーティはまだ下の小屋付近にいた。ここで停滞するつもりらしい。さらに下っていくと、次第に晴れてきて、風も弱まってきたようだ。早まったかな、と思ったが、振り返ると唐松方面は依然ガスに包まれており、かつガスは凄い勢いで流れている。
この時間に下から登ってくる人が結構多く、一度は自分を納得させたものの、すれ違う人が自分の敗退を知っているようで、つい顔を伏せてしまう。
12:00
八方池山荘
八方池山荘に着くと、ポカポカ陽気でリフトも動いているではないか。唐松山頂や白馬は相変わらずガスで見えないが、「晴れ」と言ってもいい天気になってきた。クッソー。
リフト付近にいた人に「稜線の雪はどうでしたか?」と聞かれた。あまりの天気のよさに、つい敗退と言いそびれ、もごもごしてしまった。情けない。
14:00
白馬駅
こんなに早い時間に白馬駅到着。天気のせいにするには、ちょっと軟弱すぎたかもしれない。自分で決めて引き返したのに、妙に後味が悪い。もう1回唐松に来る理由ができた、といえばそれまでなのだが、なんか今回はえも言えず悔しい山行だった。ベストを尽す、やはりこれが基本だな。
山は本連れ
今回のお供は新堂冬樹氏の「忘れ雪」。今、流行の純愛ものと言っていいだろう。中央線でボロボロ泣いてしまった。中盤以降のハードボイルドタッチな部分はちょっとどうかと思うし、ラストは自分の好みではないが、泣けるラブストーリーです。

 
 
山 域
毛無山
日 程
2005年2月26日(土) 日帰り
メンバー
単独行
天 候
晴れのちくもり、さらに雪
コメント
長いこと風邪をひいていたり、会社の試験勉強があったりで、ようやく今年初山行。富士山の近くという、我が家から比較的簡単に行ける場所に、ちょとした雪山気分の味わえる山があるとは思っていませんでした。アプローチも短いし、手頃で気落ち良い山です。これで好天で富士山が見えたらなぁ・・・。
8:35
朝霧高原グリーンパーク登山口
今日は車でアプローチ。高速から、雪をかぶった富士山が良く見える。絶好の天気だ。
富士ICを降り朝霧グリーンパーク奥の駐車場へ。うっすらと雪が積もっている。駐車場代500円。たまたま同じ時間に駐車場に来たおじさんの話では、毛無山や朝霧高原のあたりは個人の持ち物で、所有者は相続税支払で頭を悩ませているそうだ(ってゆーか、おじさんは何者?)
沢を渡って登山道に入ると、すぐに登りが始まる。登山口から一合目まではほとんど雪がないが、上に登るにつれ雪が増えてくる。ずっと続く登りを淡々と進んでいくと、五合目あたりでははや20〜30センチ(?)の雪で、地面は全く見えない。早朝は晴天だったが、いつの間にか雲が出てきたようだ。
9:50
五合目
五合目を過ぎると、雪山っぽい雰囲気。もっとも結構人が入る山らしくてトレースははっきりしており、道に迷う心配はない。この日は5組7人と出会ったが、途中ですれ違ったおじさんに聞いたことろでは、普段の冬の土日は1日20〜30人くらいは入るそうだ。
五合目辺りから、勾配が一層急になってくる。久しぶりの山なので、ゆっくりめのペースで黙々と登る。気付くと、いつしか雪が舞い始めている。急勾配に疲れを感じ始めた頃、富士山展望台に到着。
10:55
富士山展望台
展望台とはいうものの、どんよりとした雲とガズ、舞い落ちる雪のせいで展望は全くきかない。朝早く着いていれば、好天で絶景だったんだろうなぁ。富士山展望台から10分ほど登ると、下部温泉からの登山道と合流。そこからほぼ水平に10分ほど歩くと毛無山の山頂だ。
11:20
毛無山頂(〜11:50)
山頂に着いた頃にはすっかり雪が本降り。朝晴れていたこともあり、ここまでTシャツにオーバージャケットというやや薄着で登ってきたが、雪の山頂でじっとしていると寒い。それでも折角なので、ラーメンを作っておいしく頂いた。もっとも寒さが優先して、さっさと食べて下山したいというのが正直なところ。早々に後片付けをして、頂上を後にした。
12:30
五合目
上から見るとこんなに急な道だったんだ、という登山道を、雪のなかひたすら下山。下山はあっという間だ。それにしても、最近、下山時に足がもつれて時々転ぶんですが・・・。年だな。
13:20
駐車場
駐車場に着くと、車の上にもかなり雪が積もっていた。朝霧グリーンパークで風呂にでも浸かって帰るつもりだったがあまりの雪に胸騒ぎ。年末に雪で東名が通行止めになったのを思い出し、とりあえず車を進めることに。
前が見づらいと感じるほど雪が降っている。富士ICあたりで一時降り止んでいたものの、裾野ICからまたまた大雪。足柄SAでの入浴計画も放棄してひたすら車を走らせると、厚木ICを過ぎた頃に沼津−大井松田間が通行止めになったとのニュースが入ってきた。危機一髪。
毛無山は比較的近場で手頃な山。にも関らず、十分雪山の雰囲気も味わえ、なかなかGoodな山行でした。
山は本連れ
折角、持って行った本を書く欄を作ったのに、2回目にして車でのアプローチ。本は読めないってば。