作 品 名 |
「北アルプス山小屋物語」 (柳原 修一、1990年) |
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紹 介 文 (帯、裏表紙等) | 風雪に耐えて登山者を守り、長い歴史を刻んで来たあの小屋、この小屋 ― そこにはこんなに多くのドラマがあった。山と人をめぐる年輪の物語が展開する。 |
内容・感想等 |
普段何気なく利用している山小屋。その陰に、多くの先人たちの苦労と努力があったという事実に気付かされる。また、最初に建てられた時期が、戦前どころか明治・大正といった山小屋も多く、わが国における登山の歴史の古さに驚かされる。 山小屋を利用する前に、是非その小屋の歴史を振り返って見ることをお勧めする。それによって、これまでとはまた違った新たな発見があることだろう。 |
作 品 名 |
「みんな山が大好きだった」 (山際 淳司、1983年) |
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紹 介 文 (帯、裏表紙等) | 生と死のきわどいつり橋をわたるように、雪煙を求めて氷壁にたち向かっていく尖鋭的アルピニストたち。やがて彼らは、雪煙のなかに消え去った。残された私たちが、鮮烈に生きることをつかの間、思い出すために、彼らアルピニストをいま一度よみがえらせ、その生を解剖する山際ノンフィクションの名作。 |
内容・感想等 |
加藤保男、森田勝、長谷川恒男、松濤明、加藤文太郎…etc. 内外の著名な登山家の人となり、生き方、そして死に様を描くアルピニスト列伝。 多くの登山家が登場するため1人1人に割けるページ数が限られている点にやや物足りなさを感じるが、入門編としてはもってこいではなかろうか。ヘルマン・ブールやロジェ・デュプラといった海外の登山家についてまで言及しているのはうれしい限り。 どうでもいいことだが、本書で使われている森田勝の写真はあまりにもいけてない。 |
作 品 名 |
「植村直己 冒険の軌跡」 〜どんぐり地球を駆ける〜 (山と渓谷社 編、1979年) |
内容・感想等 |
冒険家・植村直己氏の生涯を、明治大学山岳部で同期だった中出水氏がまとめたもの。大学時代に2年間一緒に生活していたというだけあって、数ある植村書物の中で、他では紹介されていないようなエピソードまで出てくる点が本書の特徴か。 やや気になるのは、植村氏と他の人間との関わりについての記述が少ない点。植村さんという人は、その人柄からいろいろな人に愛され、それによって苦境を乗り越えてきたのではないかと思う。ジャン・ビュアルネやイヌートソア、西掘栄三郎、佐藤久一朗…。その他大勢の人々が関わっているはずなのに、その辺があまりでてこない。いかがなものだろう。 |
作 品 名 |
「喜作新道」 〜ある北アルプス哀史〜 (山本 茂実、1971年) |
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紹 介 文 (帯、裏表紙等) | 北アルプスの<表銀座>、大天井岳から槍ヶ岳へぬける喜作新道。大正時代、このけわしい尾根道を独力で切り拓いた牧の喜作は、北アルプスに鳴りひびいた名鉄砲打ちであった。その喜作が、ある日、猟にでかけた雪の山で謎の死をとげる。事故か、謀殺か?著者一流の克明な取材と、サスペンスに満ちた推理構成で、この超人的山男の生涯を追う。 |
内容・感想等 |
希代の名猟師にして、大正期を代表する北アルプスのガイド、そして喜作新道の開拓者でもある牧の喜作。喜作の死因にまつわる謎解きを中心に、なにかと噂や誹謗中傷の多い小林喜作という人物の実像を明らかにしていく。 大正という時代背景を紹介しながら、様々なエピソードを通じて喜作の人物像を描き出してゆくが、もともと背景の知識があやふやなところに順不同といった感じでエピソードが出てくるため、やや頭が付いていっていない感じが残る。 後半は喜作の死因に関する謎解きが中心。マスコミの憶測や地元の噂話など一般論から入り、筆者なりの推論、結論へと持っていく。そのサスペンスタッチな展開は見事。思わず引き込まれる。また、本書が書かれた時点で既に40〜50年前となっていた過去の出来事を、丹念な取材を通じて浮き彫りにしていく過程は、さすが山本茂実。山書というよりも一種の近代史ものとしておすすめ。 |
作 品 名 |
「山書の森へ」 〜山の本−発見と探検〜 (横山 厚夫、1997年) |
内容・感想等 |
山で読む本、深田久弥について、極地探検、山岳映画等々、テーマごとに関連する話題や名言などについて触れていくエッセイ集敵名山書本。 この手の本を読むとどうしても気になるのが、その懐古主義的なトーンである。ある程度年輪を重ね、多くの書物を読んだ人だからこそ、山書本を記すことができるわけであるが、どうしても最近のことよりも自分が生きてきた時代につられがちであり、またコレクターの常として過去に遡ってしまう。それゆえ、若者向きとは言い難い。それでも、本書は幅広いテーマを捉えており、楽しめる箇所も多い。 |