TOP > The Great Ace Attorney 2 Resolve(英語版「大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-」)解説

*攻略ページの英語版用語・キャラクター・地名の一覧もご参照ください。
また、1作目登場キャラクターのネーミングに関するネタは前作解説にあります。

■成歩堂龍太郎:Ryutaro Naruhodo
日本語版の発音そのまま。セリフウィンドウの名前欄は「Ryutaro」

■村雨葉織:Rei Membami
「Remember me」(私を忘れないで)からと思われる。
葉織のモチーフ、「勿忘草(わすれなぐさ)」の花言葉も「私を忘れないで」。
なお、「大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟- 公式原画集」によると、彼女のデザインは『「私の事を忘れないで‥‥」と陰ながらお願いしているイメージ』などがあったとデザイナー塗和也氏が語っている(64~65ページ参照)

Rei
Is that you, Susato?
Susato
I'm so sorry I didn't say something sooner, Rei.
It's just that—
ハオリ
寿沙都ちゃん‥‥なの?
スサト
黙っていて申しわけありません
ハオリさま。じつは‥‥

英語版では、SusatoとReiはお互い名前で呼び合っている。
「親友なんだから名前で呼び合うのが普通」というのが欧米では一般的な考え方なのだろう。
なお、御琴羽教授ことProfessor Mikotobaも、「Rei」と名前で呼ぶ。

Ryutaro
Ah! Um, yes that's right!
That's me. I'm, erm... I mean...
Yes! I am Ryutaro, he who has vowed to uphold the pride
of the great Naruhodo clan!
Judge
Ah...
Mikotoba
It seems Ryutaro may need to consider how better to
uphold his manly act first and no overdo it.
ナルホド
あ。わたし‥‥いえッ!
ボク‥‥‥‥
そう、オレこそがッ!
ナルホドー、その人ですともッ!
サイバンチョ
‥‥むうう‥‥
ミコトバ
‥‥さすがに。“オレ”は
無理があると思いますよ。

日本語は「私」「ぼく」「オレ」「吾輩」など、一人称が豊富だが、英語は「I」のみなので、Ryutaroは言いよどんでいる。
Mikotoba教授は「龍太郎くんは、まず男性らしさを保つことを第一に考え、やりすぎぬよう注意せねばなりませんね。」と忠告してくれる。

Rei
How dare you?! Susato is every bit as gallant and dashing
as any of your Tokyo attorneys!
I won't have you making fun of her!
Auchi
...'Her'?
ハオリ
‥‥寿沙都ちゃんは、
それは凛々しい“弁護士さま”ですッ!
馬鹿にしたら、許しませんから!
アウチ
‥‥“すさとちゃん”‥‥?

日本語版だと亜内が引っかかるのは「すさとちゃん」の部分だが、英語版だと「Susato」と呼び捨てなので、Auchiは「her(彼女)」の部分に引っかかっている。
「この時代の日本の法廷は女人禁制」がより強調されている感じ。

Soseki
Soon to be sold out! The satirical 'I Am a Cat'!
A sensational success! By Soseki Natsume!
ソーセキ
かの! 『吾輩は猫である』を!
大好評連載中の! 夏目漱石である!

Sosekiのセリフは、名前の「Soseki」もふくめて頭文字「S」で韻を踏んでいるところに注目。
ちなみに、「吾輩は猫である」の英語版タイトルは上の通り「I Am a Cat」が正式。
I Am a Cat - Wikipedia

Hosonaga
...Do I have something on my face?
Ryutaro
(Well, your glasses for one. Although they don't seem to
be helping you see...)
ホソナガ
‥‥ワタシの顔に、
なにかついていますか?
ナルホド
(“ついている”といえば‥‥
 まあ、ついているけれど)

Ryutaro(ついているとすればひとつ、メガネがついているのだけれど‥‥そのメガネは、わたしの正体を見破る程度に視力を補正してはくれないみたい‥‥)

Judge
The owner's initials have been engraved into the ebonite
barrel!
'R. M.'...
Rei Membami...
サイバンチョ
エボナイトの胴軸に、持ち主の
頭文字(イニシャル)”が刻まれている‥‥!
『H.M.』‥‥
‥‥ハオリ、ムラサメ‥‥

イニシャルが英語版だと変更になったので、証拠品「万年筆」の画像のイニシャルも変更された。記章はそのまま。

Ryutaro
(Maybe a year in London was too much for him. He sounds like he's forgotten how to speak Japanese.)
ナルホド
(漱石さま。外国人みたいに  なってしまった‥‥)

Ryutaro(倫敦での一年間は、漱石さまにとってよほど辛かったのでしょう。日本語の話し方を忘れてしまったように見えます。)
史実において、漱石がイギリス留学で神経衰弱になった、というのは有名な話。

Soseki
...a reporter from Shoyu News has been hounding me, following my every move!
ソーセキ
この新聞‥‥《大黒新報(だいこくしんぽう)》の記者が、 吾輩に『密着取材』しているのです。

「大黒新報」は「Shoyu News」に。
「大黒新報」の「大黒」は、七福神の「大黒天」からと思われる。俵の上に乗っている姿がおなじみの食物・財福を司る神で、俵から万年筆にもある「大黒新報」の記章がデザインされている。
そして豆籾とは「穀物」繋がり。
英語版は、穀物→大豆→醤油、ということだろうか。
なお、醤油は英語で「soy sauce」。

Soseki
By MENIMEMO! YES!
...My Lord, Your Excellency, Esquire!
ソーセキ
“マメモミ”でござる。
‥‥裁判長閣下殿下どのッ!

My Lord:英国法廷での、裁判長への呼びかけ
Your Excellency:日本の法廷での、裁判長への呼びかけ
Esquire:Ryunosukeに向かって使っていた弁護士の称号、貴族・判事・その他偉い人にも使われていた。

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