ひろば |
1999 JULY 7 平成11年7月1日発行 発行所 全国社会福祉協議会 |
私の活動 MY ACTIVITY
「ゆいまーる」の
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沖縄県竹富町民生委員・児童委員 津嘉山 隆さん |
沖縄本島から南西へ450Km、竹富町は大小16の島からなる日本最南端の町です。今月は、高齢化の進む竹富町民児協の津嘉山隆さんにお話を伺いました。
−長寿で知られる沖縄ですが、竹富町は高齢社会とお聞きしました。 はい、この町は全国平均よりも高齢化はかなり急速に推移しており、97年の老年人口比は25.7%となっていますから、既に町民4人に1人は高齢者です。今後も、より高齢化の進行が予測され、特に75歳以上の後期高齢者の大幅な増加が見込まれています。それに伴って一人暮らし高齢者、寝たきり高齢者、痴呆性高齢者など、社会的に援助を要する後期高齢者も増加していくものと考えられます。
−竹富町の活動の特色を聞かせていただけますか。 島が点在し、お互いの会合もなかなか出来ない状況ですが、民児協と社協が連携し地域活動を展開していること、でしょうか。それで、協力できる組織は役場福祉課から、婦人会、青年会、子ども会とどこでも協力していただきますし、社会資源も少ないですから、学校の体育館、運動場、学校給食場、幼稚園、保育所と使える場所はどこでも使います。そうして、月1回のミニデイサービスと給食サービスを実施しています。
‐今「ゆいまーる活動」に取り組んでいらっしやるようですが。 「ゆいまーる」というのは「うちなーぐち」(沖縄の言葉)で「助け合い」とか「結び合い」という意味があります。高齢者が最も望んでいるのは「老後の日常生活を安心して過ごし、生きがいのある人生を送る」ことだと思います。私たちは在宅サービスの充実を重点に、保健福祉サービスの強化を目指しています。現在では8地区でボランティア組織をつくることが出来ました。
竹富町は自然の豊かなところですが、一方で厳しい面もあります。津波・台風・地震などの自然災害が起きたとき、民生委員・児童委員は最優先して高齢者の避難誘導にあたります。
大小16の島からなるこの町は、島々の利便性を考慮して町役場は町外の石垣市に置かれ、変則的行政の典型例となっています。 |
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