「外聯の宣戦布告を告げる号外を手にした群衆」

甲紀20年7月7日午後撮影

 第一次外惑星動乱関連の書籍や、学校の教科書などでなじみのこの写真であるが、実際は後世にねつ造されたものである可能性が大きい。

 外聯の宣戦布告は、実際には7月8日早朝に行われており注1、7日午後の号外発行とは、日時が合わない。
 撮影日が7日ではなく8日のあやまりだという説もあるが、号外の日付を拡大してみると「7月7日」となっているため、この説は成り立たない。

 また、外聯のプロパガンダ機関誌が「外聯通信」から「外聯"×"ぷれす。」に改題されたのは開戦より約4ヶ月後の10月号からであり、この点も事実と矛盾している。

 そのほかにも、なんだか服装が古くさいとか、西洋人じゃあないかとか、号外の文字だけやけにくっきりしていて不自然だとか、そもそも外聯に新聞があったのかとか、怪しい箇所は枚挙にいとまなし、としか言いようがない。

 以上の理由から、この写真がねつ造であるのはほぼ間違いないと思われるが、誰が、なんのために作ったかという疑問は残る。

(中谷2号 記)

 

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