外惑星連合通信 9月号

外惑星聯合仙台駐在事務所連絡士官 阿部[在エリヌス郷土史研究家]和司

  9月になりました。この期間のニュースをお送りします。

 まず初めのニュースです。
 先月未明、オオサカ・シティのウメダ・ステーションで銃撃事件があり、通行人などを含む数名の死傷者が出た模様です。また、銃撃を行った複数の人物により通行人が連れ去られたとの目撃情報もあり、オオサカ・シティ・ポリスではかねてから内定していた特定団体の内部抗争との見方を強め、関係者から事情を聴くなどして、事件の全容の解明を急ぐと共に、拉致された人物の特定とその行方を追っています。
それでは事件現場に松村さんが行っています。

 「松村です。プロバイダ変わったり自動車免許取りに行ったりでごたごたしてます。とりあえずそれだけです。外聯の活動もせずにすみません(泣)。林さん!阿部さん!平野さん!でわ。
 ・・・。

 失礼しました。色々な意味で現場は混乱しているようですね。
 気を取り直して、特集です。今月は、コーシュー・タニ氏の作家生活20周年記念パーティーの模様を生中継でお伝えします。オオサカ・インペリアル・旅館前の林雅恵さん?

 ・・・・。・・・・・・。

 林さん?

 ・・・・・・。・・・・・・。

 林さん?映像は届いているようですが・・・?

 ・・・・・・。

 え〜。音声が回復次第、ページを改めてお送りしたいと思います。
 では、ニュースを続けます。
 外聯〜外惑星聯合の一部メンバーが、人外協〜青年人外協力隊隊長らと密かにメールでやりとりをし、今後の外聯ネタの相談をしていたとされる疑惑について、それを裏付ける通信記録が一部会報に流出し、隊員の間に波紋が広がっています。
 それでは、我々が独自に入手した通信記録の一部をお聞き下さい。(文中敬称役職名等適当に略)

 8月7日:阿部”外聯連絡士官”
 「それにつけても日本でもやんないかな。こういう(スタートレックみたいな)ドラマシリーズ。『航空宇宙軍史』一挙公開!とか・・・。」

 同日:落合”人外協隊長”
 「外連らしいネタが出来そうですね。『谷甲州作品アニメ化!しかしファンとはいえ、すごく買いにくいアニメムック』黒髪のダンテと金髪巻毛のランスとかが花背負ってツーショットの表紙とかね。R指定OVAのエリコのポスターとかね。正統本家人外協本舗はそういう事でけませんからね。うん。」

 8月8日:林”外聯主席”
 「声は誰が当てるとか、実写だったら、誰がどの役をするとか。この手の原稿、書けるかな。ヒントを与えて下さって、ありがとうございます。さすが、人外協隊長様だ。」

 同日:落合”人外協隊長”
 「実は『映画化したら配役は』という企画は過去にありました。もちろん過去の事ですから気分も新たにもう一発。というのはアリです。(先の発言は、ときめきヴァレリアルの余韻がまだ残ってるのと、今日天羽さんがウチに来た時の会話がヒントとなってます)正統本家本元人外協家元としては、普通の隊員さんもノってくるようなネタをされると敵が増えて寂しいので、『真面目な甲州ファンが嫌がりそうなネタ』ってのを期待してます。うひ。(まあ、『いびつな愛情』ってところですね)」

 同日:阪本”初代”
 
「『きんぎょ注意報』をタナトス戦闘団で配役するってネタはいまだに非常に強く印象に残っております。でも、なぜ『きんぎょ注意報』があんなに人気だったのだろうか。やっぱり主題歌が良かったのかなぁ。」

 同日:阿部”外聯連絡士官”
 
「何のコトだか、さっぱり判りませんが、それは『タナトス戦闘団』アニメ化の際には『夢のくれよん王国』風でやるというコトでしょうか?それとも、横山宏センセーのキャラデザで、『おじゃ魔女どれみ』をやるというコトでしょうか?いや、無論、私には何のコトだか、さっぱり判りませんが・・・。」

 同日:小野”人のいい大悪人”喜則
 「”おおきなお友達”がいっぱい・・・。”ちゃちゃ”ですのであんまり気にしないでくださいね。」

 ちゃちゃ・・・。赤ずきんチャチャ・・・。
 は!失礼しました。(ガサガサ)次のニュースです。
 神奈川県藤沢市秋葉台ジュノーの村田[従五位下治部少輔]健治氏は、執拗な勧誘工作を続ける外聯に対し、次の内容の書簡を送り、公式に友好的中立を宣言しました。

  人外協主力がオペレーション『20周年』で出払っている今、東京支部幽霊支部員である私は、外惑星聯合に友好的中立を宣言いたします。
 なんて言ってみても、単なる傍観者に過ぎない訳ですが、第一に、仕事の関係で滅多に例会に参加できない状態ではあっても、東京支部を抜けたく(敵にまわしたく)はない。第二に、メールチェックですら毎日できない(やらない?)私では、ネット上が舞台の外惑星聯合の活動(戦闘)でも幽霊になりかねない。以上の理由から外惑星聯合に加わるところまでは踏み切れません。
 しかし、例会にも参加できない外惑星聯合の方々、特に私と同じ『戦闘艦i−MAC』を操る林主席に対する好意として、

1、情報収集船の駐留

2、消費物資カプセルの射出

3、損傷修理のための入港

4、推進剤の補給

5、造船官の下船

 以上を黙認する用意があります。

 とまあ結局、何をするのかわからない宣言ですが、後は外惑星聯合の方々で好きなように曲解した上で、支援をお求めください。

 また、このコメントに関連して、先月既に中立宣言を済ませている和泉[あめーば]氏は、川崎の定点観測所で記者会見を行い、

 「やー、阿部さん、画報拝見しました。3ページもご苦労さんでした。ところで、中立宣言をしたのは川崎ではなく、あくまで定点観測所(これが正式名称。佐久定点観測所と区別するために便宜上「川崎」をつけることがあります)です。ほかに人がいなければそう宣言してしまってもかまわないと思いますが、川崎にはこの場でもアクティブなしんどさんをはじめ、東京例会に顔を出すようなかたも少なくありませんので、念のため補足させていただきます。」

 と先の発言の補足訂正を外聯関係者に求めた事を明らかにしました。また、村田[従五位下治部少輔]氏も、同じく藤沢市内のジュノー政府代表部庁舎内で

 「ジュノー政府として先日、友好的中立宣言をさせて頂きましたが、念のため確認しておきますと所在地の藤沢には他にも橋本元秀さんがいらっしゃいます。そこで所在地が必要なようでしたら駐秋葉台・ジュノー代表部とでもしておいて下さい(でも秋葉台なんて誰も知らないか)。」

 とのコメントを発表しました。

 外聯〜外惑星聯合の阿部連絡士官の談話です。

 「何か、村田さんも新勢力を作りかねないネーミングですね。この場合、ジュノー政府の領域をどこまでとするか?ということですね。『史実』の外惑星動乱においても戦時国際法が整備されていなかったので、色々と自分たちに都合の良い解釈が可能でしたから、我々『外聯』としても、その故事に習い、その宣言をした隊員の方の居住する地域一帯を行政区単位で拡大解釈していたんですが・・・。所在地が必要なのかと云われれば、特に必要な理由は見当たりませんね。」

 これに対し、人外協の重鎮であり『第3勢力』創設メンバーである林[艦政本部開発部長]譲治氏は(先月、突然、某団体より同氏に無償供与された)イージス艦「こんごう」のお披露目を兼ねたオオサカ湾一周サンセットクルージングの席上で、招待客らに

 「国際法という点ではそれはハーグ陸戦規則その他に反します。」

 との見解を示し、外聯の一連の行動に法的な根拠がない事を批判しました。
 外聯側は、この状況を面白がって、同氏への反発を強めており、勢いで

 「外聯は『人外協隊員規則』以外は批准してませんので。って云うと某国みたいで、つまんないですね。え〜っと。貴国が、どの条約並びに国際法の条項を持って我々の解釈が、法に反するとおっしゃられているかによりますが、《中立国ならびに中立人の[範囲の解釈]の規定》は特になかったように思います。国際慣習上の問題とされるならば、また別の話しですが。(藤沢市の条例違反だと云うのは無しですよ。)」

 と恥の上塗り的発言を発表し、同氏の更なる顰蹙を買った模様です。
 多忙な林[艦政本部開発部長]氏に替わって、記者会見に臨んだ代理人は、

 「国際法にお詳しいようだから、ハーグ陸戦規則第二二条と第一追加議定書第三七条第一項の洒落のつもりで書いたのですが、どうも私の判断ミスであったようです。お手数をおかけして申し訳ございません。」

 とのメモを集まった記者たちに見せ、外聯とこれ以上の関わりを持つ気は毛頭ないとの同氏の意向を明らかにしました。
 外聯も身の程知らずですね。

 お天気です。
 まずは主な宙域の概況から。
 発達した
第3勢力オオサカ上空にあり、強力な向かい風を送り込んできています。この為、外聯宙域北部では、先月から引き続き、嵐が吹き荒れる見込みです。しかし、関東甲信越宙域の一部と東北宙域で日和見的状況が顔を見せており、今月夜半には、絶好の勢力拡大の機会が訪れるかもしれません。外聯宙域一帯では、明日は明日の風が吹くでしょう。
 各地の天候です。オオサカは晴れ。外聯への風当たり8。投降確率は0%。ナゴヤも晴れ。外聯への風当たり1。投降確率は0%。トウキョウの天候も同じく晴れ。外聯への風当たり0。投降確率は2%です。
 お出掛けの際には、寄るべき傘のない身にお気を付け下さい。
 これでニュースと天気予報を終わります。

 続いて、このページ以降の主な記事の内容です。
 この後すぐは『お達者ですね』ゲストにハスミ大佐をお迎えして、いまだ現役でご活躍の秘訣をお伺いします。
 『ガニメデ・カヲル世界の旅』は「火星の運河をカヌーで行けば・・・。」の2回目です。
 『楽しい工作』今月のテーマは「隠蔽」。
 『男の晩飯』タナトス戦闘団の皆さんの出演で、携帯糧食を使った”おもてなし簡単レシピ〜手作りホームパーティー篇”をお届けします。
 今月の巻末特集は『3元”生”中継〜エリヌス−カリスト−地球を結んでの緊急政治討論会』。タイムラグによる番組中断中は、アニメ「ヴァレリアファイル〜完全改訂増補愛蔵加筆修整最終特別版〜」セカンドシーズン第一期序盤の第104話〜第208話をお楽しみ下さい。
 尚、外聯宙域以外へ配布分の「甲州画報」では、別の記事を掲載しております。予めご了承下さい。

 担当、阿部[在エリヌス郷土史研究家]がお伝えしました。まもなく10月になります。
 S・P・A。

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