△ 「パペッツハート」プロローグ1


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暗転中音楽がかかり、字幕が浮き上がる。
字幕「地球に住む異星人専門の病院」「よそびと診療所」
字幕が消え中央灯り。音楽がフェードアウト。診察室の椅子に座る医師のノノと、妖怪くぐつのイト。

イト 「それじゃ…アヤは…もう助からない…という事でしょうか…」写真
ノノ 「…申し訳ありません…まだ、打つ手が見つかりません…」
イト 「そんな…そんな事って…」
ノノ 「ご存じの通り、私の専門は異星人です。もちろんこの星の妖怪の治療法も数多く得とくしてはいますが…如何せんこのケースに関しては症例がなく、しかも「くぐつ」という妖怪は「付喪神(つくもがみ)」の系統を継いでいるため、他の妖怪とは異なる点も多く…ですが、今全員でアヤさんを治す方法を必死に探しています。ですからまだ可能性は…」

そこへ下前から、イトの娘のアヤがぬいぐるみのロロップを抱え、この病院の医師のメルと一緒に入って来る。
全体灯り。診察室。

メル 「ノノ〜!」
アヤ 「ノノせんせ〜!」
ノノ 「メルさん。アヤちゃん。」
イト 「相手してくれてありがとう、メルさん。」
メル 「ばちこい!」
アヤ 「これありがとうメルちゃん。」

アヤ、ロロップをメルに返す。

メル 「おうよ。」写真
アヤ 「またね、ロロップ。」

メル、ロロップを動かしながらロロップの声真似をして

メル 「また遊ぼうね、アヤちゃん。」

アヤとメルが笑う。メル、ノノを見てサムズアップ。ノノ、笑み頷く。

イト 「では、失礼いたします。」

イト、ノノたちに頭を下げる。

アヤ 「ノノ先生、メルちゃん、バイバ〜イ!」
ノノ 「お大事に。」
メル 「頑張れよ〜。」

アヤ、下前に元気にハケる。イトもついて行くが、ハケ際で振り返り、もう一度深々と頭を下げ、去る。
見送ったノノとメルからゆっくりと笑顔が消える。メルがノノの袖を掴み。

メル 「…ノノ…可哀想だよ…アヤちゃんもイトさんも…。」
ノノ 「ええ…不甲斐ないです…」

メル、ノノの袖を引っ張りながら

メル 「メル、嫌だよ、アヤちゃんがいなくなるなんて!」
ノノ 「みんな同じ気持ちです。」

メル、しょんぼりする。

ノノ 「でも、まだ諦めてはいませんよ。みんな全力で助ける方法を探していますから。」

メル、決心を固めた表情で

メル 「私ももっと手伝いたい!」
ノノ 「ありがとう。一緒に頑張りましょう、メルさん。」
メル 「うん!」

(作:松本じんや/写真:堂園昭人)

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