西へ伝わった仏像
イランで確認
仏像はガンダーラやインド・マトウーラで造られ始めたというのが定説で、西から伝わったギリシャ彫刻の技法の影響で完成した、とされる。これを覆すような事実がでてきた。イランから発掘されたのだ。
これは02年5月の朝日新聞が伝えているので、紹介しよう。





イランで初めて見つかった仏像頭部
=イラン国立考古学博物館で
イランで初めて見つかった仏像頭部
  パキスタンのガンダーラ像の西への伝播は分かっておらず、これで仏教は早くから西へと広がったことが考えられ、ガンダーラ起源説に疑いもはさめる、としている。 
  イラン国立考古博物館によると、イラン文化遺産庁の研究者がファールス州内の古代遺跡で発見した。同地はガンダーラの西約1700キロ。仏像はこれまでアフガニスタン東部などでも見つかっているが、それより西方では初めての発見だ。
  出土したのは、仏頭や、仏教独特の指の組み方で徳を表した体の部分計19体。白色が基調のしっくい(ストッコ)製と粘土製があり、高さは5〜20センチ。一部に着色したり、焼いたりしたような跡もある。顔にほとんど損傷はない。
  ギリシャ風と、東西の要素が融合されたものとがあり、北部インドで西暦1-3世紀に隆盛を誇ったクシヤン朝時代の特徴を持つ遺品という。
  仏像は仏陀の入滅後約500年の2世紀初めごろ、ガンダーラやインドのマトゥーラでつくられ始めたというのが定説だった。西から伝わったギリシャ風彫刻の技法の影響で完成したとされる。
  これまで歴史学界では西からの文化的影響が優勢だと考えられており、逆方向への流れは念頭になかった。今後の研究の進展によっては、仏教の伝わった経緯など、新たな学説が生まれる可能性がある。
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