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4. 021122 危険なブッシュの世界政策
「文明の対立」を演出する方向に
常に敵をつくる古典的政策
  冷戦が終わると米国は次の仮想敵国を作り出そうとしている。そう、米国にとっては仮想敵国は常に必要なものに見える。この面から見れば北朝鮮の手口とよく似ている。
仮想敵国とはイスラム文明
  アフガニスタンのアルカイダに続き、今度はイラクに対し過剰ともいえる要求をもちだした。近隣のイスラエルが大量破壊兵器の核を保有しているのは世界がほぼ認めているにも拘らず、この方は不問とし、保有している可能性の低いイラクには厳しい注文を突きつけている。
  このようなことが続けば、イスラム文明各国を徐々に敵に追いやり、最終的には仮想敵国ができあがる。この仮想敵国をテコに国内をまとめようとする手口は、古典的にすぎる手法で、近代国家がすることではない。
ハンチントン「文明の衝突」のなかで、冷戦後の対立は「文明の衝突」の危機を説いた。衝突するとされる文明とはキリスト文明とイスラム文明である。
  幸いにして、冷戦後に、「文明の衝突」はおきていない。しかし、ブッシュはこれを意図的に起こそうとしているように見える。
  イラクが誠意をもって国連査察団に対処しても、イラクが我慢できないような行為をして、キレさせ、これを口実に爆撃に踏み切るだろう。最初からそのつもりだからである。
  国連がこれを認めている。最近の国連の行動は信用ができない。その例は原爆に関する資料館または展示を国連で行おうとした動きに対し、米国は手を尽くして取引をし、国連に原爆展を中止させてしまった。
  また、パレスチナのジェニンの虐殺疑惑の調査にはいろうとした国連に手を回し、これも握りつぶしてしまった。このような事例は枚挙にいとまがない。
  今回のイラク査察に関しても、批判的な国が欧州を中心に多かったにも拘らず、何時の間にか国連の総意にしてしまった。
 「文明の衝突」は、こうして演出されていく。
  不幸にして「衝突」へ突き進んだ先はどうなるのだろうか。世界にとって大変不幸な結果に突き進んでいくだろう。テロの頻発、かつてなかった規模の石油危機、その他、イスラム文明との間に、いままで想像もできなかった事態が起きるだろう。
  ブッシュはNY事件をきっかけにテロへの反撃にでた。ここにはテロの原因に対する認識の重大な誤りがある。イスラムが仕掛けたのではなく、米国が演出するグロバリゼーションが世界の多くの貧しい国々、人々の犠牲のうえに成り立っているという事実を知らない、あるいは直視しようとしないからだ。