カラワラ(kalevala)の概要
民族叙事詩
永年うたいつがれてきた物語・詩を編集したもので、3人の伝説的英雄ワイナミョイネン、イルマリネン、レンミンカイネンの冒険が描かれている。(*1)
  ワイナミョイネンが北の国ポホヨラの支配者ロウヒの娘に求婚する話が中心的な筋だが、持ち主に無限の塩と食物と金をもたらす魔法の石臼サンポをめぐる英雄たちの冒険なども描かれている。また、天地創造にかかわる寓話や、フィンランド人のキリスト教への改宗なども題材にされている。
  「カレワラ」のもとになっている歌謡は、何代にもわたって口承でうたい継がれてきたもので、採録され出版されたのは19世紀になってからである。幾つかの曲折の後、「カレワラ」は現在、英語、ドイツ語、フランス語など各国語に翻訳されているが、2万3000行に近い大作である。日本語版は小泉保訳(岩波文庫)が現代語訳で読みやすい。
  フィンランドの作曲家シベリウスは「カレワラ」を題材にして、交響詩「レンミンカイネン組曲」(1895)や「ポヒョラの娘」(1906)を作曲するなど、芸術家の作品の源泉ともなっている。
  フィンランドのカレワラの日(2月28日)は、民族的な叙事詩カレワラと、19世紀にこの叙事詩の編纂をおこなった学者のエリアス・リョンロートにちなんでパレードや儀式が行われる。
  天地創造のくだりは次のようである。
  地球が未だ海だけのころ、みごもったまま海を漂っていた乙女のひざに、どこからともなく飛んできた小鳥が巣を造った。やがて、小鳥は卵を産み付けたが、卵は乙女のひざの上の巣から転げ落ちてしまった。
  卵は壊れた。しかし、その卵のカラは天と地になり、黄味からは太陽が、そして、白味からは月が生まれた。
  以下の超ダイジェスト版は次項をご参照
「サンボの奪回」(*4)
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