北欧捕鯨
ルーツはバスク人
日本人にもなじみの深い捕鯨は北欧でも盛んだったことは知られている。しかし、北欧捕鯨の歴史をみると、そのルーツが意外なところにあることに驚く。
  組織化された商業捕鯨は、875年頃に始まったとの記録があるが、12世紀までにビスケー湾の捕鯨は、スペインの北部・バスク地方の主要な産業の一つになっていた。バスク人は、初めは沿岸へ回遊するセミクジラを捕獲していたが、乱獲によって捕獲量が減少すると、次第に漁場は沖合へと拡がり、1550年以降は北アメリカのニューファンドランド島沿岸やスピッツベルゲン島周辺にまで進出していった。
  17世紀になると、バスク人のこうした活動に刺激されたイギリスやオランダ、デンマークなどのヨーロッパ諸国では、多くのバスク人を使って本格的な捕鯨を開始し、アイルランドやグリーンランドなどの北極圏を操業海域として、セミクジラやホッキョククジラなどを捕獲した。鯨肉は食料として、鯨油はランプ用の油に、また、ひげは婦人のコルセットやペティコートなどに使われた。
江戸時代の捕鯨を描いた「捕鯨図屏風」から=大阪市立博物館
江戸時代の捕鯨を描いた「捕鯨図屏風」から=大阪市立美術館蔵 
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