ティータイム
紅茶かコーヒーか
ティータイムの好きなイギリス人が楽しむ紅茶もコーヒーもも、もとは外国から。エチオピアのコーヒー、中国の紅茶。
エチオピアの羊飼いが木の実をおいしそうに食べるのを見て口にしたのがコーヒーの始まりとされている。後にアラビア半島にコーヒー豆が伝わり、生豆を砕いて煮た煮汁を薬用にしたということが10世紀のイスラム世界の著名な医師ラージーによる記述にあり、これがコーヒーに関する最古の記録とされている。
13世紀にアラビアで豆を煎って用いることが始まった。これによって香りや風味がよくなり、コーヒーがたちまち多くの人に飲まれるようになった。16世紀初期にコーヒーがトルコへ伝わり、コーヒーを飲ませる店が登場した。
コーヒーがヨーロッパの各地に伝わったのは17世紀前半で、豆の粉を煮てそのまま飲む方法から、液を濾過(ろか)してかすを除く出し方が登場した。フランスではカフェ、イギリスではコーヒーハウスが現れ、社交の場としても発展した。
日本へは、18世紀にオランダ人が彼ら自身の飲用として持ち込んだが、日本人一般に普及するのは明治期の後半になってからである。
中国の紅茶
中国では、紅茶は10〜13世紀の宋の時代にすでにあったとされているが、紅茶として完成するのは、17世紀にオランダが中国から茶を輸入してヨーロッパへ伝えてからのことである。当時オランダが輸入したのは緑茶と半発酵茶のウーロン茶が主流で、紅茶はわずかであった。しかし、茶に対する嗜好がとくにイギリスで強くなり、東インド会社によって東洋の交易をイギリスが独占するにつれ、イギリス人のこのむ紅茶が主流になった。
イギリスの作家ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」の一場面。アリスが帽子屋とウカレウサギといっしょにお茶会をしている。イギリスでは19世紀中ごろからティー・タイムが一般に広がっていった。
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