アールヌーボー
クリムト
クリムト( 1862〜1918) オーストリアの画家。ゼツェッシオン(分離派)を結成し、オーストリアのアールヌーボーであるユーゲントシュティールの中心人物になった。
油彩作品では、金色の装飾の中でひとつにとけあう男女をえがいた「接吻」(1907〜08)、ファム・ファタル(宿命の女)の典型ともいえる「ユディットI」(1901)、装飾性豊かな肖像画「フリッツァ・リードラー」(1906)などが名高い。
「接吻」

この「接吻」(1907〜08)で、男女の間でかわされる情熱の瞬間をとらえている。この絵には、モザイク風のデザイン、装飾的な金色の採用、平面的で角ばった人物の構成といったクリムトの特徴がよく出ている。ここに表現されているエロティシズムと絶望感は、クリムトが結成したウィーン・ゼツェッシオンのスタイルの典型で、さらにヨーロッパの芸術運動アールヌーボーとも密接なつながりをもつ。
ウイーン、ベルベデーレ宮殿蔵
「マルガレート・ストンバラ・ウィトゲンシュタイン」

この作品は、哲学者L.ウィトゲンシュタインの姉の結婚をいわって描かれたもので、肌にとけこむような白いドレスを身にまとったマルガレートの背後には、ブルーを主体とした装飾的な壁面が広がっている。1905年制作、ノイエ・ピナコテーク(ミュンヘン)蔵。
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