旧ユーゴスラビア
言語
7つの国境、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字をもつといわれた旧ユーゴスラビアの歴史を知らないとこの辺りは語れない。
  地域紛争が絶えない旧ユーゴスラビアには6つの国があるが、いずれの国でも住民のほとんどは人種的にはスラブ人である。しかも言語は最南のマケドニアと最北のスロベニア以外は、ほとんど同じ言葉である。
  マケドニアとスロベニア以外では、「セルビア語」か「クロアチア語」が話されているが、両者の違いは、クロアチア語がアルファベットで表記するのに対し、セルビア語はロシア語と同じキリル文字で表記する点である。マケドニア語とスロベニア語も、言葉の構造はセルビア語などと近い。このように旧ユーゴ各国の人々はお互い非常に似ているのに、別々の国でなければならないのは歴史的な経緯に基づいている。
  しかし、かつては「スラブ人」という共通項で連帯意識を強め、ユーゴ連邦を構成した各国は、今やそれまでは各国で共通であった言葉や宗教を、わざわざ他国とは違うものにする努力を行っている。
田中 宇の国際ニュース解説「変わるユーゴスラビア」(2000年10月19日)から
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