スチェビツァ修道院
世界遺産には未登録
1586年、完成のこの修道院は、五つの修道院では最大規模でフレスコ画の保存状態もいいが、03年現在、世界遺産には登録されていない。
  北面外壁いっぱいに描かれた「天国の梯子(はしご)」。天国に至る30の梯子を悪魔の誘惑と闘いながら登っていく修道士たちの姿は、シナイ山の聖ヨアンネス・クリマコスの著した同名の指南書とともに、東方正教会ではひろく知られた図像だ。
  南面の外壁に描かれるのは、「エッサイの樹」すなわちダビデの父エッサイに始まるキリストの系譜である。このフレスコ画を目にし、描かれた物語を耳にして育った者であるなら、聖書は活字で読まなくとも知ることができた。
中庭で手製のロザリオなどを売る修道女 北面に描かれた「天国の梯子」
中庭で手製のロザリオなどを売る修道女 北面に描かれた「天国の梯子」
聖堂は東に向かって至聖所(祭室)を張りだしている。その外壁はこれまた夥(おびただ)しい聖人や天使で埋め尽くされている。それぞれ名は記されているが、読み取っても聖人伝の知識がないと理解できない。
他のの修道院をみていくと外壁フレスコ画の配置には多少の例外が見られるものの、この祭室外壁だけは聖母子を中心とする聖人・天使の群と定められているようだ。
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