先史時代のアート(*2)
ペトログリフ
ハワイ島:南コハラ地区
コナ・ビレジ・リゾート遊歩道

Hawaii Volcano National Park
動物と人の絵
  ハワイアンの残した様々なアートのなかでも、このべトログリフほど心魅かれるものはないだろう。動物や人間を表現したもの、幾何学模様や謎めいたシンボルなど、図柄は多種多様。溶岩の表面に刻み込まれたこのベトログリフは、ハワイ中のいたる所で発見されている。これは古代のハワイアンが残した文字とも思える岩絵なのだ。
ペトログリフ遊歩道=コナ・ビレジ・リゾート近くのキングスショッピングセンター隣接地で
ペトログリフ遊歩道=コナ・ビレジ・リゾート近くのキングス・ショッピングセンター隣接地で
ペトログリフを彫っている想像図
ペトログリフを彫っている想像図(*3)

  ベトログリフが多く見つかるのは、人気のない寂れた場所だ。今は使われなくなった昔の小道や野営地跡、カヌーの上陸ポイントなどで、平垣な岩の表面を探してみるとよく見つかる。崖、洞窟の壁面、滑らかな岩、砂岩棚にも多く残っている。
  図柄はシンプルなので、ほとんどのものが解読されている。代表的なパターンは人型と同心円です。両脚を広げて立つ人型のベトログリフは一家の家系や新生児の誕生を記録するために使われることが多く、同心円は生まれた子のへその緒を置いて、その子の無事を願うために刻んだと考えられている。また小さな穴が水玉模様のようにたくさん刻まれたものもあるが、これは何かの象徴ではなく、コナネというゲームをするための台に使用されたもの。中には宗教的なシンボルなのか、ただの落書きなのか判明しないものもあるが、ヨーロッパ船や鉄砲、馬やアルファベットなどのモチーフは、明らかに西洋人との接触が始まった後に描かれたもの。
  ぺトログリフが刻まれた年代はまちまちだが、古いものでは数百年前のものもある。当時のハワイアンたちは金属器を持たなかったので、おそらく尖った硬い石で少しずつ火山岩の表面を削り、刻んでいったのだろう。ぺトログリフの謎に挑戦したくなったら、ハワイ島を訪ねるべきだ。ハワイ島には多種多様のスタイルを持つベトログリフがおびただしい数、残されている。
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