ふるたにこどもクリニックホームページ(2011年12月)

気管支喘息

1)気管支喘息は子どもの慢性疾患の中で最も多いもののひとつです。気管支
が過敏な状態があって、喘息発作を反復します。子どもの喘息の多くはダニな
どに対するアレルギーの関与が認められますが、ウイルス感染(風邪)、ホコリ
やケムリなどの空気汚染、気象の変化、ストレスなど様々なものが発作の誘因
となります。季節の変わりめに発作はでやすいです。

2)喘息発作について。気管支が狭くなり、痰がからんで咳込みゼーゼーヒュー
ヒューと喘鳴がでて息苦しくなります。発作は夜から朝にでやすいです。発作の
ないときは元気ですが、気管支の過敏性は続いているので、ホコリやケムリな
どちょっとしたきっかけで発作を起こしやすい状態にあります。発作のくり返し方
はその子によって大きく違います。
 悪化すると苦しくなって、問いかけにも答えられなくなります。チアノーゼで口
唇が紫色になってきます。すぐに受診が必要です。 

3)気管支喘息を完全に治すことは難しいのですが、日常生活の管理やくすりに
よってコントロールすることは可能です。喘息の子どもは学校生活や行事等で
制限を受けることが多いのですが、適切なコントロールを行うことにより他の子
とほとんど変わらない生活を送ることもできます。ただし、一部の患者さんでは
喘息は成人期以降も続きます。 

4)予防的治療としては、原因・誘因の除去(ダニ・カビ・ホコリ対策など環境調
整)と薬物療法が中心です。これに身体鍛錬(水泳などの運動療法)が有効で
す。 喘息の管理・治療の中では、家庭でのセルフ・ケアが非常に重要です。 

5)薬物療法 
 予防薬(コントロール薬):炎症を抑える作用のある吸入薬(インタール)が主
に使われます。吸入ステロイド薬、経口抗アレルギー薬(ザジテン、アレギサー
ルなど)、漢方薬などが使われることもあります。
発作止め:気管支拡張剤(テオドール、メプチンなど)が主で、この他に痰を切る
薬や咳止めを使用します。 
 発作の起こりはじめでは、指示された発作時の薬や吸入を早めに行いましょ
う。安静、腹式呼吸、適度の水分摂取などが有効です。発作が止まらなければ
早めに受診しましょう。気管支拡張剤の吸入や点滴が必要になります。


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