今回はなかむくんと一緒にホームでヴァンフォーレを観戦。前回のショックな敗戦のせいか、今日は観客も少な目だ。いよいよ今日は最下位水戸との対戦だ。もし甲府がここで負けたら、いよいよ去年の指定席、最下位に逆戻りだ。水戸は徐々に調子は上向きとは言え、今日は何が何でも勝って欲しい。
ヴァンフォーレ甲府対水戸ホーリーホック 2対3
屈辱の延長Vゴール負け……途中までは良かったんだけどなぁ。まぁいつもどおりの粘りの無さか。これで最下位転落。とほ。
松島
吉田 アレックス 太田
加納 石原克
美尾 仲田 谷川 藤田
今回はさらに新布陣。びっくりはFW松島のワントップ。ちと彼じゃ荷が重いのでは……と思っていたらやはりそうでした。あとFWや攻撃的MFでこれまで起用されてきた石原克哉を金子誠の代わりにボランチで起用したのも驚いた。しかしこれはかなりのヒット。もともとテクニックがあるし、スタミナもガッツもある選手なので慣れないポジションでもよく頑張ってました。ただ、ボランチという全体のバランスを見なければいけないポジションでは、もっともっとタックルに行ったりカバーにまわるタイミングの読みが必要。まぁそれも数をこなしてくうちに良くなるでしょう。これでボランチのスタメン土橋を怪我で欠く厳しさが緩和された。ヘイス監督、この起用はヒットです。
しかし、試合内容はどちらもお寒い感じ。甲府が延長まで持ったのは水戸の詰めの甘さに助けられたのも大きかった。先手先手で選手を替えてくる水戸に対し、まぁ機能しているだけに換えにくかったのは分かるが、もう少しもう少しなんかあったのでは……ヘイス監督。で、Vゴールのシーンは毎度おなじみセットプレイから、ヘッドでやられました。おい、またかよ。
帰りになかむくんが、つくづく弱いチームだな、と吐き捨てるように言った。オレもほとほと愛想が尽きかけていた。
レプリカユニフォームの第2次発売なので、いつもよりそうとう早めに出発する。午後7時に甲府の小瀬で試合なのに、午後3時半頃スタジアムに到着する。1時間前なら大丈夫だろうと思ったら、もうかなり並んでいる。今日は50着しか発売されないので、みんなかなり早めに来ていたようだ。並んで待っていると係りの人が列の数を数え出す。だいたい自分の前に30人くらいかと思っていたら、40番台だった。あぶないあぶない。せっかく並んだのに買えない人も出たようだ。さらにじっと販売開始の4時半まで並ぶ。途中でにわか雨が降ってきたので、傘を持ってない人はずぶぬれだ。それでも辛抱強く待っている。やるな。自分は傘持参でセーフ。ようやく販売が開始されるが、今回は5つサイズがあって、それぞれ10着しかない。なんとか着られるサイズが買えるといいんだけど。もちろん1人1着ずつしか買えない。ぎりぎりで一番大きいサイズのXOしか買えなかったが、まぁなんとか手に入れられたので良し。しかし、どのサイズも1万円というのはどうかなぁ。
何とかユニフォームも買えたので、すっかり安心して気がゆるんで、たらたらとスタジアムを歩き回る。そこで愉快な立て看板発見!何人かのVFK選手や中田らしき人物にまじって、VFKのユニフォームを着ているがこれは……。オランダに渡った某選手では?いやぁこんな選手がいてくれたら、すごい中盤なんだけどねぇ。
さて、ユニフォーム販売のごたごたも一段落して、総合案内所(なんてことない組み立て式テント)が落ち着いたころあいを見計らって、今日の重要ミッションその2を開始する。先日コミケで販売したVFK本を、チームに寄贈しようというだいそれた計画だ。なんとなくこそこそと近づき、チーム広報の方を呼んでもらう。そしておもむろに封筒に入れた『VFKマガジン』11部をお渡しする。初めはきょとんとしていた広報の人も納得してくれた様子。それを確認して恥ずかしいので、さっさとテントを後にする。しかしなんとなく反応も見てみたくて、案内所からちょっと離れたところでわざとらしく休んでいると、さっきとは別の広報の方が走ってきて名刺を渡していただく。こちらは明日をもしれぬプーなので、名刺がなかったのが残念。しかし、どこの馬の骨ともしれない男に丁寧に応対していただいたので、恐縮してしまった。ただ、封筒にいれた連絡先は、今回の編集長なかむくん(名前は書いたが)ではなく、自分のもの(しかも代表に)だったことと、、今日渡すことをまったくなかむくんに言ってなかったので、あとでかなり問題になってしまった。反省。
ヴァンフォーレ甲府対サガン鳥栖 1対5
VFKの完敗。とくに後半になってセットプレーがらみで、同じようなパターンで失点したのが痛かった。ただ、前半はなんとかほぼ互角だったのが、後半に一気にやられるといういつものパターンだったのが痛かった。
さらに今回は新布陣の4−2−3−1で戦ったがこれがうまく機能しなかったのも痛かった。
吉田
石原克 アレックス 太田圭
金子
加納
藤田 フレイタス 谷川 石原大
だいたいこんな布陣だったが、今期のVFKのほぼ唯一のチャンスといえる藤田のオーバーラップが、前にいるウィングのせいでスペースがなくなり、うまく機能しなかった。これが得点チャンスをなかなかうまく生み出せなかった理由だと思う。この布陣を使うなら、思い切ってあたりも強くパス能力もある藤田をアレックスのポジションで使う方がいいのでは。藤田のあの思い切りのいいオーバーラップがなくなるのは、ちょっとさびしい気もするが。しかし藤田のオーバーラップで、できたスペースを今回も敵にうまく使われてやられてしまったので、DFからのオーバーラップからのサイド攻撃を思い切って減らして、守備を整備しないと、このザル守備は改善されないとも思う。ああ、司令塔の藤田が見たいのぅ。
試合開始時点で、前回ホーム小瀬で快勝し、順位逆転のためにもおとせなかった鳥栖に 大敗したことで、試合後のスタジアムはかなり険悪なムードになった。今節はJ1がお休みだったので、それまでJ1でしかやっていなかった外国人の主審が笛を吹いたが、ちょっと厳しすぎる笛のせいでVFKが苦戦し、さらに判定に不満をあげたことで1試合2枚目のカードをもらってDFのかなめのフレイタスが退場処分になってしまった。さすがにちょっとやりすぎなホーム無視の判定に起こったサポーターが、試合後グラウンドから離れようとする主審につめよろうとして、警備員ともみ合いになっていた。さらに、ゴール裏サポーターからは監督やめろコールも起こっていた。
試合中に厳しすぎる判定に文句を言い、あわや退場処分になりかけたヘイス監督だったが、試合後はがっくりとうなだれ、チーム関係者も審判も去ったあともベンチに座り込んだままだったのが、かなり痛々しく印象に残った。
さて甲府で7時からナイターだと、試合終了後は東京にはもう帰れなくなってしまう。いつもだと地元のなかむくんのうちに泊めてもらうのだが、今回はお盆とは言っても平日と言うこともあってなかむくんはお仕事で×。そこで今回はたぬたぬ氏から教えてもらった裏技、深夜急行のアルプス号を使うことにした。2時半に甲府に到着し、3時半に出発するので、それまでなんとか時間をつぶさなくてはならない。そのため駅まで、いつもならバスで30分のところを歩いていく。途中のファミレスで、ドリンクバーで粘りまくる。そこで出会った甲府サポーターと、今日の審判のひどさについて文句を言い合う。さらに空いた時間はコミケで購入した文字系同人誌をぼんやり読んで過ごす。
ころあいを見計らって、ふたたび駅までの旅路に出る。平日の深夜とは言え、幹線道路が真っ暗なのはちょっと驚く。歩行者用の照明もなく、足下が見えないのでちょっと怖かった。なんとか駅にたどり着いたときは、気が抜けてしまった。そのまま切符を購入してベンチにへたり込む。ようやく到着したアルプスは、さすがに人も少なくゆったり座れて気持ちよかった。ここでも同人誌『おたくの特選街』でぼんやりと時間を過ごす。けっこう面白かった。ようやく出発したアルプスの中で、暑さと足の疲れでへとへとなだけあって、気絶したように眠ってしまった。
明け方、打ち上げから帰ってきて眠る。夕方起き出すとサークルの後輩の亀兄さんから 電話。以前貸していたドリームキャストが返ってくるらしい。ついでになぜか映画を見ることになり、東武練馬まで出かけることになる。亀兄さんと合流して、レイトショーの切符を購入後、映画まで飲むことになる。これで飲み4日連続。いやはやつくづく好きですな。その後、『猿の惑星』を見る。
猿の惑星
2001年アメリカ映画。
1968年に映画化されたものを『バットマン』『シザーハンズ』『ザ・ナイトメア・ビフォア・クリスマス』のティム=バートン監督がリメイクしたもの。うわさによると前作とはほとんど違うらしい。かなり公開前に話題になっていて、今年見たかった映画の一つだった。
ストーリーは猿を使った実験宇宙ステーションの乗組員である主人公が、磁気嵐の影響で見知らぬ惑星に不時着することから始まる。そこは進化した猿たちによって支配され、人類は家畜として売買されていた。やがて主人公は人間解放運動家の猿人の力を借りて、人類を解放するための猿人との戦争の指導者となっていく。
えーっとすなおにいいます。オレにはかなりつまらない映画でした。なんとなくあっさりしすぎていて、もうちょっといろいろ踏み込んでほしかった。
以下はネタばれ含むので、背景と同色に。見てない人は見ない方がいいです。
人類と猿人との最終決戦があっさりと終わりすぎ。もうちょっと頭を使った戦いをしてほしかった。あと冒頭で磁気嵐を探査しに行って行方不明になった猿が、最終決戦に降りてきたからと行って、あんなにあっさりそれまで憎しみあっていた人類と猿人が停戦してしまうのはちょっと。いくら猿人の伝説のとおりに奇跡が起こったにせよ。それからラストがちょっと?もっとブラックユーモアをきかせても良かったのでは。実際には卑怯者で両者の敵だった猿人の将軍が、後世では奴隷解放の父として祭られているのはいいけど、もっとひねってほしかった。全体として、あっさりしすぎていて見終わったあと物足りなさだけが残った映画だった。
亀兄さんの家によって、ドリカスを回収した後、家まで歩いて帰ってみた。1時間ちょっとかかった。明日は甲府に行くのにちょっと頑張りすぎたか?
コミケ3日目。今日は知り合いのサークルが出ているし、けっこうまわりたいサークルもあるので昨日よりは早めに家を出る。駅まで行こうとするとかなり激しい雨になる。困ったもんだ。なんとか昼過ぎに入場して挨拶まわりをする。家を出るときに降っていた雨は会場に着くともう止んでいた。しかしそのせいか3日目のわりには人が少なくて、比較的まわりやすかった。
知り合いのサークルで先輩の水兄さんと合流して、カタログチェックしたサークルをまわってみる。いつもよりも細かくチェックしすぎたので、かなり会場めぐりに時間がかかってしまった。しかもまわってみるとどこの本もほしくなってしまい、つい散財してしまった。1日で1万円以上も同人誌に費やすのは初めてだ。
会場巡りも一段落してぼんやりしているとあっという間にコミケ3日目の終了時間になる。初日しかサークル参加してないと、コミケはこんなにさっくり終わるものかとびっくりする。
その後は高田馬場でみんなで肉を食う。もちろん焼き肉。全員腹が空きまくっていたせいか、ものすごい勢いで食べていたので、店員のお姉さんにあきれられる。コミケで金を使いすぎて、打ち上げの金がなくなったので借りることになる。いやはや、つくづく計画性のない男ですな。さらにカラオケ、アニメ鑑賞とコミケ後の饗宴はさらに続くのであった。
コミケ2日目。ひさしぶりに今年は2日目に関連サークルがないので、ぼんやりと昼まで眠る。その後、かねてからのあこがれだった一般入場あんど前日カタログチェックしたサークルめぐりをする。まぁ2日目はどちらかというと女性向けサークルが多いので、そんなに注目サークルはなかったのですが、午後2時過ぎにぼんやりまわったわりにはけっこう本を買ってしまったよ。おもにパワーパフガールズ関係を。
会場をまわってから、うしぴーくん、しみけんくんと合流して帰る。途中の浜松町で軽く飲むことにする。しかし料理がけっこううまかったこともあり、オレが注文しすぎて以外とヘビーな値段に。2人ともご迷惑をおかけしました。ただぼんやり会場をまわって酒飲むとあっという間に1日が過ぎてしまった。なるほどこんなコミケもあるのね。
コミックマーケット初日である。例年だと3日分の搬入の準備でかなり忙しいのだが、今回はとりあえず初日と3日目にひとつずつしか関連サークルがないので気が楽だ。荷物も少ないのもよし。しかし、ぼさっとしていて、地下鉄の乗り換えでまちがって同じ路線に再び乗りそうになってしまった。今回はみんなパスネットを買ったせいか、臨海副都心線の切符売り場の混雑もほとんどなく快適だった。今日の売り子手伝いのうしぴーくんともうまく合流できて、なかむくんと3人でビッグサイトを目指す。ふははは、おれの戦場に戻ってきたぞぉ!
さて今回はヴァンフォーレ本ということで、はじめてスポーツ系の同人誌コーナーに配置されたわけだが、予想通りというか予想以上に「お姉さま」がたの多さに圧倒される。まぁほとんどだれとだれをかけるだのわるだのというサークルばかりのなかで(偏見入りまくりですんません)、やろーだけのうちのサークルは浮きまくりでしたよ。となりのアルビレックス新潟のユニフォーム着たおねえさまのハイテンションにもびびったよ。むぅ、これがアウェイの重圧ってやつか。
昨日コピー屋さんでいったい何部作ればいいのか分からなかったので、オレはかなり多めに100部刷ろうと提案したが、編集長のなかむくんが多すぎるから50部にしようと 提案。結局あいだをとって70部にした。しかし今日まわりを見回すと、表紙も地味で内容も(この中では)浮いているこの本がいくつ売れるか不安になってきた。刷りすぎたか?
準備をし終わってぼんやりしているとコミケの開会アナウンスが。今回は西館に配置されたから穏やかだが、同人ゲームを扱っている東館では今頃むさいオタクども(オレもそうだが)が命がけでダッシュしてるんだろうなぁ、やだやだとのんきにかまえる。午前中は西館だけあってかなり暇である。しかし本邦唯一(たぶん)のヴァンフォーレ甲府同人誌だけあって、やおいの中にあってもそこそこ売れている。まぁその手の本目当てのお姉さまがたにはアウト・オブ・眼中だったけど。昼過ぎになるとけっこう西にも人が流れてきて、そこそこ売れるようになる。わざわざ甲府から探しに来てくださった方もいてくださって、なかむくんと2人で感謝しまくる。ただ某チームサポーターの方で本人は悪気は全くないのだが、すごい早口とかなりの強気な態度の方がいて、ちょっとびびる。いや、たぶんいいひとだとは思うんだけど……やはりまずは対話から始めましょうよ。ってオレが言っても説得力がないですか。
途中で先輩の宏峰さんも応援に来てくれたので、西館の屋上でやっているコスプレを見に行ってみる。なんか初日のせいもあるのか、人も少なく派手なコスプレもなくて残念だった。その隣の企業スペースにも行ってみる。いきなりすごい行列ができていてびっくりする。みんなそんなに限定グッズがほしいのかねぇ。てきとーにひやかして帰る。しかし行列のできてるとこと、できてないとこの差が激しかったです、企業ブース。
外をまわってきてぐったりしたので、売り子に戻る。東館の人出を想像してうんざりして行く気が失せる。その後、東館に行ったなかむくんに聞いたところ、むさいオタク満員電車状態だったらしい。帰ってきたあと、なかむくんはぐったりしてました。3時を過ぎるとさすがに人出も減って売り上げが伸びなくなる。もう少しで半分の35部達成なのだが。だめかと思っているとラストの追い込みでなんとか35部売り上げ達成。さすがに70部は刷りすぎでしたか。初日終了後、さっさと撤収する。 荷物が少ないとほんと片づけ楽ですわ。
その後は東京駅でなかむくんが用事をすませたあと、近くでやっていたコメットさんイベントをひやかしたりして時間をつぶす。ちっちゃい女の子用のイベント会場にむさいオタク(おとといからいそがしくて風呂入ってないし)がぞろぞろいるのもかなり恥ずかしい光景ですな。場所を移動して、バイト後のふぢーさんと合流して新宿で飲み。ささやかな祝杯をあげる。
今日からバイトでお休みをもらったので、昨日の夜からなかむくんが泊まり込みで来ている。ヴァンフォーレ本の最終追い込みをするためだ。昨日の時点で鉛筆落書き一枚しかできていなかったので、なかむくんにあきれられ「やる気ないならいいです」と無視される。そう言われると、むくむくやる気がわいてくるのがオレの因果な性格。せっせと表紙を描き始める。
予定としては今日中に完成させて、今日の午後から印刷に入ることになっているがどうなることやら。しかし、なかむくんの頑張りで(3日間ほとんど寝てないらしい)明け方ようやく形になり出す。オレはちょっと寝てしまった。昼頃にはどうにかこうにか形になったので、へろへろになりながらコピー屋さんに原稿を持ち込む。コミケ初日1日前だったけど、以外と空いてました。助っ人の皆さんのおかげでなんとか印刷製本が完了し、あとは明日持って行くだけとなって、サークルの部室でぼんやりする。ああ、このまったりとした達成感がいいですなぁ。
その後、思い立ってコミケカタログCD版を探しに本屋をまわる。しかし神保町ではどこも売り切れていた。かなりへろへろになりながらも、ナチュラル・ハイ状態で水道橋のコミックハウスまで探しに行く。ありました!けっこうたくさん。いやはや流通がかなり混乱してるのか?カタログCD版購入後、うれしくてふだん使わない道を歩いていたら、いきなり迷子になってしまったよ。
宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』を見に行く。あとで後輩のbrownくんに教えてもらったが、今日は映画の日で、ほぼどの映画館でも1000円均一だった。そのせいで一応平日なのだがすごい人出だった。はじめは新宿に行ってみたが、すごい行列と今から並んでも立ち見という状況にうんざりして、日比谷に出てみた。夜7時からの最終だからさすがに夏休みの親子連れも減って、あっさり入場できるだろうと思っていたが甘かった。新宿でも日比谷でも宮崎監督の新作は大人気だった。油断していたせいで、思わぬ行列に自分も参加するはめになった。じっと立っていると汗がどんどん出て、シャツが黒くなっていった。
千と千尋の神隠し
2001年日本。宮崎駿監督の長編アニメ映画。
少しひ弱な現代っ子の女子小学生千尋が、引っ越しの途中に、家族で不思議な空間に迷い込んでしまう。そこで両親を豚に変えられてしまった千尋は、異空間の中心である湯屋で働かねばならなくなった。魔力を持つ湯屋のきびしい経営者の湯婆婆から両親を取り戻すため、千尋の協力者ハクや同僚の助けを借りて、千尋は自分の戦いを始める。
久々の宮崎監督の新作。前回の『もののけ姫』でかなりうんざりしたが、やはり宮崎監督の映画にはついつい期待してしまう。結果は、まぁまぁ。お話はクライマックス周辺がかなり強引でとってつけたようだが、主人公をふくめてキャラクターの芝居が楽しかった。ちょっとした動きも楽しみなアニメを見るのは、いったい何年ぶりだろう?こまかな場面設計もさすがは宮崎監督というできばえだった。ただ、全体的にちょっとこぢんまりとした感じに思えてしまったのは悪く言い過ぎか。
某エロ漫画誌のロリ陵辱ものが得意な作家のコメントで、少女好きは見るべしと書かれていたが、僕もまったく同感です。はじめはほんとに可愛くなかった主人公が、じょじょに見せていくちょっとした仕草が、かわいらしくて気に入ってしまった。さすがは最近そのロリーな特性を隠そうとしなくなった宮崎監督。その熟練の技を楽しんでみるのも一興だろう。
あと、幼なじみと小動物は大事にしよう。目上のひとにうまくとりいるのも社会生活では重要だ。しかし、いかにもな小動物で観客をひこうとするのは、ちとあざといかもしれない。主人公に敵対することになる湯婆婆役の夏木マリの演技は見事だった。