雪見区

雪の舞う窓から 飛び込んだ光
ああ 今 ほら 輝きだすよ

行きのバス かわいた 道を見つめれば
後を追うひかげと 期待の光

手をのばす 窓から 未知の世界まで
見通せば広がる 未来の景色

眠りすぎて 不覚に潤った その瞳
ひとり 曇りすぎて 深く泣きじゃくった その昔
悔しすぎて 空しく引きずった その雫
思い出に滲んだ

トンネルをくぐりぬけ たどり着いた街はまるで
白銀の宝物
初めて会えたたくさんの 笑顔に涙あふれて
結んだ手 交わす声
固めあう絆

雪を掻く人達 道を作るように
跡を追う子供の無邪気な姿

夢を描く人達 未知へ向かう勇気
見比べて初めて みつけた個性

転びすぎて よけ方に困った氷板も
やがて 走りすぎて 気付けばすり減った長ぐつも
抱えすぎて とけて水になった雪だまも
思い出に刻んだ

近道を走りぬけ 目指すはあの坂の先の
にぎやかな 大通り
寒さなど吹き飛ばすほど この街中にこもった
大切なぬくもりが
積もり続けてる

淋しそうに 独りで屈まって震えてた ずっと
凍りそうになるまで ただ待っていたのかな
嬉しそうに 仲良く集まって雪祭り
歌声が大空に響いて

追い風が通りぬけ 巡る歌はどこまでも
春を待つ 雪の街
北風のふぶく中 空へ届けようこの言葉
ありがとう またいつか

今日も雪が降る

いつまでも忘れないから

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