新宿ピットイン 浅川マキ 2002年6月29日 定期公演 3DAYS (2日目)

(曲目は、主だった曲といいますか、私のほうでタイトルが判った 曲のみです。全部ではありません。)
今日の新宿は雨。
土曜日ということもあるのでしょうが、7時15分頃
新宿ピットインの廊下の待ちイスはすでに空きがあまり無い状態でした。

だんだんと待ち人が増えてきて開場前にはかなりの人です。
開場は整理番号順に2人ずつ入場します。
昨日は整理番号が80番台で今日は40番台だったのですが
昨日のほうが席に余裕がある感じでした。
今日のほうが混んでいます。お客さんの年齢層はさまざまで
20代と思われる若者も見かけます。
ドリンクはジン・トニックにしました。
マキさんの 「 ジンハウス・ブルース 」のせいもありますし、
ピットインはなんとなくジンの香りが合う感じがする場所のよう
も感じます。

いつものように開演までの時間、BGMは流れてません。
ただ人々のザワザワした話声だけが聞こえてまいります。

照明が暗くなり20:15分ころマキさん登場。

アカペラで


『 ワルツに抱かれて 』


『 ????? 』


『 ちょっと長い関係のブルース 』


『 夢なら 』


『 向こう側の憂鬱 』


『 今夜はオーライ 』


「 今夜はオーライ 」最初はアカペラ
"素敵なミュージシャン、よく来て下さいました。"
"セシル・モンローさん"
マキさんの 「 今夜はオーライ 」にセシルさんのドラムスが加わります。

そして

『 あんたが古いブルースを歌えというから 』


"ある日セシル・モンローに '私のために作曲してくれる?'
と言ったらセシルはレコーディング・スタジオにやってきて
てっきりマキが歌うんだと思ったらしいのですが、
歌詞が英語で '私の不確実な英語では歌えない'と言ったら
さすがにセシルは怒りました(笑)。
こんな私でもいままで付き合ってくれるセシルありがとう。"
"若かった頃の私のワン・シーンです。"


『 POSSESSION OBSESSION 』


『 アメリカの夜 』


"和泉 聡志さん(ギター)"

和泉さんがアコーステック・ギターで

『 愛さないの 愛せないの 』

この曲はメローな感じの曲です。

そして名曲

『 裏窓 』

「 裏窓 」の締めくくりのところでマキさんが口笛

そして和泉さんがエレキ・ギター
スリリングな演奏で

『 CHROME SITAR 』


"生江 匠 さん!"

そして爆走するような感じで

『 放し飼い 』


"渋谷 毅さん!"

渋谷さんのオルガン演奏と共に

『 暗い目をした女優 』


渋谷 毅さんのオルガン演奏がうなるように高らかに響きます。


『 こころ隠して 』

(金色のハイヒール ... )


『 まだ若くて 』


『 町の汽船 』


"しばらく休憩!"

== 休憩 ==

第2部

渋谷 毅さん登場


『 無題 』


『 マイ・マン 』


『 炎の向こうに 』


『 ????? 』


和泉さん、セシルさん登場

"ヒュー!"

『 あの男が死んだら 』


『 あの男がピアノを弾いたら 』

(阿部 薫のことを歌った歌です。)

生江さん登場


『 あんな女ははじめてのブルース 』

( あの女のことでも ... )
ブルースな感じです。

生江さんのテノール・サックスと和泉さんのギター演奏を
聴きながらマキさんはピアノの傍らに座りタバコをふかす。
マキさんはさまざまな楽器が織りなす音をじっと聴いています。


『 あなたに 』

マキさんがアカペラで歌われています。
生江さんや和泉さん、瞑目しながら聴いています。


『 セント・ジェームズ病院 』


.....

"ほんとうに梅雨のこの時期"
"よく来てくださりました。"

"本当に最後の曲になりました。"


『 あの人は行った 』


"まだ一緒にステージを演って1年にもなりませんが"
"テノール・サックス 生江 匠さん!"

"この2人は20代前半であります。"

"そうね、来て戴いてそろそろ1年になるかしら"

"ギター、和泉聡志さん"

"そしてニューヨークと東京を行ったり来たりして戴いている
セシル・モンローさん"

"20年以上の月日をいっしょに過ごさせて戴いております。"

"また、会おうね"

"最後に渋谷 毅さん"

"今夜はこの時限りのこんな素敵なひととき"

"こんな素敵なひととき"

"ありがとう"

渋谷さん、セシルさん、生江さん、和泉さんの音に包まれながら
マキさんは降りていきます。

.....

アンコールの拍手

お店の方かスタッフの方がマキさんの楽屋に伺います。

そして、その方が

"今夜はおしまい"

30年以上も音楽の世界に身を置く
浅川マキさん
歌われる姿から他の何者をも寄せ付けない風格が感じられます。
それは気迫という構えた感じではありません。

そこにはパワーとはちょっと違うある種の醒めたような力強さがあります。

また20代前半のミュージシャン
和泉さん、生江さんとマキさんのステージは世代を越えた素晴らしい
ものがありました。

そこには目に見えない文化の伝承が行われているのかもしれません。




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