05/05/23 文系大学院生の就職活動

 以下に、同志社大学キャリアセンターに出した私の就職体験記を転載いたします。文系大学院生で民間企業への就職活動をされる方は参考にしてみてください。

■就職活動のモチベーションを上げる

 「就職はしたいけど、就職活動はしたくない」。これは多くの大学院生から聞かれる言葉です。私自身も就職活動を始める前は、心のどこかでそう思っていたかもしれません。しかし、キャリアセンターの就職ガイダンスや業界・企業研究、内定者質問会に参加するうちに様々な業界・企業の面白さを知ることができました。同志社の場合、キャリアセンターのイベントはかなり充実している方だと思いますので、積極的に参加して損はないと思います。

■自己分析

 就職活動で最も大切なことは、「自分のスペックをいかに言語化するか」ということだと思います。自分で言葉にできないことを相手に理解してもらうことはできません。字数の限られたエントリーシートや時間の限られた面接において、自分についてできるだけ多くの情報を相手に伝えなければらなりません。自分がエントリーシートに書かなかったことや面接で言わなかったこと、つまり言語化しなかったことは絶対に相手には伝わりません。

 就職活動の際によく言われる「自己分析」とは、自分の経験や価値観、志望動機を言語化することです。私の場合、ノートに自分がこれまでにやってきたことをできるだけ多く書き出して、それぞれの出来事を「いつ、どこで、何を、なぜ、どのようにやったのか?」を検証してみました。私は学生時代に日記をつけていたこともあり、これがいいネタ帳になりました。

■OB訪問

 私が就職活動中に最も重視したのがOB訪問です。OB訪問を全くやらずに内定をもらう人も少なくありませんが、会社が人によって構成されていることを考えるとOB訪問をして話を聞くことで、業界や企業への理解も深まり、また就職活動へのモチベーションも上がります。

 私のOB訪問は2種類に分けられました。1つはゼミやサークルの先輩や友人を頼るというもので、もう1つは全く知らない人に頼るというものです。前者はゼミやサークルのOB名簿を手がかりに行いました。後者は、説明会の際に若手社員をつかまえて後日訪問させていただいたり、親兄弟や友人に知人・友人を紹介してもらって訪問させていただいたりしました。前者のOB訪問の場合、相手が自分のことを知っていることが多く、雑談から本題に入ることができます。しかし後者の場合、相手が自分のことを知らないため、まず自分がどういう人間かを相手に理解させなくてはなりません。限られた時間(OB訪問は通常1時間程度)の中で、自分を知ってもらおうという試みはよい面接の練習になると思います。

 全く知らないOBを訪問するということに抵抗感を覚えたり、OB訪問で何を聞けばいいかわからないという人も少なくないと思います。実際私自身もそうでした。しかし、最初にOB訪問を受け付けてくださった商社の方にこのことを言ったところ、「会社に入ったら、知らない人と一緒にビジネスをする機会が圧倒的に多いんだよ。だから、今はそのトレーニングをしていると思ってOB訪問をたくさんやっておくといいよ」と言われました。それ以来、私はできるだけ多くの、それも全く知己のないOBの訪問を行うようになりました。

■業界・企業研究

 業界・企業研究は意識してやったとは思っていないのですが、結果的にはかなりしっかりやっていた方かもしれません。私の業界・企業研究の方法はセミナーやOB訪問といった耳学問によるものと独学によるものに分けられます。

 まず、11月ごろにキャリアセンターで開かれた業界研究セミナーに参加しました。このセミナーは野村総合研究所(NRI)のコンサルタントの方がプレゼンをするというもので、それぞれの業界動向を大まかに把握することができました。それ以外には、12月ごろから学外で行われた合同企業説明会に参加して業界や企業に対する理解を少しずつ深めていきました。また、OB訪問は前述したとおりです。

 独学によるものは、『日本経済新聞』や『日経ビジネス』といった経済紙・誌の定期購読し、また『日経業界地図』や『会社四季報』といった業界研究本や企業研究本で、志望業界・企業をチェックしていました。日経新聞と日経ビジネスに関しては自分の志望業界・企業の記事は逐一切抜きをするようにしていました。さすがに切り抜きは面倒だと思いますので、大学の情報処理環境で「日経テレコン」を利用しても良いと思います。

■筆記試験対策

 筆記試験対策はわりと早めからやっていました。私は理数系科目が大の苦手であったため、12月ごろから毎日30分くらいコツコツと市販の問題集を解くようにしていました。2〜3月は説明会参加やエントリーシート作成のため筆記試験対策の時間はほとんど取れなくなると思いますので、筆記試験に不安がある方は早めに対策をはじめた方が良いと思います。

■エントリーシート対策

 エントリーシートに関しては、12月にキャリアセンターのエントリーシートセミナーに参加し、ここでエントリーシート作成のコツを伝授していただきました。それ以外には広告会社に勤務している兄や社会人の友人に添削してもらいました。エントリーシートは決して「面白おかしく」書く必要はないと思います。要は自己分析やOB訪問から得たことを書いていけば落ちるということはないと思います。

■面接対策

 これといった面接対策はしませんでしたが、1月にキャリアセンターで行われた模擬面接に参加しました。これはハーディーホールのステージに上がり、多くの学生の前で模擬面接をするというもので、非常に緊張しました。模擬面接を観客として見るのは数百人いましたが、この数百人の前で面接をしたのはわずかに5人でした。見る側になるのなら誰でもなれるから、恥をさらしてでも面接をする側になろうと思い挑戦しました。就職活動中にこれ以上の緊張を感じなかったことを考えると、かなりいい機会だったのではないかと思います。

 エントリーシート同様、面接も自己分析やOB訪問から得たことを言葉にしてゆけばよいと思います。どんなに緊張していても、しっかりと言語化されればそれは必ず相手に伝わると思います。