02/07/19 宴のあと〜失礼を通り越した無礼〜

 ついに1万件アクセスに到達。昨年4月の開設以来、多くの人にこのフロンティア・ジャーナルにおける私の勝手気ままなコラムが読まれつづけていることにうれしさを感じる。しかし、まことに残念なことに今日のコラムは久々に非常に腹が立ったことを書こうと思う。私的なことで大変申し訳ない気もするが、ある種日本社会に蔓延している問題のひとつであるという気もするので、おつきあい願いたい。

 今回のコラムは、私の所属する中央大学行政研究会の一部の室員を批難するものであり、読者の中に該当する人が含まれている可能性がある。しかしながら、これはいわゆる誹謗中傷ではなく事実である。もちろん実名を出すということは一切するつもりはないが、該当しない他の室員や一部関係者からは積極的なご意見を頂戴できれば幸いである。

 事の起こりは一昨日の呑み会にある。友人のゼミ長就任祝いにつき、若手を引き連れて呑み会に臨んだ。1次会は3年生3名が出席し、多摩センターの居酒屋でコースではなく単品で注文した。単品の注文であったため、案の定支払いは高くなった。3年生は1人5,000円を負担し、下級生は1人1,300円で済ませた。この支払いに文句を言うつもりは全くない。むしろ、全額を奢ることができず申し訳ないというものである。上級生と下級生の呑み会である以上、この割り勘方式は妥当であるし、そのつもりで呑み会に出ている。

 2次会も居酒屋で行った。2次会から下級生が1人参加し、4年生の先輩もお忙しい中参加していただいた。この店でも単品で注文した。この店での支払いは上級生3,000円、下級生1,000円であった。ここでも支払いに関して文句をいうつもりはない。2次会のあと、同期の友人の家で3次会を行うことになった。色々と人生相談などもして、盛り上がった会になった。しかし、問題は宴の後に生じた。

 朝になって帰る際に、誰一人として私が奢ってあげたことへのお礼がないのである。そういえば、2次会の途中で帰った人たちからはお礼どころか先に帰るという旨のあいさつすらされなかった。酔っ払い、疲れていることも考えればその場であいさつできないのはしょうがないことかもしれない。あとでメールや電話でお礼されるだろうと思った。他の数名の上級生にはそれがなされているかもしれないが、私は誰一人からも電話はおろかメールも来なかった。

 行政研究会のホームページ上の掲示板に書かれているかと思ったが、こちらにも書かれていなかった。厳密に言うと書かれてはいたのだが、他の上級生の名前しかかかれておらず、私の名前は書かれていなかった。意図的なのかそうでないのかは別としても、非常に腹立たしいことである。

 これは失礼を通り越して無礼ではないかと思った。そこで私は、1つ下の代に関しては未来永劫、私自ら奢るということ、心遣いをするということは一切行わないということを決意した。行政研究会室員としてではなく、1人の人間としてあたりまえのことができていないと感じたからである。心遣いをされたらそれにお礼の気持ちを表すということは基本的なことである。こうした基本的な人間関係を考えない連中には心遣いをする必要などどこにもないのである。

 OB・OGに対して、あるいは有力な上級生に対しては表向き礼儀をつくしているようであるが、今回のことを考えると、1つ下の代が真に慇懃無礼以外の何ものでもないということを感じさせられる。

 決して肩を持つわけではないが、今年5月に行政研究会をそれぞれの事情で退会していった3人は非常に礼儀正しい人たちであった。私の委員長退任の折には、すでに退会していたのにもかかわらず、「これまで1年間おつかれさまでした」との労いをいただいた。ちなみにこの時、次の委員長以外の室員からは労いの言葉どころかメールすらもらわなかった。

 これからは後輩を指導するにあたっては、「くれぐれも失礼の無いように」ではなく、「くれぐれも無礼のないように」と言わなくてはなるまい。連中は「礼を失している」のではなく「礼が無い」のである。彼らにとっては日常の人間関係が全て「無礼講」であるようだ。